公演情報詳細
大阪松竹座新築開場十周年記念 | ||
七月大歌舞伎 | ||
関西・歌舞伎を愛する会 第十六回 |
当公演は終了いたしました。
2007年7月2日(月)~26日(木)
劇場:大阪松竹座
料金(税込)
- 1等席15,750円
- 2等席8,400円
- 3等席4,200円
【貸切】20日(金)昼の部
演目と配役
昼の部
一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
鳴神上人 所化白雲坊 同 黒雲坊 雲の絶間姫 | 海老蔵 市蔵 男女蔵 孝太郎 |
二、橋弁慶(はしべんけい)
武蔵坊弁慶 従者 牛若丸 | 愛之助 宗之助 壱太郎 |
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋
大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛 源義経 相模五郎 入江丹蔵 武蔵坊弁慶 女房お柳実は典侍の局 | 仁左衛門 海老蔵 愛之助 男女蔵 歌六 秀太郎 |
夜の部
一、鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)
菊地半九郎 若松屋遊女お染 若松屋遊女お花 坂田源三郎 お染父与兵衛 坂田市之助 | 愛之助 孝太郎 竹三郎 薪車 家橘 秀太郎 |
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
山蔭右京 太郎冠者 侍女千枝 同 小枝 奥方玉の井 | 仁左衛門 愛之助 壱太郎 宗之助 歌六 |
三、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
河内屋与兵衛 女房お吉 豊嶋屋七左衛門 与兵衛妹おかち 芸者小菊 小姓頭小栗八弥 山本森右衛門 与兵衛母おさわ 与兵衛兄太兵衛 河内屋徳兵衛 | 海老蔵 孝太郎 愛之助 壱太郎 宗之助 薪車 市蔵 竹三郎 家橘 歌六 |
市川海老蔵 休演のお知らせ
みどころ
昼の部
一、歌舞伎十八番の内 鳴神(なるかみ)
朝廷に約束を反故にされ怨みを持つ鳴神上人は、京都北山の滝壺に三千世界の竜神を封じ込めてしまいます。そのために雨が降らず、日照りで人々が苦しむのを見かねた朝廷は、雲の絶間姫という美女を上人のもとへ送り込みます。姫の色香に気を許した上人は、酒を飲まされ、酔いつぶれます。その隙に姫は封印の注連縄を切り、封じ込められた竜神を解き放ち走り去ります。欺かれたと知った上人は、怒り狂い凄まじい形相で姫を追うのでした。
高僧が艶やかな絶間姫の色気によって破戒する様や、後半の荒事などみどころの多い一幕で、海老蔵が家の芸である鳴神上人に、孝太郎が雲の絶間姫を演じます。
二、橋弁慶(はしべんけい)
武蔵坊弁慶は、京の五條橋で腕の達者な少年が出没すると聞き、それを退治しようと待ち構えています。そこへ薄衣をかかげた女が現れ、弁慶の持つ薙刀を足蹴にします。その人物こそ話に聞く少年、牛若丸でした。
同名の能を素材にし、弁慶と牛若丸の出会いを描いた舞踊で、剛の弁慶と柔の義経を愛之助、壱太郎が勤めます。
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 渡海屋
大物浦
大物浦
摂津国大物浦にある船問屋の渡海屋で、義経一行が日和待ちをしているところ、相模五郎と入江丹蔵が義経詮議の為に訪れます。主人の銀平はこれを追い払いますが、この主人こそ実は、壇ノ浦の合戦で死んだと思われていた平知盛でした。女房のお柳は典侍の局、娘お安は安徳帝で、義経一行を油断させ、討ち取ろうとしていたのでした。亡霊姿に身をやつし、船出した一行を襲った知盛ですが、すべてを義経に見抜かれていました。典侍の局らは自害し、知盛もまた安徳帝を義経に託し、自らの体に碇の綱を巻き付け、碇ごと海中に身を投げるのでした。
前回好評を得た知盛を仁左衛門が勤め、秀太郎の典侍の局、歌六の弁慶、海老蔵の義経と魅力の顔合わせによる見逃せない舞台です。
夜の部
一、鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)
将軍徳川家光に従って上洛した旗本菊地半九郎は、祇園の若松屋抱えの遊女・お染と恋仲になります。やがて江戸へ帰ることが決まり、お染を身請けしようと考えていた半九郎ですが、些細なことから朋輩の市之助の弟・源三郎と争いになり、激しい斬り合いの末殺してしまいます。進退窮まった半九郎はお染と共に死を決意し、春の晴れ着を死装束に鳥辺山へと向かうのでした。
岡本綺堂の新歌舞伎の名作を、愛之助の半九郎、孝太郎のお染という花形の二人が情感たっぷりに演じます。
二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
大名の山蔭右京は、恋人の花子に会いに行きたいのですが、奥方の玉の井が怖く頭を悩ませています。そこで座禅を口実にお堂に籠もり、太郎冠者に衾を被せ、自分の身替わりになるように命じ、花子のもとへ急ぐのでした。しかし奥方はそれを見破り、太郎冠者と入れ替わり右京の帰りを待ちます。やがてほろ酔い気分で戻ってきた右京は、衾を被っているのが玉の井とも知らず、花子との逢瀬の様子を語るのですが...
狂言の『花子』をもとにした人気舞踊で、仁左衛門が恐妻家の大名を愛嬌たっぷりに演じます。。
三、女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)
油屋を営む河内屋の次男・与兵衛は、放蕩三昧で喧嘩沙汰ばかりおこしています。また、借金の返済に困り親からも金を巻き上げようとしますが、とうとう家を追い出されてしまいます。そこで与兵衛は、同業の豊嶋屋のお吉に頼ろうと店を訪れたところ、そこで親の慈愛あふれる言動にふれます。もう親に迷惑はかけられないと思った与兵衛は、お吉に不義になって金を貸して欲しいと迫りますが、断られてしまい...
近松門左衛門が描く、現代にも通じる若者の心理や親の情、殺しの場面など見どころの多い世話物の名作に、海老蔵が初役で与兵衛を、豊嶋屋女房お吉を孝太郎が勤める舞台です。
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