公演情報詳細
五月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2011年5月1日(日)~25日(水)
劇場:新橋演舞場
料金(税込)
- 1等A席15,000円
- 1等B席11,000円
- 2等A席7,000円
- 2等B席5,000円
- 3階A席5,000円
- 3階B席3,000円
- 桟敷席16,000円
※一幕見席はございません。
演目と配役
昼の部
一、敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがぢゃやむら)
浮田館
四天王寺
東寺貸座敷
福島天神の森
天下茶屋聚
安達元右衛門/東間三郎右衛門 早瀬伊織 妻染の井 早瀬源次郎 妻葉末 坂田庄三郎 岡船岸之頭 田楽師松阿 田楽師竹阿 奴腕助 安達弥助 京屋萬助 片桐造酒頭 早瀬玄蕃頭 人形屋幸右衛門 | 幸四郎 梅玉 魁春 錦之助 高麗蔵 友右衛門 桂三 廣太郎 廣松 錦吾 彌十郎 歌昇 歌六 段四郎 吉右衛門 |
夜の部
一、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)
発端 戸田川原お清殺しの場より
大詰 立花屋大屋根捕物の場まで
佐野次郎左衛門 八ツ橋 立花屋おきつ 九重 下男治六 盲の文次 七越 腹太弥七 禿山の松蔵 初菊/娘お千代 赤目の卯左吉 土竜の石松 お清 絹商人丈助 絹商人丹兵衛 釣鐘権八 都築武助 佐野次郎兵衛 立花屋長兵衛 高松安之進妻おとし 繁山栄之丞 立花屋お駒 | 吉右衛門 福助 魁春 芝雀 歌昇 錦之助 高麗蔵 松江 種太郎 壱太郎 種之助 米吉 歌江 桂三 由次郎 彌十郎 歌六 段四郎 東蔵 秀太郎 梅玉 芝翫 |
二、あやめ浴衣(あやめゆかた)
若い女 若い男 若い男 | 芝翫 錦之助 歌昇 |
みどころ
昼の部
一、敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがぢゃやむら)
西国の大名浮田家の忠臣早瀬玄蕃頭は、お家横領を企む家老岡船岸之頭や東間三郎右衛門の計略を察知し岸之頭を切腹に追い込みますが、東間に闇討ちされて、重宝の色紙まで奪われてしまいます。玄蕃頭の子、伊織と源次郎の兄弟は、父の敵討のため行方をくらました東間を追って大坂の四天王寺へやってきます。供をしてきた家来の安達元右衛門が東間の策略によって酒を強いられて禁酒の誓いを破り、泥酔して暴れ回ったので、伊織は元右衛門を勘当し、元右衛門の弟弥助も兄弟の縁を切ります。流浪の末、東寺近くの貸座敷で暮らすようになった伊織兄弟と弥助。そこへ東間方に寝返った元右衛門が偽の按摩に化けてやってきます。元右衛門は、伊織の妻である染の井が色紙を買い戻すために身を売った金を奪い、弥助も殺害。さらには伊織の足を切りつけて逃げ去るのでした。その後、伊織兄弟は福島天神の森で貧窮の日々を過ごしています。源次郎が留守のところへ元右衛門と東間が現われ、なぶり殺しにされる伊織。さらには、源次郎も襲われて川に投げ込まれますが、人形屋幸右衛門に助けられます。そして、幸右衛門の助力で東間一味の所在がわかり、源次郎は元右衛門と東間を討ち果たし、見事本懐を遂げるのでした。
この作品は、江戸時代に大坂の天下茶屋で実際に起こった敵討の事件を題材にした仇討狂言の傑作。特に安達元右衛門は四世大谷友右衛門が工夫を凝らし、以後、多くの名優が演じ、練り上げられた役どころです。今回は、悪党ながら愛橋のある安達元右衛門と、悪の首領である東間三郎右衛門の魅力的な悪の二役を松本幸四郎が初役で勤めます。この二役を一人の俳優が演じるのは天保年間以来となる注目の舞台をご覧ください。
夜の部
一、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)
下野佐野の商人次郎兵衛は、病となった妻お清を見捨てますが、戸田河原で乞食姿のお清と偶然再会し、これを惨殺します。お清の祟りで、次郎兵衛は悶死。子の次郎左衛門も父親の悪事の報いで痘痕の醜い顔に生まれつきます。やがて絹商人となった次郎左衛門は、江戸での商いの帰りがけ、盗賊に囲まれますが、都築武助によって救われ、武助を自宅に匿います。しかし、武助は死の病に罹り、形見として次郎左衛門に、村正作の妖刀籠釣瓶を与えるのでした。その後、江戸で吉原見物に出かけた次郎左衛門は、安く遊ばせると騙されそうになりますが立花屋のお駒に助けられて帰ろうとしたところ、兵庫屋八ツ橋の花魁道中に出会い、その美しさに魂を奪われてしまいます。次郎左衛門は八ツ橋のもとに通いつめ、身請け話がまとまろうとします。しかし、八ツ橋の親代わりである釣鐘の権八が、立花屋に金の無心をして断られた腹いせに八ツ橋の間夫である繁山栄之丞を焚き付けたので、栄之丞は八ツ橋に次郎左衛門との縁を切るよう迫ります。切羽つまった八ツ橋は、満座の中で次郎左衛門に愛想づかしをします。八ツ橋を深く恨んだ次郎左衛門は、数か月後に江戸に現われると、妖刀籠釣瓶で八ツ橋を斬り殺すのでした。
「吉原百人斬り」を題材とし、縁切物として人気の高い世話物『籠釣瓶花街酔醒』。当月は、中村吉右衛門が定評ある次郎左衛門を勤めるほか、明治時代から上演の絶えていた場面を百有余年ぶりに復活し、発端より大詰までを上演するという話題の舞台をお楽しみください。
二、あやめ浴衣(あやめゆかた)
風薫る皐月の頃。あやめが咲き乱れる川辺で若い男女が艶やかに踊る長唄の舞踊です。明るく賑やかな中に風情溢れる舞台をお楽しみください。
続きを読む