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吉例顔見世大歌舞伎 仮名手本忠臣蔵

歌舞伎座さよなら公演

吉例顔見世大歌舞伎

通し狂言 仮名手本忠臣蔵

当公演は終了いたしました。

2009年11月1日(日)~25日(水)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席16,000円
  • 2等席12,000円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,500円
  • 1階桟敷席18,000円

上演時間

  • 仮名手本忠臣蔵 大 序

  • 幕間 5分
  • 仮名手本忠臣蔵 三段目

  • 幕間 35分
  • 仮名手本忠臣蔵 四段目

  • 幕間 20分
  • 仮名手本忠臣蔵 道行旅路の花聟

  • 仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目

  • 幕間 30分
  • 仮名手本忠臣蔵 七段目

  • 幕間 10分
  • 仮名手本忠臣蔵 十一段目

演目と配役

昼の部

通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)



大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場


三段目 足利館門前進物の場


    同 松の間刃傷の場

高師直
塩冶判官
足利直義
顔世御前
桃井若狭之助
富十郎
勘三郎
七之助


四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場

    同 表門城明渡しの場

塩冶判官
石堂右馬之丞
顔世御前
大星力弥
赤垣源蔵
富森助右衛門
佐藤与茂七
矢間重太郎
斧九太夫
木村岡右衛門
大鷲文吾
原郷右衛門
薬師寺次郎左衛門
大星由良之助
勘三郎
仁左衛門

孝太郎

男女蔵
萬太郎
宗之助

由次郎
調
友右衛門
段四郎
幸四郎

浄瑠璃 道行旅路の花聟

早野勘平
鷺坂伴内
腰元お軽
菊五郎


夜の部

通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)



五段目 山崎街道鉄砲渡しの場


    同 二つ玉の場


六段目 与市兵衛内勘平腹切の場

早野勘平
女房お軽
母おかや
千崎弥五郎
不破数右衛門
判人源六
斧定九郎
一文字屋お才
菊五郎


権十郎
段四郎
左團次


七段目 祇園一力茶屋の場

大星由良之助
遊女お軽
赤垣源蔵
富森助右衛門
矢間重太郎
中居おつる
斧九太夫
大星力弥
寺岡平右衛門
仁左衛門


男女蔵
宗之助


門之助
幸四郎

十一段目 高家表門討入りの場

     同 奥庭泉水の場


     同 炭部屋本懐の場


     両国橋引揚の場

大星由良之助
小林平八郎
竹森喜多八
赤垣源蔵
佐藤与茂七
矢間重太郎
富森助右衛門
大星力弥
原郷右衛門
服部逸郎
仁左衛門

錦之助

萬太郎
宗之助
男女蔵
門之助
友右衛門

みどころ

昼の部

「大序」

 鎌倉鶴ヶ岡八幡宮。幕府の典礼の指導を司る高家筆頭の高師直(富十郎)は、将軍足利尊氏の代参の命を受けた弟の足利直義(七之助)を、饗応役の桃井若狭之助(梅玉)、塩冶判官(勘三郎)と共に出迎えます。直義は、討ち死にした新田義貞の兜の鑑定役に、判官の妻顔世御前(魁春)を呼び出します。以前から顔世に懸想していた師直が顔世に言い寄るところを、若狭之助が助けます。
 気分を害した師直は、若狭之助を散々に侮辱します。思わず刀に手を掛けた若狭之助ですが、塩冶判官に押し留められます。事件の発端が描かれ、開幕前の「口上人形」に始まる儀式的演出もみどころの、荘重な一幕です。

「三段目」

 師直への怒りが収まらない若狭之助。そんな主君の様子に危険を感じた桃井家の家老、加古川本蔵は、鎌倉足利館の門前で師直に賄賂を贈ります。師直は態度を一変させ、足利館の松の間で若狭之助に非礼を詫びると、怒りの矛先を塩冶判官に向けはじめます。更に師直は顔世からの返歌で自らの恋が叶わない事を知り、尚一層執拗に、判官に罵詈雑言を浴びせはじめます。
 あまりの屈辱に耐えかねた判官は、ついに刀を抜き、師直を斬りつけてしまいます。しかしそれも本蔵に抱きとめられ、師直に浅傷を負わせたに止まります。

「四段目」

 殿中での刃傷という大罪を犯した塩冶判官は、蟄居を命じられ、扇ヶ谷の館に籠っています。そこへ、上使の石堂右馬之丞(仁左衛門)と薬師寺次郎左衛門(段四郎)が訪れ、判官の切腹とお家断絶、所領没収という上意を伝えます。既に覚悟の判官は、国家老の大星由良之助(幸四郎)の到着を待ち望みながらも、ついに覚悟を極めて腹に刀を突きたてます。まさにその時駆け付けた由良之助と、最後の対面を果たした塩冶判官は、自らの腹切刀を形見にすると伝えて息絶えます。
 由良之助は血気にはやる諸士(友右衛門、孝太郎、秀調、松江、由次郎、男女蔵、錦吾、萬太郎、宗之助)たちをなだめ、すみやかに館を明け渡しますが、主君の腹切刀の血汐をなめて、仇討ちを誓うのでした。

「道行」

 戸塚の山中にやって来たのは、判官の家臣早野勘平(菊五郎)と、顔世御前の腰元お軽(時蔵)。主君塩冶判官が足利館で刃傷に及んだ折、かねてから恋仲の腰元のお軽との逢瀬を楽しんでいたばかりに、お家の大事に駈けつけられなかった勘平は、その申し訳に切腹しようとします。
 お軽は勘平を押し留め、自らの在所である山崎の里へ落ち延びることを勧めます。心優しいお軽の申し出に勘平も得心し、その場から立ち去ろうとするところへ、師直の家臣鷺坂伴内(團蔵)が手勢を引き連れ、ふたりを捕えにやって来ます。しかし武勇に優れる勘平はそれを打ち負かし、ふたりは山崎の里へと向かっていくのでした。

夜の部

「五段目」

 猟師となった勘平(菊五郎)は、山崎街道で塩冶浪人の千崎弥五郎(権十郎)に出会い、仇討ちに加わるための資金調達を約束します。同じ頃、勘平の妻となったお軽の父与市兵衛が、勘平の仕官の資金を用立てるため、園の廓一文字屋と、お軽の身売り話をまとめ、前金の五十両を貰って夜道を急いでいます。与市兵衛が稲叢に差し掛かり一息ついていると、山賊となった塩冶浪人斧定九郎(梅玉)が現れて与市兵衛を斬り殺し、その財布を奪います。そこへ猪が走り込んで来て銃声が鳴り、定九郎が倒れます。
 勘平が、獲物を追って現れ、暗闇の中を手探りで近づくと、自分が誤って人を撃ったことを知ります。慌てる勘平ですが、死体の懐の金に気付くと、それを抜き取り、その場を逃げ去っていくのでした。

「六段目」

 翌朝、勘平が家に戻ると、一文字屋お才(芝翫)と判人源六(左團次)がお軽(時蔵)を引き取りにやってきています。お才の話を聞き、昨日誤って撃ち殺したのが舅の与市兵衛だと思い込む勘平。お軽が去った後、与市兵衛の死骸が家に運び込まれ、うろたえる勘平を不信に思ったお軽の母おかや(東蔵)が勘平を責め立てます。そこへ不破数右衛門(段四郎)と千崎弥五郎があらわれ、不忠不義の金は受け取れないと、五十両の金を勘平に突き返します。  追い込まれた勘平は、自らの腹に刀をつきたて、自分の思いを吐露していきます。それを聞いた弥五郎が与市兵衛の死骸を改めると、定九郎が与市兵衛を殺害して金を奪い、その定九郎を勘平が殺したことが判明します。疑いの晴れた勘平は仇討ちの連判状に血判を押すと、息絶えるのでした。

「七段目」

 祇園の一力茶屋で遊興に耽る大星由良之助(仁左衛門)のもとへ、塩冶浪人達(松江、男女蔵)が訪れ、鎌倉への出立の時期を問います。遊女お軽(福助)の兄で足軽の寺岡平右衛門(幸四郎)も、仇討ちに加わりたいと願い出ますが、相手にされません。夜が更け、大星力弥(門之助)が顔世御前からの密書を携えてやってきます。やがてお軽(福助)と、師直に内通する元塩冶家老、斧九太夫(錦吾)に、密書を盗み読まれたことに気づいた由良之助は、お軽を身請けすると言って奥へ去ります。
 そこへ平右衛門が現れ、身請けの話は偽りで、実は由良之助が妹お軽を殺す心積りと悟ります。兄は自ら妹を手にかける覚悟を決め、お軽も兄に従おうとします。そこへ由良之助が現れて兄妹を留め、勘平のかわりにお軽に九太夫を討たせると、平右衛門が仇討ちに加わることを許すのでした。

「十一段目」

 由良之助に率いられた浪士達(友右衛門、錦之助、門之助、松江、男女蔵、萬太郎、宗之助)が師直の屋敷に討入り、師直の家臣小林平八郎(歌昇)らと激闘を繰り広げます。一同はやがて師直が炭小屋に潜むところを発見し、ついに師直を討ち取ります。亡君の墓前にその首を供えるため菩提所へ向う一行は、両国橋で営中守護の旗本、服部逸郎(梅玉)に出会います。服部は一行に通行を許し、見事本懐を遂げた浪士達を讃えるのでした。
 壮大なドラマの大団円に相応しい、爽快感に満ちた幕切れです。

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