こんぴら歌舞伎 初日の賑わい

こんぴら歌舞伎 初日の賑わい

 桜満開の4月5日(土)、第二十四回「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が初日を迎えました。前日のお練りの興奮をそのままに、金丸座には大勢の歌舞伎ファンが訪れ、熱気溢れる舞台が繰り広げられました。

 第一部は、市蔵の濡髪長五郎、松也が山崎屋与五郎と放駒長吉という対照的な二役をつとめる義太夫狂言の名作『双蝶々曲輪日記 角力場』で幕開き。
 続いては、息もぴったり、男女蔵・亀寿による『太刀盗人』。笑いいっぱいの舞踊劇に大きな拍手が送られます。
 最後は、海老蔵による、歌舞伎十八番の内『暫』。花道に登場する姿はまさに江戸時代の錦絵。海老蔵扮する鎌倉権五郎の連(つら)ねに聞き惚れ、悪人たちを蹴散らす活躍に場内は大興奮。一座総出演の舞台はまさに大当たり!

 第二部は『夏祭浪花鑑』。海老蔵が初役で団七九郎兵衛と徳兵衛女房お辰の二役にいどみます。お辰は海老蔵が初めて挑戦する本格的な女方、もう一方の団七は、対照的に迫力のある立役と、その代わり映えにお客様も大喜び。
 最後は、お練りで握手攻めにあっていた尾上右近の『供奴』。踊りの切れの良さに定評のある右近らしい爽快な舞踊にお客様も満足し劇場を後にしていました。

 第二十四回「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は23日(水)まで。天保年間(1835年)に建てられ、現存する最古の歌舞伎劇場として国の重要文化財指定を受けている旧金毘羅大芝居(金丸座)。江戸時代の雰囲気あふれる芝居小屋での歌舞伎を、ぜひお楽しみください。

 写真上(2枚):江戸の風情を残す芝居小屋・金丸座 写真下左:今公演で初挑戦の「木戸芸者」。町の商工会青年部員たちが口上を披露。 写真下右:着物を着た“お茶子”さんたちがお出迎え。

2008/04/10