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南座新開場記念2カ月目の「吉例顔見世興行」上演演目発表

南座新開場記念2カ月目の「吉例顔見世興行」上演演目発表

京都四條南座「當る亥歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」製作発表 左より、藤田孝南座支配人、安孫子正松竹株式会社副社長

 12月1日(土)~26日(水)、京都四條南座「當る亥歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」の製作発表が行われました。

22年ぶりの2カ月連続の「顔見世興行」

 南座発祥四百年、南座新開場記念として、今年は11月・12月と2カ月連続で「吉例顔見世興行」が行われます。冬の京の風物詩となっている顔見世興行が、2カ月連続で行われるのは平成8(1996)年以来、22年ぶり。出演俳優の名前が書かれた「まねき」も11月と12月の2カ月間、南座の四条通沿いにずらりと並びます。11月公演の千穐楽の翌日、11月26日(月)には、12月公演の「まねき上げ」が行われます。

 

 12月の顔見世興行は、松竹の創業者である白井松次郎、大谷竹次郎、両会長の追善の公演となります。明治39(1906)年に松竹が南座の経営に当たってから今年で113年目。大谷会長の五十回忌である年に、南座が新開場を迎えたという因縁もあって、「歌舞伎の今日の礎をつくられた、今日まで続く歌舞伎の継承、発展に頑張ってこられた両会長の追善公演とさせていただきます」と、安孫子正松竹株式会社副社長が発表しました。

 

新開場記念にふさわしい新たな世代の顔合わせ

 昼の部は例年どおり10時半開演で、『寺子屋』から。昨年、ロームシアター京都で襲名披露した芝翫が松王丸で、南座でのお披露目ともいえるひと幕です。源蔵の愛之助、戸浪の扇雀はそれぞれ初役、園生の前には秀太郎。続く『鳥辺山心中』は祇園、四条河原といった南座の地元ゆかりの芝居です。半九郎お染は梅玉孝太郎のコンビで、源三郎は初役の右團次が勤めます。

 

 新歌舞伎の代表的狂言『ぢいさんばあさん』の伊織とるんは、仁左衛門、時蔵のコンビで。こちらも鴨川の床が舞台となるので、南座の新開場にふさわしい上演になります。『新口村』は当代一の忠兵衛役者、藤十郎に梅川は扇雀、孫右衛門に鴈治郎と、親子三人がしっとりとした上方芝居を見せます。

 

 夜の部は開演が4時50分。幕開きの『義経千本桜』は「木の実・小金吾・すし屋」という仁左衛門の権太の通しです。権太女房小せんは秀太郎。小金吾に千之助が出演し、若葉の内侍の孝太郎と親子孫三代の共演となります。梅玉の梶原は初役です。『面かぶり』は本興行では上演の珍しい踊り。若柳流の振付で鴈治郎が童子を勤めます。

 

 『弁天娘女男白浪』は顔見世興行では22年ぶりで、長い顔見世の歴史のなかでも3回目の上演です。愛之助の弁天小僧は9年前の永楽館以来で、大劇場では初となり、芝翫、右團次、孝太郎、そして鴈治郎という世代の五人男がそろいます。『三社祭』も南座では5回目と、上演の少ない踊りです。鷹之資と千之助の大学生二人が、若さあふれる舞台を見せての打ち出しとなります。

南座新開場記念2カ月目の「吉例顔見世興行」上演演目発表

 「南座発祥四百年 南座新開場記念 白井松次郎大谷竹次郎追善 當る亥歳 吉例顔見世興行 京の年中行事 東西合同大歌舞伎」は、12月1日(土)から26日(水)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹チケットホン松竹で、11月5日(月)発売予定です。

 


南座公式キャラクター「みなみーな」も、会見での発言はなかったものの、会見場の受付に立ち、宣伝部長としての任務に就いていました。これからも南座新開場、顔見世興行に尽力していきます!

2018/09/12