公演情報詳細
料金(税込)
- 1等A席15,000円
- 1等B席11,000円
- 2等A席7,000円
- 2等B席5,000円
- 3階A席5,000円
- 3階B席3,000円
- 桟敷席16,000円
※一幕見席はございません。
演目と配役
昼の部
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
井筒屋
難波裏
引 窓
南与兵衛後に南方十次兵衛 藤屋都後に女房お早 山崎屋与五郎 平岡丹平 三原伝造 藤屋吾妻 母お幸 放駒長吉 濡髪長五郎 | 仁左衛門 時蔵 扇雀 権十郎 亀三郎 梅枝 竹三郎 翫雀 左團次 |
二、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
左官長兵衛 女房お兼 手代文七 娘お久 酒屋丁稚三吉 角海老藤助 鳶頭伊兵衛 和泉屋清兵衛 角海老女将お駒 | 菊五郎 時蔵 菊之助 右近 藤間大河 團蔵 松緑 東蔵 魁春 |
夜の部
一谷嫩軍記
一、熊谷陣屋(くまがいじんや)
熊谷直実 白毫弥陀六 相模 堤軍次 亀井六郎 片岡八郎 伊勢三郎 藤の方 源義経 | 仁左衛門 左團次 魁春 亀寿 松也 萬太郎 右近 秀太郎 梅玉 |
中幕 汐汲(しおくみ)
蜑女苅藻 此兵衛 | 藤十郎 翫雀 |
二、四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)
四谷見附より牢内言渡しまで
野州無宿富蔵 女房おさよ 浅草無宿才次郎 寺島無宿長太郎 黒川隼人 頭 三番役 伊丹屋徳太郎 下谷無宿九郎蔵 田舎役者萬九郎 穴の隠居 数見役 石出帯刀 隅の隠居 生馬の眼八 うどん屋六兵衛 浜田左内 牢名主 松島奥五郎 藤岡藤十郎 | 菊五郎 時蔵 松緑 菊之助 松江 亀三郎 亀寿 松也 萬太郎 桂三 由次郎 権十郎 秀調 家橘 團蔵 東蔵 彦三郎 左團次 梅玉 |
みどころ
昼の部
一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
相撲取の達引と親子の情愛を描く上方の名作
藤屋の抱えの遊女都には与兵衛、妹女郎の吾妻には与五郎という末を誓った相手がいます。吾妻の身請けを巡り、与五郎と横恋慕する侍が争い、与五郎には関取の濡髪長五郎、侍には素人相撲の放駒長吉が力を貸していました。争いの果てに人を殺め、お尋ね者となってしまった濡髪は、暇乞いのために母お幸のもとを訪れます。与兵衛の父の後妻となったお幸と、今は与兵衛の妻である都は濡髪を匿います。そこへ、郷代官に取り立てられ、濡髪捕縛の命を受けた与兵衛が戻ってきます。実の子濡髪と義理の子与兵衛の狭間で苦悩するお幸。与兵衛はそんなお幸を思い、濡髪が家に潜んでいることを悟りながらも、放生会にことよせて濡髪を落ち延びさせるのでした。
互いに気遣う善意の人々の人間模様を細やかに描いた名作を、東京では戦後初めての上演となる「井筒屋」からご覧いただきます。
二、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
人情にあふれる江戸の人々の笑いと涙の物語
長兵衛は腕の達者な左官ながら、酒と博打にはまり、今ではすっかり落ちぶれています。ある日、長兵衛が帰宅すると、女房のお兼は娘のお久がいなくなったと告げます。実は、お久は両親の窮状を見兼ね、自ら吉原へ身を売ろうとしていたのでした。角海老の女将お駒はその心根を褒め、長兵衛に五十両の金を貸し与えます。しかし長兵衛は、角海老からの帰り道、店の金を紛失したため身投げをしようとしていた文七に出会い、その金を渡してしまいます。その話を信じない女房お兼は怒り、夫婦喧嘩となるところへ現れたのは…。
三遊亭円朝の人情噺を劇化し、江戸の市井に生きる人々を生き生きと描いた人気の世話物をお贈りします。
夜の部
一、熊谷陣屋(くまがいじんや)
源平の戦乱を生きる武士の無常
熊谷直実は自らの陣屋に戻ると、息子小次郎の初陣を気に掛ける妻相模や、我が子平敦盛を案じる藤の方に敦盛を討った様子を語って聞かせます。やがて首実検が行われますが、そこにあったのは小次郎の首。源義経の意を汲んだ熊谷は、後白河院の落胤である敦盛の身替りとして我が子を犠牲にしたのでした。そして、義経が弥陀六という石屋に身を窶(やつ)した平宗清に敦盛を託すのを見届けると、熊谷は小次郎の菩提を弔うため僧形となって旅立つのでした。
重厚さの中に世の無常を感じさせる、義太夫狂言の名作をご堪能ください。
中幕 汐汲(しおくみ)
かなわぬ恋の思いを艶やかに舞う格調高い舞踊
須磨の浜辺にやって来た蜑女(あま)の苅藻(みるめ)は、汐汲桶に映る月影に、会うことの叶わない恋人への思いを馳せて舞を舞います。そこへ、苅藻に横恋慕する漁師の此兵衛が現れますが、苅藻はあしらいながら去っていくのでした。
須磨に流された在原行平が、海女の姉妹と恋仲となった伝説に基づいた能の『松風』を題材とした、華やかな舞踊をお楽しみいただきます。
二、四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)
江戸城に忍び込み四千両を手にした二人組の運命は...
無宿者の富蔵は、浪人の藤岡藤十郎と共謀して江戸城の御金蔵を破り、四千両もの大金を盗み出します。縄にかかった富蔵が江戸に送られる道中の熊谷宿では、別れた女房おさよたちが、雪の降りしきる中で富蔵との別れを惜しむのでした。富蔵は大罪ゆえに牢内で幅を利かせますが、やがて藤十郎とともに仕置きが言い渡され、皆に送られながら仕置きの場へと進んで行くのでした。
河竹黙阿弥が史実に残る御金蔵破りを劇化した異色の白浪物。度胸の良い富蔵と気の小さい藤十郎の対照も面白く、リアルに描かれた当時の牢屋の様子も見逃せません。
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