公演情報詳細
歌舞伎座百二十年 | ||
團菊祭五月大歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2008年5月2日(金)~26日(月)
劇場:歌舞伎座
演目と配役
昼の部
一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋
大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛 源義経 相模五郎 亀井六郎 片岡八郎 伊勢三郎 駿河次郎 入江丹蔵 武蔵坊弁慶 典侍の局 | 海老蔵 友右衛門 権十郎 男女蔵 亀寿 亀鶴 松也 市蔵 團蔵 魁春 |
六歌仙容彩
二、喜撰(きせん)
喜撰法師 所化 同 同 同 同 同 同 同 同 同 同 同 祇園のお梶 | 三津五郎 秀調 松江 亀寿 松也 萬太郎 新悟 小吉 巳之助 梅枝 亀鶴 男女蔵 高麗蔵 時蔵 |
三、極付 幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)
「公平法問諍」
幡随院長兵衛 水野十郎左衛門 出尻清兵衛 極楽十三 雷重五郎 神田弥吉 小仏小平 閻魔大助 笠森団六 地蔵三吉 長兵衛倅長松 坂田公平 柏の前 渡辺綱九郎 伊予守頼義 近藤登之助 唐犬権兵衛 長兵衛女房お時 | 團十郎 菊五郎 三津五郎 権十郎 松緑 海老蔵 松江 亀寿 亀鶴 松也 玉太郎 市蔵 右之助 家橘 萬次郎 彦三郎 梅玉 藤十郎 |
夜の部
一、通し狂言 青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)
白浪五人男
序 幕 二幕目 大 詰 | 初瀬寺花見の場 神輿ヶ嶽の場 稲瀬川谷間の場 雪の下浜松屋の場 同 蔵前の場 稲瀬川勢揃の場 極楽寺屋根立腹の場 同 山門の場 滑川土橋の場 |
弁天小僧菊之助 日本駄右衛門 南郷力丸 赤星十三郎 忠信利平 浜松屋宗之助 木下川八郎 大須賀五郎 千寿姫 川越三郎 薩島典蔵 伊皿子七郎 浜松屋幸兵衛 柵 鳶頭清次 青砥左衛門藤綱 | 菊五郎 團十郎 左團次 時蔵 三津五郎 海老蔵 松江 男女蔵 梅枝 市蔵 團蔵 友右衛門 東蔵 田之助 梅玉 富十郎 |
二、三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)
此下兵吉 | 松緑 |
みどころ
昼の部
一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 渡海屋・大物浦
大物浦の船問屋の渡海屋に、先頃から逗留している山伏は、源義経の家臣の武蔵坊弁慶(團蔵)。都を落ちた義経主従は、大物浦から船路で西国を目指しているのでした。
ここへ義経の追っ手と名乗る相模五郎(権十郎)と入江丹蔵(市蔵)がやって来て船を出すようにと迫りますが、主の銀平(海老蔵)はこれを追い返します。
まもなく船出の時刻となり、義経(友右衛門)は、銀平の働きを女房のお柳(魁春)に感謝して、家臣(男女蔵・亀寿・亀鶴・松也)と共に渡海屋を後にします。
そこへ鎧姿の銀平が現れます。実は銀平は新中納言知盛の世を忍ぶ仮の姿で、娘のお安は安徳天皇、お柳はその乳人の典侍の局でした。西海で入水したと装い生き延びた知盛は、義経に平家の恨みを晴らす機会がおとずれたと意気揚々と出陣しますが…。
碇を担いでの知盛の壮絶な最期が見どころの義太夫狂言を、新鮮な顔ぶれで上演します。
二、喜撰(きせん)
桜が咲き誇る都の東山へ、浮かれた様子の喜撰法師(三津五郎)がやって来て、茶汲み女の祗園のお梶(時蔵)を口説きますが、お梶はあっさりと喜撰をふって立ち去ります。やがて喜撰は、迎えに来た弟子(秀調・松江・高麗蔵)たちと賑やかに踊り、自らの庵へ帰って行くのでした。
洒脱な味わいの舞踊をお楽しみください。
三、極付 幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)
伊予守頼義(萬次郎)と、その子の義綱の恋人である柏の前(右之助)の御前で、坂田公平(市蔵)が乱暴を働くというお芝居の上演中に、旗本奴の水野十郎左衛門の家臣が舞台に上がって騒ぎます。
これを幡随院長兵衛(團十郎)が止めますが、長兵衛率いる町奴と旗本奴はかねてから犬猿の仲。当の水野十郎左衛門(菊五郎)も、渡辺綱九郎(家橘)と芝居見物の最中で、水野の姿を見た長兵衛の子分の極楽十三(権十郎)、雷重五郎(松緑)、神田弥吉(海老蔵)たちはいきり立ちますが、長兵衛が宥めてその場を収めます。
後日、長兵衛は水野の酒宴に招かれますが、これが自らの命を奪う企みであることを悟ります。そして意を決した長兵衛は、女房のお時(藤十郎)や一子の長松(玉太郎)に別れを告げ、弟分の唐犬権兵衛(梅玉)や、出尻清兵衛(三津五郎)を始めとする子分(松江・亀寿・亀鶴・松也)たちが止めるのを聞かず、水野屋敷へ向かいます。そして長兵衛を水野や近藤登之助(彦三郎)が出迎え、酒宴が始まりますが…。
九代目團十郎が初演した河竹黙阿弥の名作を團菊祭にふさわしい配役で上演する話題の舞台です。
夜の部
一、通し狂言 青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ) 白浪五人男
小山家の息女の千寿姫(梅枝)が、柵(田之助)や薩島典蔵(團蔵)らを引き連れて初瀬寺へやって来ますが、そこへ死んだはずの許婚の信田小太郎が現れるので、千寿姫はその身をまかせ、家の重宝の千鳥の香合を預けます。
ところがこの小太郎は偽者で、弁天小僧(菊五郎)という盗賊。供の奴は兄貴分の南郷力丸(左團次)でした。その弁天小僧の前に大盗賊の日本駄右衛門(團十郎)が現れ、千鳥の香合を巡って争いますが、駄右衛門の勧めに従い弁天小僧は一味に加わります。
一方、信田家の旧臣の赤星十三郎(時蔵)が主人の金策に苦慮するところ、回向料を盗み出した家来筋の忠信利平(三津五郎)から百両の金を得ます。すると十三郎は盗賊となって旧主のために働きたいと、忠信の頭領である駄右衛門の手下になることを望みます。こうして駄右衛門のもとに、弁天小僧、南郷力丸、赤星十三郎、忠信利平が集います。
それから後のこと、雪の下の浜松屋へ大家の娘と供侍がやって来て、婚礼の品物の品定めをします。やがて店の者が娘が万引きをしたと言うので、鳶頭の清次(梅玉)も駆けつけますが実は見誤りで、浜松屋幸兵衛(東蔵)、宗之助(海老蔵)親子が無礼を詫び、供侍の言うまま百両を渡そうとします。
しかし玉島逸当という侍がこれを止めて、娘が男であることを見顕します。実は娘は弁天小僧で、供侍は南郷力丸でした。正体が顕れたふたりは帰っていきますが、この逸当こそ日本駄右衛門で、先ほどの騒ぎも浜松屋の金を奪い取るための策略でした。
ところが幸兵衛の話から、宗之助が駄右衛門の子で、弁天小僧が幸兵衛の子であることが判明し、互いの縁に驚き合います。そして稲瀬川に勢揃いした白浪五人男は名乗りを上げて、追っ手から逃れて行きます。
やがて弁天小僧は、一味の裏切りから千鳥の香合を滑川に落し、追っ手に取り囲まれるので立腹を切って息絶え、川越三郎(市蔵)と大須賀五郎(男女蔵)が、極楽寺に潜む駄右衛門を捕らえに来ます。一方、青砥左衛門藤綱(富十郎)は、伊皿子七郎(友右衛門)と木下川八郎(松江)を使って、滑川から千鳥の香合を拾い上げると、駄右衛門と後日の再会を約束するのでした。
五代目菊五郎が初演した河竹黙阿弥の代表作を、團菊祭ならではの豪華配役で上演します。
二、三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい)
小田春永に仕官した此下兵吉(松緑)の槍の力のほどを試そうと、朋輩の奴たちが打ってかかりますが、兵吉はこれをいとも簡単にしりぞけていきます。所作ダテが見どころの長唄舞踊の佳品をお楽しみください。
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