ニュース
新橋演舞場『ワンピース』千穐楽
11月25日(土)、新橋演舞場「スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』」が2カ月公演の千穐楽を迎え、カーテンコールでは市川猿之助も登場、出演者全員がそろいました。
▼
第二幕の終わりの“ファーファータイム”をはじめ、大盛り上がりを見せた『ワンピース』新橋演舞場公演の千穐楽。舞台上にはこの場面に出ていない出演者も大勢、囚人服を着てお客様との最後のひとときを盛り上げました。そして、第三幕。白ひげのせりふ、ルフィのせりふ一つひとつが、まるで今回の公演のことを語っているかのようにも聞こえます。
10月6日に初日を開け、8日には若手が主要な役を演じる特別マチネ「麦わらの挑戦」も開幕。しかし、翌9日に猿之助が怪我を負い、10日からは配役を代えて上演が続けられました。51日間78公演のうち、猿之助が出演できなかった72公演を、仲間たちが力を合わせて上演してきました。
笑顔があふれたカーテンコール
エンドクレジットに主題歌「TETOTE」が流れ、満席の場内の手拍子が一つになって、千穐楽のカーテンコールが始まりました。すると、幕が上がって舞台の中央に現れたのは猿之助。一礼すると、サウザンドサニー号を操作していたスタッフを呼び出し、それから出演者たちを舞台に呼び込みました。巳之助、新悟、尾上右近、隼人が登場すると、舞台後方で皆を見守っていた猿之助を引き入れ、全員でお客様との名残を惜しむように、感謝の気持ちを込めて礼をし、手を振り続けました。
カーテンコール3度目の幕が開いて猿之助が前に出ると、お客様へのお礼に続き、「私の怪我によりましてこういうことになりましたが、私がいなくてもこの芝居は本当にお客様が入る! 入院中、どれだけ励まされたことか」と切り出し、客席をわっと沸かせました。「第一幕から後ろでずっと観てましたけど、面白い芝居だなと」。ここで場内が再び大拍手。「本当に皆さんよくやってくれたし、お客様が大勢来てくださったことを本当にうれしく思います」と、あらためて感謝しました。
猿之助と右團次へのサプライズも
「幸い、怪我は腕だけですみました。なんとこの怪我は、よくしかならないそうでございます。明日からはまたこのチームはばらばらになりますけど、それぞれ12月、1月と歌舞伎公演があります。『ワンピース』で歌舞伎ファンになってくださった方は、たくさんの劇場が開きますので、どうか末永く出演者一同を、そして歌舞伎をご後援くださいますよう、ひとえにお願いを申し上げます」。猿之助の挨拶に割れんばかりの拍手が鳴りやみませんでした。
と、そこへチョッパーの声が。「猿之助、元気になってよかったね。体硬いよ、ストレッチしてね、ごはん食べて、熱く燃えて」と、劇中のせりふを模してエールを送ったあと、「そして明日は誕生日だね。ハッピーバースデー!」と、26日が誕生日の猿之助と右團次にお祝いメッセージ。
帽子の上にバースデーケーキをのせてすっぽんに現れたチョッパーを、右近ルフィが舞台に連れてきて、二人の明日の誕生日を祝いながら、明日からの麦わらの一味をはじめ出演者、スタッフの新たな旅立ちを祝して幕となりました。
▼
スーパー歌舞伎II『ワンピース』は、2018年4月からは大阪松竹座、5月からは御園座で上演。ぜひ、次の冒険も劇場でお楽しみください。