公演情報詳細
二代目 市川猿 翁四代目 市川猿之助 襲名披露九代目 市川中 車 | ||
六月博多座大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2013年6月2日(日)~26日(水)
劇場:博多座
料金(税込)
- A席19,000円
- 特B席16,000円
- B席12,000円
- C席5,000円
演目と配役
昼の部
スーパー歌舞伎II(セカンド)
三代猿之助 四十八撰の内 ヤマトタケル
小碓命後にヤマトタケル/大碓命 帝 タケヒコ 兄橘姫/みやず姫 弟橘姫 帝の使者 ヘタルベ 老大臣 倭姫 熊襲弟タケル/ヤイラム 尾張の国造 皇后/姥神 熊襲兄タケル/山神 | 亀治郎改め猿之助 中車 右近 笑也 春猿 月乃助 弘太郎 寿猿 笑三郎 猿弥 猿三郎 門之助 彌十郎 |
夜の部
一、小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)
長兵衛 馬士弥太八 妹おいね 堀尾茂助 猟人伝蔵 父長九郎 巫女小鈴 僧法善 七之助 | 中車 右近 笑三郎 月乃助 弘太郎 寿猿 春猿 猿弥 門之助 |
二代目市川猿 翁
二、四代目市川猿之助 襲名披露 口上(こうじょう)
九代目市川中 車
猿之助改め猿翁 亀治郎改め猿之助 中車 幹部俳優出演 |
三、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
真柴久吉猿之助改め 石川五右衛門 | 猿翁 中車 |
四、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
川連法眼館の場
市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候
佐藤忠信/忠信実は源九郎狐 駿河次郎 亀井六郎 飛鳥 川連法眼 静御前 源義経 | 亀治郎改め猿之助 門之助 右近 竹三郎 寿猿 秀太郎 藤十郎 |
みどころ
昼の部
三代猿之助 四十八撰の内 ヤマトタケル
日本がまだ国家として成立する以前のこと。謀反を企む双子の兄大碓命(おおうすのみこと)と口論の末、兄を誤って手に掛けた小碓命(おうすのみこと)は、父帝の怒りを買い、いまだ大和に従わない熊襲(くまそ)の征伐に行かされることになります。大碓命の妻兄橘姫(えたちばなひめ)は、小碓命を夫の仇と襲いますが、その清らかで優しい心を知り、小碓命を慕うようになるのでした。熊襲を訪れた小碓命は踊り女に変装し、熊襲の首領タケル兄弟を殺害。熊襲弟タケルは、小碓命の勇気を称え、ヤマトタケルの名を与えます。
見事熊襲征服を果たし大和に帰ったヤマトタケルでしたが、父帝の許しは得られず、さらに蝦夷征伐を命ぜられます。吉備の大君タケヒコを伴っての蝦夷征伐は苦難の連続で、走水(はしりみず)では愛する弟橘姫(おとたちばなひめ)までも犠牲となります。
蝦夷を平定し、凱旋の途中立ち寄った尾張国で、タケルは国造の娘みやず姫に出会い、傷心を慰められますが、それも束の間、大和への帰途伊吹山の山神を退治することを命じられます。伊吹山の神を見くびったタケルは、みやず姫の元に宝剣草薙剣を置いたまま伊吹山に向かいます。苦戦ながらも伊吹山の神を倒したタケルでしたが、自身も深手を負ってしまいます。懐かしい故郷の大和を夢に見、父帝や兄橘姫、そして兄橘姫との間に生まれたまだ見ぬ我が子ワカタケルに会うことを願いながら、道半ばでタケルの命は尽きてしまいます。やがてタケルの魂は真っ白な大きな鳥となって昇天していくのでした。
「古事記」を題材に哲学者梅原猛が書き下ろし、日本神話のヤマトタケルの波瀾に満ちた半生を、雄大な構想で独創的なドラマとして構築した本作は、昭和61年に初演され、演劇界に"スーパー歌舞伎"という新しいジャンルを築き上げた歴史的な作品です。猿之助が小碓命後にヤマトタケルと大碓命、中車が帝を演じます。また、猿之助と中車が、劇中にて襲名披露の口上を申し上げます。東京でも絶賛を博した、新たなる『ヤマトタケル』にご期待ください。
夜の部
一、小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)
小栗栖村の長兵衛は、博打や酒、喧嘩に明け暮れ、父親にまで見放される乱暴者。しかし、村に現れた秀吉の家臣堀尾茂助の尋ねによって、長兵衛が謀反の大将明智光秀を竹槍で討った手柄者だとわかると、皆の態度は一変。長兵衛を村の英雄だと褒め称えます。長兵衛は英雄の証である竹槍を手に、褒美を受け取るために秀吉の陣のある京へと向かうのでした。
明智光秀が農夫に襲われ命を落とした史実を背景として、浅薄な人間の姿や大衆心理に風刺をこめて描いた新歌舞伎の名作です。澤瀉屋の芸に中車が挑みます。
二代目市川猿 翁
二、四代目市川猿之助 襲名披露口上(こうじょう)
九代目市川中 車
二代目猿翁、四代目猿之助、九代目中車が、そのお披露目のご挨拶を申し上げます。
三、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
南禅寺の山門の上で煙管をくゆらせ、桜が咲き誇る景色を悠然と楽しんでいるのは、天下の大盗賊石川五右衛門。そこへ白鷹が、血染めの遺書を五右衛門の元へ運んできます。その遺書により、自らが真柴久吉に討たれた大明国の遺児であることを知ります。父の仇久吉を討つと決心したそのとき、巡礼者に姿を変えた久吉が現れます。互いに気づいた久吉と五右衛門は、山門の上下で対峙するのでした。
絢爛豪華な大仕掛けや様式美など、歌舞伎の醍醐味に溢れる一幕。猿翁が久吉、中車が五右衛門で出演する見逃せない一幕です。
四、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 川連法眼館の場
川連法眼に匿われている源義経のもとへやってきた佐藤忠信に、義経が伏見で託した静御前のことを訊ねますが、忠信は覚えがない様子。義経が不審に思うところ、静御前と忠信の参上が告げられます。一人現れた静御前は、自分の供をしていた忠信と、目の前の忠信の様子が違うと言い、義経は静御前にもう一人の忠信の詮議を命じます。初音の鼓を打つと姿を現した忠信に、静御前が斬りかかると…。
初音の鼓を慕う仔狐の姿に、人間の親子の情愛を重ねて描き出した名場面を、猿之助が澤瀉屋型ならではの数々の仕掛けや早替り、宙乗り狐六法などケレン味溢れる演出でご覧に入れます。
※澤瀉屋の「瀉」のつくりは正しくは"わかんむり"です。
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