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五月大歌舞伎

五月大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年5月1日(火)~25日(金)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時~

劇場:新橋演舞場

料金(税込)

  • 1等席14,700円
  • 2等席10,500円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,520円
  • 1階桟敷席15,750円

上演時間

  • 歌舞伎十八番の内 鳴神

  • 幕間 30分
  • 鬼平犯科帳
    大川の隠居

  • 幕間 20分
  • 釣女

  • 妹背山婦女庭訓
    三笠山御殿の場

  • 幕間 30分
  • 隅田川続俤
    法界坊

  • 幕間 15分
  • 隅田川続俤
    浄瑠璃 双面水照月

演目と配役

昼の部

一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
鳴神上人
雲の絶間姫
染五郎

二、鬼平犯科帳(おにへいはんかちょう)

大川の隠居

長谷川平蔵
船頭友五郎
長谷川久栄
同心酒井祐助
同心木村忠吾
小房の粂八
与力佐嶋忠介
岸井左馬之助
吉右衛門


錦之助


段四郎
富十郎
三、釣女(つりおんな)
太郎冠者
上﨟
大名某
醜女


錦之助
吉右衛門

夜の部

一、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)

三笠山御殿の場

杉酒屋娘お三輪
烏帽子折求女実は藤原淡海
入鹿妹橘姫
豆腐買おむら
漁師鱶七実は金輪五郎今国

染五郎
高麗蔵

吉右衛門
二、隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)

法界坊

序 幕 第一場
    第二場
    第三場
第二幕
大喜利
向島大七入口の場
同   座敷の場
向島牛の御前鳥居前の場
向島三囲土手の場
隅田川渡船の場










聖天町法界坊
娘おくみ
若党五百平
手代要助
息女野分姫
丁稚長太
永楽屋おらく
大阪屋源右衛門
道具屋甚三
吉右衛門


錦之助
染五郎
玉太郎
吉之丞

富十郎

浄瑠璃 双面水照月

法界坊の霊/野分姫の霊
渡し守おしづ
手代要助実は吉田松若丸
娘おくみ
染五郎

錦之助

みどころ

昼の部

一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)

 陽成帝の御世の事。朝廷に恨みを抱く鳴神上人は、秘法を使い、竜神を滝壺に封じ込めてしまいます。それ以来、雨が一滴も降らず、人々は日照り続きに苦しんでいました。そこで朝廷は、宮中第一の美女とうたわれている雲の絶間姫を、上人のもとに遣わせます。女の色香で上人を堕落させ、その隙に竜神を天に飛び去らせ、雨を降らせようと考えたのです。
 高僧が美女に惑わされて破戒するという主題で、姫に騙されたことを知った上人が怒りに燃える後半など、豪快な荒事芸が見どころの一幕です。染五郎が初役で鳴神上人に挑み、雲の絶間姫をすでに定評のある芝雀が勤める、おおらかな歌舞伎十八番をご堪能ください。

二、鬼平犯科帳(おにへいはんかちょう)

  大川の隠居

 釣りをしに、大川端を訪れた火付盗賊改方長官の長谷川平蔵は、そこで、船頭の友五郎と出会います。年老いてはいるものの、この友五郎、かつては江戸で盗人を稼業にしていた男でした。二人で「大川の隠居」と呼ばれる大きな鯉の話をしていると、友五郎がおもむろに出した煙管に平蔵は驚きます。その煙管こそ、つい先日、平蔵の役宅から盗まれたものでした。かねてから平蔵の評判を聞いていた友五郎は、風邪をこじらせ寝込んでいる平蔵の部屋に入り、まんまと愛用の煙管を盗み出したのです。ところが、友五郎は目の前で釣りをしている男が平蔵だとは知りません。すべては友五郎の仕業と知った平蔵は煙管を取り戻すために思案をめぐらします…。
 池波正太郎の原作を歌舞伎の世界に仕立て、吉右衛門が長谷川平蔵を勤めます。その妻久栄に福助、火盗改方には段四郎、錦之助、松江、密偵の粂八に歌昇、そして、友五郎を歌六が演じ、平蔵と旧知の仲である剣客岸井左馬之助を富十郎が勤める話題の舞台です。

三、釣女(つりおんな)

 妻を得ようと祈願をこめた大名は、一本の釣竿で絶世の美女を釣り上げました。それを見ていた家来の太郎冠者も願いを込めて、釣糸をたらします。と、腕には確かな手ごたえが。釣り上げてみると、そこには被衣をかぶった女が一人、さらにその衣を取り上げてみると女の正体は醜女だったのです。
 太郎冠者と醜女のやり取りは、見ていて大変面白い内容ですが、狂言舞踊としての品格を失わないことが大切とされています。舞踊のうまさには定評がある歌昇の太郎冠者、芝雀の上﨟、錦之助の大名、そして、醜女を吉右衛門が勤め、楽しい舞踊をお目にかけます。

夜の部

一、妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)
  三笠山御殿の場

 大和国三輪の里の酒屋の一人娘お三輪は、近くに住んでいる求女に思いを寄せつつ、着物の裾に苧環の白糸をとめつけて、その糸を頼りに三笠山にある御殿に辿り着きます。そこでは、自ら帝と称する悪逆非道な蘇我入鹿が酒宴を催していました。お三輪は意地悪な官女達に散々いじめられた挙句、求女が入鹿の妹橘姫と祝言を上げたと知り逆上し、奥へ踏み込もうとしますが、そこへ現れた漁師姿の男に突然刺されてしまいます。その男の正体は藤原鎌足の家臣金輪五郎で、嫉妬心が凝結した「擬着の相」のあるお三輪の生血が入鹿を滅ぼすために役立つと伝えます。それを聞いたお三輪は、恋い慕う求女の役に立てたことに満足し、未来で添い遂げることに望みを託し、息絶えるのでした。
 格調高い時代物狂言にふさわしく、福助のお三輪、吉右衛門の鱶七をはじめ、染五郎の求女、高麗蔵の橘姫、歌六の豆腐買と、豪華な配役の舞台にご期待ください。

二、隅田川続俤(すみだがわごにちのおもかげ)
  法界坊
  浄瑠璃 双面水照月

 願人坊主の法界坊は、大阪屋源右衛門の娘おくみに恋慕していますが、おくみは手代要助と恋仲で、法界坊などまるで眼中にありません。要助は、実は御家再興を目指す吉田家の若殿・松若丸で、野分姫という許嫁がいる身でした。法界坊は、その要助を陥れようと、あの手この手と策をめぐらしますが、吉田家の下僕で、今は道具屋に姿を変えている甚三に見抜かれ、あえなく失敗してしまいます。怒りが収まらない法界坊は、おくみの誘拐を企てるものの、これまた失敗。そして、かどわかそうとした野分姫に拒否されるや斬り殺す始末。しかし、そんな法界坊も甚三の手によりついに絶命しますが、今度は現世に恨みの残る野分姫と合体霊となり、松若とおくみの前に現れます。
 悪党なのに、どこか憎めない、人間的魅力あふれる破戒僧の法界坊を吉右衛門が10年ぶりに演じます。歌六の源右衛門、芝雀のおくみ、歌昇の五百平、福助の渡し守おしづ、錦之助の要助に、法界坊をやりこめる甚三を富十郎が演じる充実の配役です。さらに大喜利の舞踊『双面』では、染五郎が法界坊と野分姫の霊を演じるなど随所に趣向をこらした必見の舞台です。

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