「渋谷亀博」お練りと成功祈願が行われました
4月29日(日・祝)、渋谷で「二代目市川亀治郎大博覧会(渋谷亀博)」お練りが行われ、新橋演舞場「六月大歌舞伎」で、四代目市川猿之助を襲名する市川亀治郎、九代目市川中車を襲名する香川照之さん、五代目市川團子で初舞台を踏む香川政明さん、そして二代目市川猿翁を襲名する市川猿之助らが登場しました。
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お練りの前には渋谷の宮益御嶽神社で、亀治郎、香川照之さん、政明さんと、市川右近、市川笑也、市川猿弥、市川寿猿、市川弘太郎と関係者らが、渋谷亀博と襲名披露興行の成功祈願を行いました。
成功祈願を終えた一行は渋谷ハチ公前へと移動。第40回の記念開催を迎えた「渋谷パラダイス」の特設ステージ周辺には、すでに何重もの人垣ができています。渋谷区の区長をはじめとする来賓の挨拶に続き、いよいよ亀治郎ら俳優陣が登壇、ファンからの掛け声が飛び交う中、亀治郎が「渋谷をジャックします、皆さん盛り上がってください!」とご挨拶。香川さんが6、7月の興行に触れ「精進しております」と言うと、政明さんも「市川團子です、頑張ります!」とにっこり笑顔を見せました。
右近が、渋谷は青春の思い出を紡いでくれた街であり、「20年ほど前、『二十一世紀歌舞伎組』をさせていただいた」と言えば、寿猿は「昔、東急百貨店の上のほうに東横ホールがありまして、私も出演しておりました」と、澤瀉屋の面々と渋谷という街の縁の深さを話しました。最後は亀治郎が、集まってくださった人たちと一緒に何かをしたいと、手締めを行いました。
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そして、渋谷109前からお練りがスタート。栄和町会の神輿の先導で、最初に登場したのは人力車に乗った猿之助、その後ろに亀治郎、香川さんと政明さんは並んで1台の人力車に乗っています。続いて右近、笑也、猿弥、寿猿、弘太郎と並んだ一行は、文化村通りをゆっくりと進み、沿道のファンの大きな声援に応えていました。
▲ 左より、沿道の声援に応える猿之助、亀治郎、香川さん親子
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「渋谷亀博」は前日の28日に渋谷ヒカリエ9階「ヒカリエホール」でオープン(~5月9日まで)。オープニングイベントのテープカットに登場した亀治郎は、亀博開催に幸せを感じるとともに、「亀治郎としての最後の姿でございまして、私のすべてがこの中に詰まっております」と亀博をご紹介。「(自分の)浮世絵や陶磁器コレクションを見てもらえたら」と語り、ポップな感じを面白いと思って、歌舞伎を見に来ていただけたらうれしいと、渋谷を訪れる人に向けて歌舞伎をアピールしました。
※澤瀉屋の「瀉」のつくりは正しくは"わかんむり"です。
▲ 襲名興行について、「スーパー歌舞伎と古典を同じ日にやるというのは、今までなかった。ありがたいことで
す」と語った亀治郎。会場内には実寸の『義経千本桜』「四の切」の舞台も再現!