『NINAGAWA十二夜』ロンドン公演大成功

『十二夜』ロンドン公演大成功

 現地時間3月24日、『NINAGAWA十二夜』がシェイクスピアの本場のロンドンで初日を迎えました。公演が行われているバービカンシアターは、かつてのロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)の拠点であり、まさにシェイクスピアゆかりの劇場での公演です。

演出の蜷川幸雄は開演前に、
「今朝は朝の4時に目が覚めました。時差ボケなのか恐怖心なのか分からないが、試験を受けるような気分で今日の初日を迎えました。文学的演劇が主流のイギリスで、身体的表現に富んだ歌舞伎の素晴らしさを伝えたいです。」と胸中を語りました。

また、男女3役を演じる尾上菊之助は、
「出雲の阿国が歌舞伎を始めた一方、イギリスでシェイクスピアが「十二夜」を執筆したのがほぼ同時期。同じように400年の流れを経てきた東西の文化の融合が、ロンドンのお客様の目にどう映るのか、緊張の連続ですが、現代に生きる歌舞伎として感じて頂けたら…。」と意気込みを述べました。

『十二夜』ロンドン公演大成功

 初日の幕が開くと客席からは歓声の嵐。ひとつひとつの掛け合いに、観客席は敏感に反応し、ロンドンの演劇レベルの高さを物語りました。カーテンコールでは、オールスタンディングオベーションで蜷川氏も登場。
 大喝采を受けた菊之助は「初日を終えた達成感とともに、400年の文化同士の融合を味わえた幸福感を感じています。」とコメント。
 また、初日の公演を観劇した映画俳優のアラン・リックマンは、「蜷川は天才だ」と評しました。

 2005年の初演以来、4度目の公演となる今回、ロンドン版として新たに生まれ変わった『NINAGAWA十二夜』は6月に新橋演舞場7月に大阪松竹座で凱旋公演が行われます。

『NINAGAWA十二夜』公式サイト

『十二夜』ロンドン公演大成功

2009/03/27