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菊之助が語る「團菊祭五月大歌舞伎」
5月2日(月)から始まる、歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」で、尾上菊之助の長男、寺嶋和史(てらじま かずふみ)が、初お目見得することが発表されました。
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平成25年11月28日生まれの和史は、2歳5カ月で歌舞伎座の舞台に立ちます。発表にあたり、囲み取材に登場した菊之助は、「九世團十郎、五世菊五郎を称える團菊祭で、父も岳父も出ていただける。両祖父と一緒に初お目見得という機会をつくっていただいたので、25日間、親として全力でサポートして舞台に立たせていこうと思っています」と、うれしさを隠し切れない様子で報告しました。
華やかな『勢獅子』で初お目見得
和史は歌舞伎座の舞台は、先日の「節分祭」ですでに体験済み。祖父の吉右衛門に手を引かれて舞台に登場し、豆まきをしました。「着物を着るのが好きなようなので、助かっています。岳父にはいつもかわいがってもらってありがたいです」。着物を着ると舞台に出ると思っているようだとのこと。将来なりたいのは「とと」と、父の菊之助を手本に、初めの一歩を踏み出します。
初お目見得の舞台は夜の部『勢獅子音羽花籠(きおいじしおとわのはなかご)』で、「皆さんが出てくださって華やかになりますので、楽しんでご覧いただければ」。
菊之助は昼の部の『寺子屋』では、我が子を犠牲にする松王丸の女房、千代を勤めます。息子と初めて公演を共にする今回は、いつにも増して親としての実感がこもった舞台になりそうです。「どんな千代ができるのか、舞台に立って気持ちを感じたい」と、菊之助自身も楽しみにしているようでした。
責任が増してきた今年の團菊祭
その『寺子屋』と夜の部『三人吉三 大川端庚申塚の場』では、久しぶりに松緑、菊之助、海老蔵の三人がそろいます。「三人で初めての『大川端の場』は、今考えると…。今回をご覧になって、何回も見たいと思っていただけるようにしたい」。ほかに『十六夜清心』『男女道成寺』に出演、「責任を持たせていただいたからには、全力で応えていかないといけません。世代の変わり目だと思われているようではだめで、内容で、芸の中身で納得していただける舞台を勤めたい」と、意気込みました。
初お目見得の舞台は、「どのようなことができるのか、まだ探っている段階」ということで、初日までのお楽しみ。音羽屋にとって先人を顕彰する大切な團菊祭で、同世代が「がっぷり組んでお芝居ができる」この5月、「初お目見得以上に内容の濃いひと月にしたい」と、菊之助は目を輝かせました。
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歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」は、5月2日(月)から26日(木)までの公演。チケットは、4月12日(火)より、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹にて販売予定です。