公演情報詳細
松竹創業120周年中村翫雀改め四代目中村鴈治郎襲名披露 | ||
二月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2015年2月1日(日)~25日(水)
劇場:大阪松竹座
料金(税込)
- 一等席18,000円
- 二等席10,000円
- 三等A席8,000円
- 三等B席6,000円
※おことわり 後方のお座席など一部で、宙乗りの演出がご覧になりにくい場合がございます。あらかじめご了承ください。
演目と配役
昼の部
一、嫗山姥(こもちやまんば)
岩倉大納言兼冬公館の場
荻野屋八重桐 太田太郎 局藤浪 沢瀉姫 煙草屋源七実は坂田蔵人時行 | 中村 扇雀 中村 亀鶴 中村 歌女之丞 坂東 新悟 市川 門之助 |
銘作左小刀
二、京人形(きょうにんぎょう)
左甚五郎 京人形の精 娘おみつ実は義照妹井筒姫 奴照平 甚五郎女房おとく | 尾上 松緑 中村 壱太郎 坂東 新悟 坂東 亀寿 市川 門之助 |
三、四代目中村鴈治郎襲名披露 口上(こうじょう)
翫雀改め中村 鴈治郎 幹部俳優出演 |
四、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
土佐将監閑居の場
浮世又平 女房おとく 土佐修理之助 将監北の方 狩野雅楽之助 土佐将監光信 | 翫雀改め中村 鴈治郎 市川 猿之助 中村 壱太郎 坂東 竹三郎 尾上 松緑 坂東 彌十郎 ※ |
夜の部
アンコールにお応えして
坂田藤十郎一世一代にてお初相勤め申し候
一、曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
天満屋お初 平野屋徳兵衛 天満屋惣兵衛 下女お玉 油屋九平次 平野屋久右衛門 | 坂田 藤十郎 翫雀改め中村 鴈治郎 坂東 彌十郎 中村 寿治郎 中村 扇雀 中村 梅玉 |
二、連獅子(れんじし)
狂言師右近後に親獅子の精 狂言師左近後に仔獅子の精 僧蓮念 僧遍念 | 翫雀改め中村 鴈治郎 中村 壱太郎 市川 猿之助 尾上 松緑 |
三、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
川連法眼館の場
市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候
佐藤忠信/佐藤忠信実は源九郎狐 静御前 駿河次郎 亀井六郎 川連法眼 飛鳥 源義経 | 市川 猿之助 中村 壱太郎 坂東 亀寿 中村 亀鶴 市川 寿猿 坂東 竹三郎 市川 門之助 |
みどころ
昼の部
一、嫗山姥(こもちやまんば)
かつては遊女であり、今は傾城の恋文の代筆をして歩く八重桐は、ある館の前で自分の夫であった坂田蔵人のつくった歌を耳にします。誰が歌うのか確かめるため館に入り込むと、息女沢瀉姫を囲む人々の中にいた煙草屋こそ坂田蔵人でした。乞われるままに八重桐は、蔵人を巡って痴話喧嘩した様子を語り始めます。
別名「しゃべり」と呼ばれる女方のひとり語りが眼目の義太夫狂言を、清新な顔ぶれにて上演いたします。
二、京人形(きょうにんぎょう)
名匠左甚五郎は廓で見初めた花魁が忘れられず、花魁に似せ、等身大の人形を心込めて彫り上げました。鑑賞しながら酒盛りを始めたところ、驚いたことにその人形が動き出します。そこで、試しに女の魂といわれる鏡を懐へ入れてみると、とたんに女性らしく動き踊り始めるのでした。
驚く名匠とコミカルな人形の動きも楽しい、長唄と常磐津の掛け合いでみせる舞踊劇。後半の立廻りまで見どころの多い作品です。
三、四代目中村鴈治郎襲名披露 口上(こうじょう)
裃姿の俳優が舞台に並び、四代目鴈治郎が、皆様に襲名披露のご挨拶を申し上げる一幕です。
四、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
絵師の浮世又平は、師匠の土佐将監のもとを訪れ「土佐」の苗字を名乗ることを願い出ます。生まれつき言葉の不自由な又平に代わり、女房のおとくが切に訴えますが、又平は功績がないために許されません。長年の望みが叶わず悲嘆に暮れた夫婦は、ついに死を決意すると、又平は今生の名残りとして手水鉢に自画像を描くのでした。すると一心の思いが奇跡を起こし…。
実直な又平と世話焼き女房のおとく。夫婦の深い情愛を描いた近松門左衛門の名作を、新鴈治郎の又平にてご覧いただきます。
夜の部
一、曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
大坂平野屋の手代徳兵衛と天満屋お抱えの遊女お初は、将来を約束する仲でした。ある日、徳兵衛は伯父久右衛門に返さなければならない持参金を、油屋九平次に騙し取られたうえ、満座の中で恥しめられます。その夜、天満屋に現れた九平次が徳兵衛を散々にこき下ろすのを聞いたお初は、隠れている徳兵衛に、命をかけて身の証を立てる覚悟を問います。すると徳兵衛はその決意を合図し、二人はあの世で添い遂げる覚悟を決めるのでした。
近松門左衛門の原作を基に宇野信夫が脚色した名作。初演以来、お初上演1300回を越える屈指の当り役を藤十郎がアンコールにお応えして勤めます。
二、連獅子(れんじし)
文殊菩薩が住むといわれる清涼山の麓にある石橋で、狂言師の右近と左近が手獅子を持ち、石橋の謂れや親獅子が仔獅子を千尋の谷へ蹴落とし鍛える様子を踊って見せます。やがて二人の僧がやってきて宗論となりますが、一陣の風に怯えて二人は逃げていきます。そこへ親獅子と仔獅子の精が現れ、長い毛を振りながら勇壮な獅子の狂いを見せるのでした。
襲名披露狂言に相応しい格調ある松羽目舞踊を新鴈治郎が勤めます。
三、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 川連法眼館の場
吉野山中の川連法眼の館に匿われている源義経のもとへ、家臣の佐藤忠信が一人で訪ねて来ます。ほどなく静御前も到着しますが、共に旅をしてきたはずの二人の話は、まるで忠信がもう一人いるように食い違います。詮議の命を受けた静御前が初音の鼓を打つと忽然と現れる忠信。実はこの忠信こそ、鼓の皮に用いられた狐の子で、両親を慕い、忠信の姿に化けて鼓と静御前に付き添い旅をしていたのでした。
義太夫狂言三大名作の一つ『義経千本桜』の中でも有名な「四の切」。狐の術を様々なケレン味にあふれた演出でご覧に入れる華やかな一幕です。
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