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第四十六回 吉例顔見世

第四十六回

吉例顔見世

当公演は終了いたしました。

2010年10月2日(土)~26日(火)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時15分~

劇場:御園座

料金(税込)

  • 一等席19,000円
  • 二等席11,500円
  • 三等席6,000円
  • 特別席21,000円
  • 特別室(食事付)・東(4名)76,000円
  • 特別室(食事付)・西(3名)57,000円

学生割引
2階・一等席 11,000円 二等席 6,000円 三等席 3,000円
※8月11日(水)より御園座窓口のみにて発売(要学生証)

上演時間

  • 通し狂言 旭輝黄金鯱
    序幕

  • 幕間 10分
  • 通し狂言 旭輝黄金鯱
    二幕目

  • 幕間 25分
  • 通し狂言 旭輝黄金鯱
    三幕目

  • 幕間 25分
  • 通し狂言 旭輝黄金鯱
    御師大黒戎太夫内の場

  • 幕間 10分
  • 通し狂言 旭輝黄金鯱
    木曽川の場・鳴海潟の場

  • 幕間 20分
  • 汐汲

  • 舞妓の花宴

  • 幕間 20分
  • 伽羅先代萩
    御殿・床下

  • 幕間 30分
  • 身替座禅

  • 幕間 15分
  • 弁天娘女男白浪

演目と配役

昼の部

名古屋開府四百年記念

一、通し狂言 旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)

尾上菊五郎大凧宙乗りにて黄金の鯱盗り相勤め申し候

序 幕(京)

二幕目(尾張)

三幕目(美濃)
大 詰(伊勢)
   (尾張)
宇治茶園茶摘みの場
宇治街道の場
那古野城内大書院の場
同  天守閣屋根上の場
笠縫里柿木金助隠家の場
御師大黒戎太夫内の場
木曽川の場
鳴海潟の場
柿木金助
乳人園生/金助母村路
向坂甚内
鳴海春吉
ねりの定八
太郎作/ころの三蔵
小田春勝
国姫
娘おみつ
山形道閑
奴瀬平
腰元関屋
大黒戎太夫
石谷歩左衛門
後室操の前
菊五郎


菊之助
亀三郎
寿




権十郎
萬次郎

彦三郎
田之助
二、汐汲(しおくみ)
蜑女苅藻
此兵衛
藤十郎

夜の部

一、舞妓の花宴(しらびょうしはなのえん)
白拍子和歌妙

二、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

御殿

床下

乳人政岡
沖の井
荒獅子男之助
仁木弾正
松島
八汐
栄御前
藤十郎



萬次郎
段四郎
田之助
三、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京
太郎冠者
侍女千枝
同 小枝
奥方玉の井
菊五郎




四、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

浜松屋見世先の場

稲瀬川勢揃いの場

弁天小僧菊之助
南郷力丸
忠信利平
赤星十三郎
伜宗之助
浜松屋幸兵衛
鳶頭清次
日本駄右衛門
菊之助

亀三郎



権十郎

みどころ

昼の部

一、通し狂言 旭輝黄金鯱(あさひにかがやくきんのしゃちほこ)

 本年1月、東京で菊五郎主演により復活され好評を博した名古屋を舞台にした作品を、名古屋開府四百年を記念して、ご当地で上演することとなりました。
 本作は、江戸時代中期に実在し、大凧に乗って名古屋城天守閣の金鯱を狙ったという伝説の大盗賊・柿木金助を主人公にしています。原作は、初世並木五瓶作『けいせい黄金鱐』で、金助の出自を異国の謀反人の遺児として描き、多彩な登場人物が善悪入り乱れて絡む六幕二十六場の大作でした。天明二年(1782)に大坂角の芝居の二の替り(初春興行)で初演され、翌年三月まで上演が続くほどの大評判をとりました。これ以来、「柿木金助」の名と伝説は一躍世間に広まり、芝居や小説の題材となりました。
 今回の復活では、この原作を大胆に再構成するとともに、新たに見せ場となる場面を加えて書き替えています。物語は、室町時代末期・足利十三代将軍義輝の時代の尾張、美濃、伊勢を中心に展開し、尾張国の国主小田家のお家騒動を背景に、亡父の復讐と天下掌握を誓う金助の謀略と、それに対立する盗賊向坂甚内との運命的な出会いを描いています。
 みどころは多く、「天守閣」で大凧に乗った金助が黄金の鯱を盗む宙乗りをはじめ、「戎太夫内」の金鯱を盛り込んだ笑いの趣向、「木曽川」での本水を使用したダイナミックな演出でお見せする小田家家臣・鳴海春吉の「金鯱つかみ」など息もつかせぬ展開が続きます。

二、汐汲(しおくみ)

 須磨に流された在原行平を恋い慕う松風・村雨という姉妹の海女を題材とした能『松風』を由来とした、松風物の舞踊。文化8(1811)年3月、江戸市村座で三世三津五郎が初演した『七枚続花の姿絵』という七変化舞踊の中のひとつとして初演されました。
 舞台は須磨の海辺。汐汲桶を持った海女の娘がやってきます。しっとりとした行平を追憶する場面から、中啓を持っての軽快な踊りへと続きます。続いて娘に横恋慕する此兵衛が登場し、娘との立廻りになります。品格と技量を必要とする舞踊で、藤十郎、翫雀の親子共演でお贈りいたします。

夜の部

一、舞妓の花宴(しらびょうしはなのえん)

 天保9(1838)年江戸中村座で四世歌右衛門が演じた三変化舞踊『三幅対和歌姿絵』の中の一つ。男姿の白拍子の舞いというところから通称「男舞」と呼ばれます。長らく上演が絶えていましたが、昭和32年6月新橋演舞場にて六世歌右衛門が復活しました。
 男舞らしい格調高い端然とした序の舞と、烏帽子を取り白拍子から娘姿となった後とで踊りの様がガラリと砕けていく面白さを時蔵が見せます。

二、伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)

  御殿
  床下

 江戸時代の伊達騒動は、様々な歌舞伎や浄瑠璃の題材として取り上げられました。『伽羅先代萩』は特に人気の高い作品です。
 奥州足利家では、悪人がはびこりお家乗っ取りと若君暗殺を企てており、乳人の政岡は単身若君を守っています。「御殿」では、政岡がなぶり殺しにされるわが子を見ながら若君を守り抜く烈女の姿を見せ、その後一人になってからのクドキは、我が子の死骸を抱いて子を失った母の悲しみを露わにする最大の見せ場です。また「床下」は立役の見せどころで、荒獅子男之助の荒事の演技と仁木弾正のスケールの大きい実悪の対照的な演技に面白さがあります。
 政岡は女方最高の難役といわれ、藤十郎は人形浄瑠璃の演出を取り入れ、独自の政岡を造りあげています。御園座では初めての藤十郎の政岡にご期待ください。

三、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)

 明治の末から大正にかけ狂言をもとにした舞踊を次々に発表した岡村柿紅の作品で、狂言『花子』を題材にして明治43(1910)年3月東京の市村座で初演されました。常磐津と長唄の掛合いによる舞踊劇で、山蔭右京を演じた六世菊五郎と玉の井を勤めた七世三津五郎が大当たりをとり、菊五郎家の家の芸「新古演劇十種」のひとつになっています。
 浮気な亭主と焼餅焼きの女房という古今東西変わらぬ夫婦の関係を描いた作品です。ユーモア溢れる喜劇ながら演者に狂言舞踊らしい品格が必要とされます。菊五郎の『身替座禅』は、御園座では平成七年十月以来の待望の再演となります。

四、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

 文久2(1862)年江戸市村座で初演された河竹黙阿弥作『青砥稿花紅彩画』の中の一幕。今回はその眼目である「浜松屋見世先」と「稲瀬川勢揃い」を上演します。
 「浜松屋見世先」は、正体を見破られた弁天小僧が肌脱ぎになり、煙管を手にしながらの「知らざぁ言ってきかせやしょう」の七五調の名せりふが最大の聞かせどころです。「稲瀬川の勢揃い」では、揃いの衣裳に身を飾った五人男が傘を差して花道から登場し、ひとりずつ名乗りを上げるのが見所です。菊之助の弁天小僧と松緑の南郷力丸でお楽しみいただきます。

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