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十月大歌舞伎

料金(税込)

  • 1等席18,000円
  • 2等席14,000円
  • 3階A席6,000円
  • 3階B席4,000円
  • 1階桟敷席20,000円

上演時間

  • 新版歌祭文
    野崎村

  • 幕間 35分
  •  近江のお兼
     三社祭

  • 幕間 20分
  • 伊勢音頭恋寝刃
    油屋店先・同 奥庭

  • 菅原伝授手習鑑
    寺子屋

  • 幕間 35分
  • 道行初音旅
    吉野山

  • 幕間 20分
  • 鰯賣戀曳網

※10月13日時点での予定
※上演時間は変更になる可能性があります。

演目と配役

昼の部

一、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)

野崎村

お光
久松
お染
久作妻おさよ
久作
後家お常
七之助

児太郎
歌女之丞
彌十郎
秀太郎
二、 近江のお兼(おうみのおかね)
   三社祭(さんじゃまつり)
〈近江のお兼〉

〈三社祭〉
 
近江のお兼

悪玉
善玉
 
扇 雀

橋之助
獅 童
三、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)

油屋店先

同 奥庭

福岡貢
油屋お紺
今田万次郎
油屋お鹿
油屋お岸
仲居千野
藍玉屋北六実は岩次
徳島岩次実は北六
仲居万野
料理人喜助
勘九郎
七之助

橋之助
児太郎
小山三

調
玉三郎
仁左衛門

夜の部

一、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)

寺子屋

松王丸
武部源蔵
戸浪
涎くり与太郎
百姓吾作
春藤玄蕃
園生の前
千代
仁左衛門
勘九郎
七之助

松之助


玉三郎
二、道行初音旅(みちゆきはつねのたび)

吉野山

佐藤忠信実は源九郎狐
早見藤太
静御前

橋之助
藤十郎
三、鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)
鰯賣猿源氏
傾城蛍火実は丹鶴城の姫
博労六郎左衛門
傾城薄雲
同 春雨
同 錦木
同滝の井
同 乱菊
庭男実は薮熊次郎太
亭主
海老名なあみだぶつ
勘九郎
七之助

巳之助

児太郎
虎之介



彌十郎

みどころ

昼の部

一、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)

  野崎村

◆恋い慕う男のために、自ら身を引く女の決意

 野崎村にある久作の家では、娘のお光が、かねてから慕っている久作の養子の久松といよいよ祝言をあげることになりました。嬉しさを隠しきれないお光ですが、そこへ現れたのは、久松の奉公先の油屋のひとり娘お染でした。かつて恋仲だった二人が、久作が暗に引き留めるのも聞かず、心中を覚悟していることを知ったお光は、自分は身を引き、髪を下ろして尼になる決意をします。迎えに来た油屋の後家お常の配慮で、お染は舟、久松は駕籠と別々に去っていく姿を、涙ながらに見送るお光は…。
 世話物の名作として知られる、情感あふれる一幕にご期待ください。

二、 近江のお兼(おうみのおかね)
   三社祭(さんじゃまつり)
◆力強さと純朴さを併せ持つ娘が魅せる舞踊 ―― 『近江のお兼』

 琵琶湖のほとりに暮らすお兼は力自慢で評判の娘。晒しを入れた盥を抱えて現れると、暴れ馬を難なく手なずけ、相撲の振りを見せたりします。素朴な娘の様子と力強く華やかに晒しを扱う振りがみどころの長唄の舞踊です。

◆躍動感に富んだ清元の名作 ―― 『三社祭』

 宮戸川(隅田川)のほとりでは、二人の漁師が川で網を打っています。浅草寺にゆかりの深い縁起などを軽妙な踊りで見せた後、悪玉と善玉が二人に取りつき、悪尽くし、善尽くしの物語を次々に踊ります。躍動感がみなぎる、清元の舞踊の代表的な作品です。

三、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
◆名刀の行方に翻弄される男を描いた世話物狂言

 伊勢の御師(下級神官)の福岡貢は、かつての主筋にあたる今田万次郎から、紛失したお家の重宝青江下坂の名刀探索の命を受け、見事取り戻します。万次郎に刀を渡そうと貢は、伊勢古市の廓、油屋を訪れますが、行き違いになってしまい、その場に残った貢は止むなく刀を料理人の喜助に預けます。この油屋には貢と恋仲の遊女お紺や、貢に想いを寄せているお鹿もいますが、お紺は、訳あって満座で貢に偽りの愛想づかしをします。さらに意地悪な仲居の万野にまで罵倒され、怒りのあまり貢がとった行動は…。
 貢は「ぴんとこな」と呼ばれる、和らかみに強さを持たせた役柄です。油屋店先での貢が次第に激昂していく様子、さらには奥庭での殺しの場面での、歌舞伎ならではの様式美など随所にみどころ溢れる作品をご堪能ください。

夜の部

一、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
◆忠義のはざまで苦悩する夫婦の姿

 武部源蔵は、妻戸浪とともに寺子屋を営みながら、太宰府に流罪となった菅丞相の子菅秀才を匿っています。その菅秀才を討つよう命じられた源蔵は、今日寺入りしたばかりの小太郎を討ち、その首を検分役の松王丸の前に差し出します。菅秀才の顔をよく知るはずの松王丸ですが、その首を菅秀才のものと認めて去っていきます。なんとか窮地を切り抜けた二人のもとに、今度は小太郎の母千代が迎えに現れます。源蔵が千代に斬りかかろうとすると松王丸が姿を現し、意外な真相を語り始め…。
 時代物の中でも屈指の名作です。重厚感のある一幕にご期待ください。

二、道行初音旅(みちゆきはつねのたび)
◆桜の花が満開の吉野を舞台にした華やかな舞踊

 桜が満開に咲き誇る吉野の山中。都を追われた源義経を追うために、静御前は家来の佐藤忠信と共に旅を続けています。その道中、いつの間にか忠信の姿を見失った静が、義経から賜った初音の鼓を打つと、不思議とどこからともなく忠信が姿を現します。忠信が合戦の様子を語って聞かせていると、鎌倉方の早見藤太が家来を引き連れ、やって来て…。
 みどころにあふれた、華やかな歌舞伎舞踊です。

三、鰯賣戀曳網(いわしうりこいのひきあみ)
◆一目惚れをした鰯賣の恋の悪戦苦闘

 鰯賣の猿源氏は、大名の相手のみをする傾城蛍火に一目惚れをしてしまい、寝ても覚めても蛍火のことばかりを想って、仕事も手につかない有様。その話を聞いた父親の海老名なあみだぶつは一計をめぐらし、猿源氏を東国の大名に、博労六郎左衛門を家老に仕立て、廓へと向かいます。なんとか大名に化けたつもりの猿源氏でしたが、蛍火の膝枕で寝るうちに、寝言から鰯賣であることがばれてしまいます。嫌われてしまうと思った猿源氏でしたが、蛍火は自分の身の上を語り始めると…。
 三島由紀夫が御伽草子を題材に書き下ろした作品で、三島歌舞伎の中でも代表作のひとつとして知られています。おおらかで、笑いに包まれた舞台をお楽しみください。

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