公演情報詳細
歌舞伎座百三十年 | ||
三月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2018年3月3日(土)~27日(火)
劇場:歌舞伎座
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- 歌舞伎座「三月大歌舞伎」幕見席のご案内
- 雀右衛門が語る『男女道成寺』
- 歌舞伎座「イベント託児サービス」3月分受付は2月1日から
- 【歌舞伎座】「三月大歌舞伎」公演情報を掲載しました
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演目と配役
昼の部
近松門左衛門 作
一、国性爺合戦(こくせんやかっせん)
獅子ヶ城楼門 獅子ヶ城内甘輝館 同 紅流し 同 元の甘輝館 |
和藤内 錦祥女 甘輝 老一官 渚 | 愛之助 扇雀 芝翫 東蔵 秀太郎 |
四世中村雀右衛門七回忌追善狂言
二、男女道成寺(めおとどうじょうじ)
白拍子花子 白拍子桜子実は狂言師左近 所化 同 同 同 同 同 同 同 明石坊 | 雀右衛門 松緑 歌昇 壱太郎 竹松 廣太郎 米吉 橋之助 男寅 福之助 友右衛門 |
三、芝浜革財布(しばはまのかわざいふ)
魚屋政五郎 政五郎女房おたつ 錺屋金太 お君 桶屋吉五郎 金貸おかね 納豆売り 大家長兵衛 左官梅吉 大工勘太郎 | 芝翫 孝太郎 橋之助 男寅 福之助 梅花 松之助 橘三郎 松江 彌十郎 |
夜の部
四世鶴屋南北 作
渥美清太郎 改訂
一、於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)
小梅莨屋の場 瓦町油屋の場 |
土手のお六 山家屋清兵衛 髪結亀吉 庵崎久作 油屋太郎七 鬼門の喜兵衛 | 玉三郎 錦之助 坂東亀蔵 橘三郎 彦三郎 仁左衛門 |
二、神田祭(かんだまつり)
鳶頭 芸者 | 仁左衛門 玉三郎 |
泉 鏡花 作
坂東玉三郎 演出
三、滝の白糸(たきのしらいと)
滝の白糸 村越欣弥 南京寅吉 松三郎 桔梗 裁判長 郵便配達夫 お辰 おえつ 青柳太吉 春平 | 壱太郎 松也 彦三郎 坂東亀蔵 米吉 吉之丞 寿治郎 歌女之丞 吉弥 秀調 歌六 |
みどころ
昼の部
一、国性爺合戦(こくせんやかっせん)
国境を越えた祖国再興の思いを描く大作
明国の老一官(ろういっかん)と日本人の妻渚との子和藤内(わとうない)は、滅亡の危機にある明国を再興するため、父母とともに日本から海を渡ります。獅子ヶ城の城主甘輝(かんき)の妻錦祥女(きんしょうじょ)は老一官の娘で、和藤内はその縁を頼り甘輝に助力を求めますが、加勢を拒まれてしまいます。すると、そこへ胸元を血で染めた錦祥女が姿を現し…。
近松門左衛門作『国性爺合戦』は、台湾で活躍した英雄鄭成功(ていせいこう)を題材にした物語です。豪快な荒事の和藤内、そして登場人物達の情愛、海を渡った明国を舞台とした壮大な時代物の名作にご期待ください。
二、男女道成寺(めおとどうじょうじ)
四世中村雀右衛門が得意とした道成寺物
かつて恋に狂った清姫が焼き尽くした釣鐘の再興がなり、鐘供養が行われる道成寺に、美しい白拍子の花子と桜子が現れます。鳥帽子をつけて舞い始める二人ですが、桜子の烏帽子が落ち、実は左近という男性の狂言師であることがわかります。花子と左近は再び舞いますが、やがて怪しげな雰囲気を漂わせ…。
四世中村雀右衛門七回忌追善狂言として、長唄と常磐津の掛合の演奏で踊る華やかな舞踊をご覧いただきます。
三、芝浜革財布(しばはまのかわざいふ)
夫を思う妻の嘘から始まる心温まる世話狂言
酒好きで怠け者の魚屋の政五郎は、ある日の早朝、芝の浜辺で大金が入った革財布を拾います。家に帰った政五郎は、仲間を集めて酒盛りを始めます。酔い潰れた政五郎が目を覚ますと、女房のおたつから財布を拾ったのは夢だと諭されます。女房からの意見に今までの生活を反省した政五郎は、心を入れ替えて仕事に励みます。しかし、3年の月日が経った大晦日…。
初代三遊亭円朝の人情噺「芝浜」を元にした世話狂言です。夫婦の情愛が心情描写豊かに描かれた名作をご堪能ください。
夜の部
一、於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)
悪の凄みを魅力たっぷりに描いた名作
莨(たばこ)屋を営むお六の元に、かつてお六が仕えた千葉家の奥女中竹川から、紛失していた重宝の短刀と折紙が油屋にあることがわかったので、それらを取り戻すために百両の金を工面してほしいという内容の手紙が届きます。しかし、短刀と折紙を盗み出したのはお六の亭主である鬼門の喜兵衛。思案した二人は、河豚(ふぐ)にあたった男の死体に細工をして、油屋を強請(ゆす)って金を手に入れることを思い付きます。お六は油屋へ乗り込みますが…。
鶴屋南北の『於染久松色読販』は、大坂で起こったお染久松の心中を、舞台を江戸に移して描いた作品です。お六と喜兵衛の悪の魅力あふれる舞台をお楽しみください。
二、神田祭(かんだまつり)
粋な鳶頭と芸者が魅せる華やかな江戸風情
江戸の三大祭の一つで、「天下祭」として知られる神田祭の祭礼の様子を清元の舞踊にした一幕です。江戸の風情漂う粋でいなせな鳶頭と芸者が登場し、祭の様子を踊って見せたり、色模様を見せたりと、江戸の情緒をたっぷりに華やかに踊ります。
江戸っ子の心意気を描く舞台をご堪能ください。
三、滝の白糸(たきのしらいと)
坂東玉三郎の演出で泉鏡花の名作を上演
明治初期。越中高岡から石動(いするぎ)に向かう馬車に乗った水芸一座の太夫滝の白糸は、文明開化の誉れ高い馬車が人力車に追い抜かれたので馬丁に文句を言います。すると、馬丁の村越欣弥という青年は白糸を抱いて馬に跨り、人力車を颯爽と追い抜いてみせるのでした。欣弥のことが忘れられない白糸は、金沢の卯辰橋(うたつばし)で再会を果たすと、法律を学びたいという欣弥の話を聞き、学費の仕送りを申し出ます。3年後、白糸は欣弥への仕送りのために太夫元で借りたお金を南京寅吉らに強奪され錯乱してしまい…。
滝の白糸を5度にわたり演じた坂東玉三郎が演出を勤める、歌舞伎座での上演は昭和56(1981)年以来となる泉鏡花の名作にご期待ください。
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