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第四回 浪花花形歌舞伎

大阪松竹座新築開場十周年記念

第四回 浪花花形歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年4月1日(日)~8日(日)

第一部 午前11時~
第二部 午後2時45分~
第三部 午後7時~

劇場:大阪松竹座

料金(税込)

  • 1等席8,000円
  • 2等席4,000円
  • 3等席2,000円

上演時間

  • 敵討天下茶屋聚
    序幕・二幕目

  • 幕間 10分
  • 敵討天下茶屋聚
    大詰

  • 雨の五郎

  • 幕間 20分
  • 色彩間苅豆
    かさね

  • 幕間 20分
  • 曽根崎心中

  • 夏祭浪花鑑

演目と配役

第一部

一、敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがちゃやむら)
序 幕
二幕目
大 詰
四天王寺の場
東寺貸座敷の場
福島天神の森の場
天神の森川下の場
天下茶屋村松並木の場
同   敵討本懐の場
安達元右衛門/片岡造酒頭
人形屋幸右衛門
東間三郎右衛門
安達弥助
早瀬源次郎
染の井
早瀬伊織

進之介
愛之助


孝太郎

第二部

一、雨の五郎(あめのごろう)
曽我五郎時致
進之介
二、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)

かさね

かさね
与右衛門
孝太郎
愛之助
三、曽根崎心中(そねざきしんじゅう)
天満屋お初
平野屋徳兵衛
油屋九平次
平野屋久右衛門



竹三郎

第三部

一、夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)
序 幕
二幕目
大 詰
住吉鳥居前の場
難波三婦内の場
長町裏の場
団七九郎兵衛
お辰
一寸徳兵衛
玉島磯之丞
義平次
おつぎ
お梶
釣船三婦
愛之助



橘三郎
竹三郎
孝太郎

みどころ

第一部

一、敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがちゃやむら)

 天下茶屋をはじめ、大坂の各地を舞台に繰り広げられる本作品は、魅力的な敵役が活躍する仇討物の人気狂言で、大阪では久々の通し上演となります。
 早瀬伊織と源次郎は、下部の弥助とその兄元右衛門らを供に、父の敵である東間三郎右衛門を討つ旅に出ます。酒乱癖のある元右衛門は、ふとしたことから、それまで断っていた酒を飲まされ、道中で争いを起こしたことで伊織に勘当されます。元右衛門はそれを根にもって敵の東間に寝返り、按摩のふりをして弥助と再会します。不忠の罰が当たったと、泣いてこれまでのいきさつを話す元右衛門は、同情する弥助を寝入ったところで殺し、金を盗んだ上、伊織に傷を負わせて逃げ出します。そしてついに伊織を殺し、源次郎をも川へと投げ込んだ東間と元右衛門一味でしたが…。
 敵役を中心に運ぶ筋立てで、翫雀が、小心者の元右衛門のおかしみや憎々しさなど、人間味溢れる演技に初役で挑みます。

第二部

一、雨の五郎(あめのごろう)

 仇討ちで有名な曽我兄弟の弟・曽我五郎が春雨の中、恋人である化粧坂少将のもとへ通う姿を描いた長唄の舞踊です。
 蛇の目傘を差した五郎が、廓通いの優美さと荒事の勇壮さの両方を見せる曽我物の代表的な舞踊を進之介が勤めます。

二、色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)

 敵同士と知らずに恋人になったかさねと与右衛門。木下川堤まで来た二人の前にどくろが流れてきます。それに刺さった鎌を与右衛門が引き抜くと、美しいかさねの顔がたちまち醜く変わり、足もひきずっています。自分の犯した悪事のたたりと悟った与右衛門は、ついにかさねを鎌で殺してしまいます。
 四世鶴屋南北作法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)』の一場面が独立したもので、ドラマ性に富んだ舞踊を孝太郎のかさね、愛之助の与右衛門でご覧いただきます。

三、曽根崎心中(そねざきしんじゅう)

 天満屋の遊女お初は、平野屋の手代徳兵衛と相思相愛の仲でしたが、徳兵衛に縁談が持ちこまれ、その上、徳兵衛は油屋九平次に大事な金子を騙し取られてしまいます。もはやこの世で添い遂げることは叶わないと、二人は曽根崎の森で心中して果てるのでした。
 数々の名作を生み出した近松門左衛門の最も有名な上方狂言の一つ。天満屋の場では、恋人を縁の下にかくまい、お初が足先で心中の決意を明かすところが見どころです。 
 父藤十郎の当り役であるお初を扇雀が、徳兵衛を翫雀が勤めます。

第三部

一、夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)

 堺の魚売り団七九郎兵衛は、恩人の子息玉島磯之丞とその恋人の琴浦を守ろうと、女房お梶や一寸徳兵衛、その妻お辰らと奔走しますが、欲に目がくらんだ舅義平次の奸計により、琴浦をさらわれてしまいます。長町裏で義平次に追いついた団七は、言い争いの末、心ならずも義平次を殺めてしまいます…。
 並木千柳、三好松洛、竹田小出雲の合作で、大坂・堺で実際に起こった殺人事件をもとに、延享2(1745)年、大坂・竹本座で人形浄瑠璃として初演され、翌月歌舞伎化されました。
 大坂の夏の風情が全編にあふれ、前半の侠気ある男女のさわやかなドラマと後半の殺しの場の壮絶な迫力に、対照的な魅力があります。その"泥場"と呼ばれる殺しの場面は、高津宮の賑やかな祭り囃子が陰惨な悲劇をよりいっそう印象づける、歌舞伎美あふれる演出です。浪花の侠客の意地と粋の世界を愛之助が初役で演じます。

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