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勘九郎、七之助が初代中村勘三郎生誕像建立記念のお練り
5月28日(日)、名古屋市 豊國神社で、初代中村勘三郎生誕像が公開され、中村勘九郎、中村七之助がお披露目のお練りを行いました。
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初代勘三郎の生誕の地とされる現在の名古屋市中村区に、地元ボランティア団体の有志が中心となって初代中村勘三郎生誕像が建立されました。その完成を記念し、中村公園(秀吉清正公園)内にある豊國神社で行われた除幕式に、勘九郎と七之助も参列。父が十八代目にあたる二人は、式典に先立ち、公園参道でお練りを行いました。
初夏らしい日差しが照りつける中、人力車に乗り込んだ二人は木遣り音頭や地元の高校生による笛、太鼓に先導され、名妓連の芸妓さんたちとともに賑やかに出発。「中村屋!」のかけ声が飛ぶと、「ありがとうございます」とにこやかに手を振りながらゆっくりと進み、地元の皆さんに感謝の意を伝えました。
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記念像は台座を含め高さ2.8メートル。今年2月の歌舞伎座では勘九郎が、江戸歌舞伎発祥のいわれを描いた『猿若江戸の初櫓』を踊りましたが、初代勘三郎の銅像は、まさに猿若舞の躍動感あふれる一瞬をとらえたもの。
十八世勘三郎は平成18(2006)年9月の自身の襲名披露において、ぜひ初代勘三郎生誕の地、名古屋の中村区で公演をと、同区内の同朋高校の体育館で「名古屋平成中村座」の公演を行っています。その十八世の初代への強い思いが、今回は初代中村勘三郎生誕像という形になりました。勘九郎、七之助はたくさんの方々が集まってくださったことに、「びっくりしました。本当にうれしいです」と感激しきりの様子でした。
6月1日(木)から名古屋城二之丸広場内では、8年ぶりとなる「名古屋平成中村座」公演が始まります。出演の二人にとっては、舞台に向けていっそうの励みとなったひとときとなりました。
2017/05/29