公演情報詳細
吉例顔見世大歌舞伎 | ||
初世松本白鸚三十三回忌追善 |
当公演は終了いたしました。
2014年11月1日(土)~25日(火)
劇場:歌舞伎座
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演目と配役
昼の部
一、寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
三番叟 三番叟 千歳 千歳 千歳 翁 | 染五郎 松緑 亀寿 歌昇 米吉 我當 |
二、井伊大老(いいたいろう)
井伊大老邸の奥書院より
桜田門外まで
井伊大老 お静の方 昌子の方 薩摩浪士 有村次左衛門 水戸藩士 斎藤監物 水戸藩士 佐野竹之介 老女雲の井 中泉右京 水無部六臣 長野主膳 仙英禅師 | 吉右衛門 芝雀 菊之助 歌昇 種之助 隼人 歌女之丞 桂三 錦之助 又五郎 歌六 |
一谷嫩軍記
三、熊谷陣屋(くまがいじんや)
熊谷直実 相模 堤軍次 亀井六郎 片岡八郎 伊勢三郎 駿河次郎 梶原平次景高 藤の方 白毫弥陀六 源義経 | 幸四郎 魁春 松緑 廣太郎 種之助 廣松 隼人 幸太郎改め高麗五郎 高麗蔵 左團次 菊五郎 |
夜の部
平成26年度(第69回)文化庁芸術祭参加公演
一、御存鈴ヶ森(ごぞんじすずがもり)
幡随院長兵衛 東海の勘蔵 飛脚早助 北海の熊六 白井権八 | 松緑 彦三郎 権十郎 團蔵 菊之助 |
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 源義経 亀井六郎 片岡八郎 駿河次郎 常陸坊海尊 太刀持音若 富樫左衛門 | 染五郎 吉右衛門 友右衛門 高麗蔵 宗之助 錦吾 金太郎 幸四郎 |
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
すし屋
いがみの権太 弥助実は三位中将維盛 お里 梶原の臣 梶原の臣 梶原の臣 梶原の臣 弥左衛門女房おくら 若葉の内侍 鮓屋弥左衛門 梶原平三景時 | 菊五郎 時蔵 梅枝 亀寿 萬太郎 巳之助 隼人 右之助 萬次郎 左團次 幸四郎 |
みどころ
昼の部
一、寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
◆厳粛さと躍動感に溢れる舞踊
松羽目の舞台に、翁、千歳、三番叟が現れます。最初に翁と千歳が格調高い舞を見せると、続いて三番叟が五穀豊穣を祈ってめでたく舞い納めます。
前半は翁の荘重な踊り、後半は三番叟の躍動感に満ちた踊りがみどころの舞踊です。顔見世の幕開きにふさわしい舞台をお楽しみください。
二、井伊大老(いいたいろう)
◆国難に立ち向かった男の心情を描いた名作
開国か攘夷かで国中が揺れていた幕末。開国を決断した大老井伊直弼は、暗殺の危機にさらされています。雛祭りの前夜、直弼は側室お静の方のもとを訪れます。今日は、二人の間に生まれ幼くして命を落とした鶴姫の命日。一足先に訪れていた旧知の仲である仙英禅師はお静に、直弼に危機が迫っていることを伝えます。直弼は、自らの来たるべき運命を悟り、しんしんと雪が降る中、お静と二人で語り合い、酒を酌み交わします。そして翌朝、雪が降りしきる桜田門外では…。
北條秀司の名作の一つで、井伊直弼が桜田門外で暗殺される前夜の様子を中心に、直弼の人間性を見事に描く舞台にご期待ください。
三、熊谷陣屋(くまがいじんや)
◆戦乱の世の無常が胸をうつ時代物
源平争乱の時代。戦から戻った源氏の武将熊谷直実は、息子小次郎の初陣を心配する妻相模や、我が子平敦盛を案じる藤の方に向かい、須磨の浦で敦盛を討ちとった様子を語って聞かせます。そこに源義経が現れ、敦盛の首実検が行われますが、直実の差し出した首桶の中にあったのは小次郎の首。直実は義経の思いを汲み取り、後白河院の落胤である敦盛を助けるために我が子を犠牲にしたのです。そして義経は、弥陀六と名乗る石屋に身を窶(やつ)した平宗清に敦盛を託します。その後、甲冑を着て姿を現した直実は義経に向かい…。
世の無常を感じさせる重厚感のある一幕をご堪能ください。
夜の部
平成26年度(第69回)文化庁芸術祭参加公演
一、御存鈴ヶ森(ごぞんじすずがもり)
◆長兵衛と権八が出会う名場面の一幕
東海道品川宿に近い鈴ヶ森。夜になると盗賊と化した雲助たちが出没しています。そこへ通りかかったのは、前髪の美少年の白井権八。大勢の雲助が襲いかかりますが、権八は次々に斬り捨て、追い払います。その様子を窺っていた俠客幡随院長兵衛は、権八に感心し、二人は江戸での再会を約束して、東海道を上がっていくのでした。
男気と色気が溢れる、俠客と若衆の出会いを描いた名場面です。
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
◆主君を思う弁慶が見せた決死の覚悟
兄頼朝との不和により、都を落ち行く源義経一行。義経は強力に、武蔵坊弁慶ら家臣は山伏に姿を変えて奥州平泉を目指します。その途中、加賀国にある安宅の関で、一行は富樫左衛門の詮議を受けます。この事態に弁慶は、自分たちは東大寺建立のための勧進の山伏であると名乗ります。それに対して富樫が勧進帳を読むように命じると、弁慶は機転を利かし、白紙の巻物を取り出して、それを勧進帳と偽り見事に読み始めます。富樫は主君を命懸けで守ろうとする弁慶の心情に心打たれ、義経主従だと見破りながらも、一行に関所の通行を許すのでした。
屈指の人気を誇る名作です。緊張感みなぎる切迫の舞台にご期待ください。
三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) すし屋
◆権力に翻弄される権太一家を見舞う悲劇
大和国下市村にある釣瓶鮓屋。主人の弥左衛門は、旧恩から平重盛の子息の維盛を奉公人の弥助として匿(かくま)っています。その弥左衛門の家に現れたのは、今は勘当の身のいがみの権太。弥助の素性を知った権太が恩賞目当てに訴人しようとするところへ、源頼朝に仕える梶原景時が訪れ、維盛の首を差し出すよう弥左衛門に命じます。そして権太が維盛の首と生け捕った妻子を突き出すと、怒り心頭の弥左衛門は権太を刀で刺してしまいます。苦しい息の中、権太が意外な真相を明かし…。
無頼漢ながら、権太は愛嬌を併せ持つ役柄です。後半の本心を明かす場面が最大の見せ場となっています。古典の名作の一幕をお楽しみください。
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