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京都の冬の風物詩「吉例顔見世興行」のまねき上げ
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▲ 南座には例年どおりの作業で俳優のまねきが
11月25日(金)、「京の年中行事 吉例顔見世興行」恒例のまねき上げが行われました。
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今年の「吉例顔見世興行」は初めての先斗町歌舞練場での開催。劇場は変わりますが、南座での“まねき”看板の伝統は引き継がれ、前夜から例年どおり手際よく、櫓の上がった南座の正面に俳優の名前が入ったまねきと邦楽連中まねきが掲げられ、いよいよ最後の一枚が25日、無事に上がりました。口上まねきも正面玄関の真ん中に置かれました。
紅葉から冬へと京の都が装いを変えるこの時季、寒さを吹き飛ばすように威勢のよいかけ声を響かせ、上げられるまねき。早朝の四条通を急ぐ人々もいよいよ顔見世の季節がやって来たと、南座を見上げます。11年ぶりに南座に帰ってきた雀右衛門のまねきも上段の東に納まりました。すべてのまねきが上がった後は清めの塩まきの儀で、公演の安全と成功を祈りました。
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▲ 興行まねきはこれから先斗町へと運ばれます
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▲ 史上初めて先斗町歌舞練場に掲げられる“興行まねき”
そして、「當る酉歳 吉例顔見世興行」の文字が黒々と光る“興行まねき”は、南座から先斗町歌舞練場へと、紅白布の化粧を施した駕籠に乗せて運ばれました。南座では例年、軒のさらに上、櫓の真ん中に掲げられる“興行まねき”ですが、先斗町歌舞練場ではぐっと近くなり、その大きさにあらためて驚かされます。こちらでも「塩まきの儀」を執り行ったあとは、お集まりの皆さんが、“興行まねき”と先斗町の舞妓さんたちを、さっそく写真に収めていらっしゃいました。
まねきが上がると、京の街はもう「吉例顔見世興行」一色。いよいよ初日もあとわずかに迫ってきました。
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先斗町歌舞練場「京の年中行事 當る酉歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 五代目中村雀右衛門襲名披露」は11月30日(水)から12月25日(日)までの公演。11月29日(火)には後半分(12月13日以降の公演)のチケットが、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹にて発売予定、前半分(12月12日までの公演)のチケットは販売中です。
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▲ “興行まねき”を華やかな風情で迎えた先斗町の舞妓さんたち