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芸術祭十月大歌舞伎

歌舞伎座百二十年

芸術祭十月大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2008年10月2日(木)~26日(日)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席15,000円
  • 2等席11,000円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,500円
  • 1階桟敷席17,000円

上演時間

  • 恋女房染分手綱
    重の井

  • 幕間 35分
  • 奴道成寺

  • 幕間 20分
  • 新皿屋舗月雨暈
    魚屋宗五郎

  • 幕間 15分
  • 藤娘

  • 本朝廿四孝
    十種香・狐火

  • 幕間 35分
  • 雪暮夜入谷畦道
    直侍

  • 幕間 15分
  • 英執着獅子

演目と配役

昼の部

一、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)

重の井

乳人重の井
自然薯三吉
調姫
本田弥三左衛門


片岡葵

二、奴道成寺(やっこどうじょうじ)
白拍子花子実は狂言師左近
所化



尾上右近

新皿屋舗月雨暈

三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
魚屋宗五郎
女房おはま
磯部主計之助
召使おなぎ
娘おしげ
小奴三吉
菊茶屋女房おみつ
父太兵衛
浦戸十左衛門
菊五郎
玉三郎

菊之助

権十郎
萬次郎

左團次

ご贔屓を傘に戴く

四、藤娘(ふじむすめ)
藤の精

夜の部

平成二十年度文化庁芸術祭参加


一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)

十種香

狐火

〈十種香〉






〈狐火〉

八重垣姫
武田勝頼
白須賀六郎
原小文治
長尾謙信
腰元濡衣

八重垣姫
人形遣い

玉三郎
菊之助

権十郎



玉三郎
尾上右近
二、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)

直侍

浄瑠璃「忍逢春雪解」

片岡直次郎
三千歳
寮番喜兵衛
暗闇の丑松
丈賀
菊五郎
菊之助


田之助
三、英執着獅子(はなぶさしゅうじゃくじし)
傾城後に獅子の精

みどころ

昼の部

一、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)

  重の井

 由留木家の息女である調姫(片岡葵)は入間家の嫡男へ嫁ぐこととなり、国元から江戸へ旅立つ用意が調えられています。しかし幼い姫は旅を嫌がり、乳人の重の井(福助)や、入間家の奥家老である本田弥三左衛門(家橘)を困らせます。そこで屋敷の門前にいた馬子の自然薯の三吉(小吉)を呼び入れて、姫の前で道中双六をしてみせると、姫の機嫌も直り旅立ちの時を迎えます。
 やがて重の井は、三吉の働きに感じ入り、褒美を与えようとすると、三吉は「かか様」と言って重の井に抱きつき…。
 別れ別れとなった母子の悲劇を描いた義太夫狂言をお楽しみいただきます。

二、奴道成寺(やっこどうじょうじ)

 舞を奉納することで道成寺の撞鐘を拝むことが許された白拍子花子でしたが、舞ううちに烏帽子が取れて男であることが顕れます。実は花子は狂言師の左近(松緑)が変装したものでした。そして所化の勧めに従い、左近は賑やかに踊りはじめます。
 立役が踊る「道成寺物」の名作を上演します。

三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

 魚屋宗五郎(菊五郎)の妹お蔦は、奉公先で不慮の死を遂げ、宗五郎の女房のおはま(玉三郎)が、弔問にやって来た菊茶屋女房のおみつ(萬次郎)とその娘のおしげ(松也)をもてなしています。お蔦の父の太兵衛(團蔵)や小奴の三吉(権十郎)は、奉公先の磯部邸へ殴り込もうと息巻きますが、これを宗五郎がたしなめます。
 そこへお蔦と朋輩であったおなぎ(菊之助)がやって来て、お蔦が濡れ衣を着せられた上、手討ちに遭ったとその死の真相を語ります。これを知った宗五郎は、おなぎの持ってきた酒を飲んで、気を晴らそうとしますが、口をつけたが最後、ついには全て飲み干してしまいます。
 やがて酔った宗五郎は、お蔦の恨みを晴らそうと、おはまたちが止めるのを振り切って磯部邸に乗り込み、玄関先で暴れます。しかし家老の浦戸十左衛門(左團次)の配慮もあって、その罪を許された上、磯部主計之助(松緑)との面会も叶います。そして主計之助は、お蔦の死は自らの短慮から起こったことと、宗五郎夫婦に詫び入るのでした。
 黙阿弥の世話物の名作を豪華配役で上演する注目の舞台です。

四、藤娘(ふじむすめ)

 松の大木のもとに愛らしい娘姿の藤の精(芝翫)が現れると、男心のつれなさを語りながら艶やかに踊りはじめます。芝翫の傘寿を記念した、華やかな舞台をご堪能いただきます。

夜の部

平成二十年度文化庁芸術祭参加

一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
十種香

 長尾謙信の息女である八重垣姫(玉三郎)は、切腹して世を去った許婚の武田勝頼の回向を弔っていますが、そこへ勝頼と瓜二つの花作りの簑作(菊之助)が現れます。実は切腹した勝頼は贋者で、その贋者の勝頼こそ、腰元の濡衣(福助)の夫でした。そして八重垣姫は大胆にも濡衣に簑作との仲立ちを頼みますが、濡衣はその代わりに諏訪法性の兜を所望します。この言葉を聞いた八重垣姫は、簑作が本物の勝頼と悟り、その思いを切々と語ります。
 ここへ長尾謙信(團蔵)が現れ、簑作に使いを命じます。簑作を勝頼と知る謙信は、白須賀六郎(松緑)と原小文治(権十郎)を呼び出すと、勝頼の討手として差し向けます。そこで八重垣姫は勝頼を助けてくれと願い出ますが、謙信はこれを許さず、濡衣を引っ立てていきます。

狐火

 奥庭へとやって来た八重垣姫は勝頼を救おうと、諏訪法性の兜を頂いて祈念します。すると諏訪明神の使わしめである狐が出現し、神の狐の力を借りる八重垣姫は、氷が張り詰める諏訪湖を渡って勝頼のもとへ急ぐのでした。
 この場面では人形遣い(尾上右近)が登場します。高位の姫の恋心を主題にした義太夫狂言を、華やかな顔ぶれでお楽しみいただきます。

二、雪暮夜入谷畦道(ゆきのゆうべいりやのあぜみち)

  直侍

 お尋ね者の御家人である片岡直次郎(菊五郎)は、入谷の蕎麦屋で、気の病に罹った恋人の花魁三千歳を療治する丈賀(田之助)と出会い、三千歳にひと目逢おうと手紙を託します。
 そして三千歳のいる寮へ向かう途中で、直次郎は共に悪事を働いた暗闇の丑松(團蔵)に呼び止められ、互いの無事を祈って別れますが、当の丑松は直次郎の訴人に駆け出します。一方、直次郎との再会を喜ぶ三千歳(菊之助)に、直次郎は別れを切り出します。そして三千歳がいっそ殺してくれと訴えるところへ、寮番の喜兵衛(家橘)が現れ、直次郎に早く逃げるようにと勧めます。こうして直次郎は駆けつけた追っ手を振り払い、三千歳と別れるのでした。
 余所事の浄瑠璃を巧みに用いた黙阿弥の名作を上演します。

三、英執着獅子(はなぶさしゅうじゃくじし)

 恋に悩む傾城(福助)が、間夫への思いを胸にしながら、華やかに踊ります。やがて獅子の精となって現れて、獅子の狂いを見せて舞い納めます。古風な長唄舞踊をご覧ください。

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