公演情報詳細
二代目 市川猿翁四代目 市川猿之助 襲名披露九代目 市川中車 | ||
壽初春大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2013年1月1日(火・祝)~26日(土)
劇場:大阪松竹座
料金(税込)
- 1等席20,000円
- 2等席10,000円
- 3等A席8,000円
- 3等B席6,000円
【貸切】4日(金)夜の部
演目と配役
昼の部
一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
曽我五郎 小林妹舞鶴 | 猿弥 笑也 |
二、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
粂寺弾正 八剣玄蕃 腰元巻絹 秦民部 八剣数馬 秦秀太郎 小野春道 小野春風 | 右近 猿弥 笑三郎 薪車 弘太郎 春猿 竹三郎 門之助 |
義経千本桜
三、吉野山(よしのやま)
佐藤忠信実は源九郎狐 逸見藤太 静御前 | 亀治郎改め猿之助 翫雀 藤十郎 |
四、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
真柴久吉 石川五右衛門 | 猿之助改め猿翁 中車 |
夜の部
一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
翁 後見 千歳 三番叟 | 藤十郎 薪車 吉太朗 翫雀 |
二、小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)
長兵衛 七之助 僧法善 巫女小鈴 猟人伝蔵 父長九郎 妹おいね 馬士弥太八 堀尾茂助 | 中車 門之助 猿弥 春猿 弘太郎 寿猿 笑三郎 右近 翫雀 |
二代目市川猿翁
三、四代目市川猿之助 襲名披露 口上(こうじょう)
九代目市川中車
猿之助改め猿翁 亀治郎改め猿之助 中車 幹部俳優出演 |
四、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
川連法眼館の場
市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候
佐藤忠信/忠信実は源九郎狐 源義経 駿河次郎 亀井六郎 川連法眼 飛鳥 静御前 | 亀治郎改め猿之助 扇雀 門之助 右近 寿猿 竹三郎 秀太郎 |
みどころ
昼の部
一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
工藤左衛門祐経に父を討たれた曽我五郎は、父の仇を討とうと鎧を手にして工藤の館へ向かおうとしますが、小林朝比奈の妹の舞鶴に止められます。女でありながらも、大力の持ち主である舞鶴は、五郎と鎧の草摺を引き合い、その行く手を阻もうとします。なおも五郎は駆け出そうとするので、舞鶴は五郎をかき口説いてその気を鎮めていくのでした。
草摺を引合い、互いの力を自慢する「引合事」という荒事の演技を取り入れた華やかな舞踊をご堪能ください。
二、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
小野春道の屋敷では、家宝である小野小町の短冊が盗み出された上、姫君錦の前は、髪の毛が逆立つという奇病にかかり、婚約者文屋豊秀との婚礼が先延ばしになっていました。そこへ文屋豊秀の家臣粂寺弾正が来訪し、手にした毛抜が踊り出すことから、姫の奇病の真相を突き止めた弾正は、悪人から小町の短冊も取り戻し、意気揚々と引き上げていくのでした。
歌舞伎十八番の一つであり、豪快な荒事の演技の中におおらかさも感じられる作品をお楽しみください。
三、義経千本桜 吉野山(よしのやま)
兄の源頼朝との不仲により都を離れた義経を追い、静御前は桜の花が満開の吉野山へ、家来の佐藤忠信とともに向かっています。いつの間にか忠信の姿を見失った静ですが、義経から預かった初音の鼓を打つと、忠信はどこからともなく現れます。実は、この忠信は、鼓の皮にされた夫婦狐の仔狐が化けた姿。親とも慕う鼓のあとをついてきたのです。
満開の桜に彩られた吉野山を背景に繰り広げる美しい舞踊を、猿之助の忠信実は源九郎狐でご覧いただきます。
四、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
南禅寺の山門の上で煙管をくゆらせ、桜が咲き誇る景色を悠然と楽しんでいるのは、天下の大盗賊石川五右衛門。そこへ白鷹が、血染めの遺書を五右衛門の元へ運んできます。その遺書により、自らが真柴久吉に討たれた大明国の遺児であることを知ります。父の仇久吉を討つと決心したそのとき、巡礼者に姿を変えた久吉が現れます。互いに気づいた久吉と五右衛門は、山門の上下で対峙するのでした。
絢爛豪華な大仕掛けや様式美など、歌舞伎の醍醐味に溢れる一幕。猿翁の久吉、中車の五右衛門による、見逃せない一幕です。
夜の部
一、操り三番叟(あやつりさんばそう)
能楽の『三番叟』を基に、数多くの三番叟物といわれる作品が誕生し、襲名やこけら落しなど、おめでたい公演で上演されてきました。歌舞伎にもいろいろな形の三番叟がありますが、中でも『操り三番叟』は、糸操りの人形が三番叟を踊るという趣向で、人形振りの高度な技術を要する楽しい舞踊です。
二、小栗栖の長兵衛(おぐるすのちょうべえ)
小栗栖村の長兵衛は、博打や酒、喧嘩に明け暮れて、村人には嫌われ、父親にまで見放される乱暴者。しかし、村に現れた秀吉の家臣堀尾茂助の尋ねによって、長兵衛が謀反の大将明智光秀を竹槍で討った手柄者だとわかると、皆の態度は一変。長兵衛を村の英雄だと褒め称えます。長兵衛は英雄の証である竹槍を手に、褒美を受け取るために秀吉の陣のある京へと向かうのでした。
山崎の合戦の後、明智光秀が農夫に襲われ命を落とした史実を背景として、岡本綺堂が浅薄な人間の姿や大衆心理に風刺を込めて描いた新歌舞伎の名作です。澤瀉屋の芸に中車が挑みます。
三、口上(こうじょう)
二代目猿翁、四代目猿之助、九代目中車が、そのお披露目のご挨拶を申し上げます。
四、三代猿之助四十八撰の内 義経千本桜 (よしつねせんぼんざくら) 川連法眼館の場
川連法眼に匿われている源義経のもとへやってきた佐藤忠信に、義経が伏見で託した静御前のことを訊ねますが、忠信は覚えがない様子。義経が不審に思うところ、静御前と忠信の参上が告げられます。一人現れた静御前は、自分の供をしていた忠信と、目の前の忠信の様子が違うと言い、義経は静御前にもう一人の忠信の詮議を命じます。初音の鼓を打つと姿を現した忠信に、静御前が斬りかかると…。
「川連法眼館の場」は、義太夫狂言の三大名作の一つ『義経千本桜』の四段目の切にあたることから、通称「四の切」と呼ばれています。初音の鼓を慕う仔狐の姿に、人間の親子の情愛を重ねて描き出した名場面を、猿之助が澤瀉屋型ならではの数々の仕掛けや早替り、宙乗り狐六法などケレン味溢れる演出でご覧に入れます。
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