公演情報詳細
錦秋名古屋 顔見世 |
当公演は終了いたしました。
2014年10月5日(日)~27日(月)
劇場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール(中ホール)
料金(税込)
- 一等席17,000円
- 二等席9,000円
- 三等席4,000円
- 特別席19,000円
演目と配役
昼の部
菅原伝授手習鑑
一、車引(くるまびき)
松王丸 梅王丸 桜丸 杉王丸 藤原時平 | 河原崎権十郎 坂東 亀三郎 中村 梅枝 中村 萬太郎 市川 團蔵 |
二、棒しばり(ぼうしばり)
次郎冠者 曽根松兵衛 太郎冠者 | 尾上 松緑 坂東 亀寿 尾上 菊之助 |
三、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
左官長兵衛 女房お兼 角海老女房お駒 手代文七 娘お久 角海老藤助 鳶頭伊兵衛 和泉屋清兵衛 | 尾上 菊五郎 中村 時蔵 尾上 菊之助 中村 梅枝 尾上 右近 市川 團蔵 尾上 松緑 市川 左團次 |
夜の部
一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
十種香
八重垣姫 武田勝頼 腰元濡衣 白須賀六郎 原小文治 長尾謙信 | 中村 時蔵 尾上 菊之助 中村 梅枝 中村 萬太郎 坂東 亀寿 市川 團蔵 |
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京 太郎冠者 奥方玉の井 | 尾上 菊五郎 河原崎権十郎 市川 左團次 |
三、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
福岡貢 料理人喜助 油屋お紺 油屋お岸 今田万次郎 油屋お鹿 仲居万野 | 尾上 菊之助 尾上 松緑 中村 梅枝 尾上 右近 中村 萬太郎 坂東 亀三郎 中村 時蔵 |
みどころ
昼の部
一、車引(くるまびき)
菅丞相の舎人梅王丸と斎世親王の舎人桜丸は、互いの主人を追い落とした藤原時平に恨みを晴らそうと、時平の牛車に襲いかかります。それを止めたのは時平の舎人の松王丸。実は、松王丸、梅王丸、桜丸は三つ子の兄弟ですが、今は敵味方に分かれて奉公しています。やがて牛車の中から現れた時平の威光に…。
義太夫三大狂言の一つに数えられる『菅原伝授手習鑑』の三段目。歌舞伎の様式美にあふれた荒事の魅力をご堪能ください。
二、棒しばり(ぼうしばり)
大名屋敷に仕える召使いの太郎冠者と次郎冠者は、主人の留守にいつも酒を盗み飲んでいます。主人は一計を案じて二人を縄で縛り、意気揚々と出かけていきます。一方は後ろ手に縛られ、一方は両手を棒に縛りつけられた不自由な格好ながら、工夫して酒を飲み出す始末。次第に酔っぱらい、浮かれ出して、ついには連れ舞に興じます。
狂言の作品を題材とし、ユーモラスな内容と賑やかな雰囲気の中にも「松羽目物」の品格を漂わせる一幕です。
三、人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)
本所割下水に住む左官の長兵衛は、腕も達者ですが酒と博打にはまり、今ではすっかり落ちぶれています。女房のお兼とはいつも喧嘩ばかりで、見かねた娘のお久は、両親のため吉原に身を売る決心をします。事情を察した吉原の妓楼角海老の女房お駒は長兵衛を呼び出し、心根を入れ替えて仕事に精を出すように諭し、五十両の金を貸し与えます。しかし長兵衛は、角海老からの帰り道、店の金を紛失したため身投げしようとしていた文七に出会い、その金を渡してしまいます。その話を信じようとしないお兼は怒り、喧嘩となるところへ…。
三遊亭圓朝の人情噺を劇化し、江戸の市井の人々を生き生きと描いた世話物の名作をお楽しみください。
夜の部
一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
諏訪湖畔・長尾謙信の館。武田信玄の嫡男勝頼は将軍暗殺の真犯人を捜し出すことができずに切腹。許嫁であった長尾謙信の息女・八重垣姫が、香を焚き勝頼の菩提を弔っていると、勝頼と瓜二つの男が現れるので、八重垣姫は腰元濡衣に恋の仲立ちを頼みます。実は切腹した勝頼は偽物で、本物の勝頼は蓑作と名乗って長尾家に仕官し、武田家の重宝である諏訪法性の兜を奪い返そうとしていたのです。そこへ長尾謙信が現れ…。
深窓の姫君の一途な恋を描いた義太夫狂言で、錦絵のような華麗な美をお贈りします。
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
大名の山蔭右京は、愛人の遊女・花子がはるばると都にやって来たので会いに行きたいと思案しています。しかし、奥方の玉の井が片時もそばを離れないために、会いに行くことができません。そこで一計を案じた右京は、玉の井に懇願し、仏詣に出かける代わりに持仏堂で座禅をすることを許されます。しかし、右京は家来の太郎冠者に座禅衾を被せると、花子の元へと向かいます。それを知った玉の井は…。
狂言の「花子」を題材にしたユーモアあふれる人気舞踊劇をお楽しみください。
三、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
伊勢の御師(神官)の福岡貢は、かつての主筋にあたる今田万次郎のため、御家の家宝である名刀青江下坂を取り返します。万次郎へ渡すため油屋を訪れると、家来筋で料理人の喜助に預けます。貢の恋仲の油屋遊女お紺は、貢のために折紙(鑑定書)を手に入れようと、わざと貢に愛想尽かしをします。さらに意地悪な仲居の万野にまで罵倒された貢は、刀が偽物であると思い込み次々と人を斬ってしまいます。実は貢が手にしている刀は…。
今から220年ほど前の寛政8(1796)年、伊勢の古市にあった遊郭・油屋で実際に起きた事件を題材に、近松徳三がわずか3日で書き上げたといわれています。世話物狂言の名作をご覧いただきます。
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