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吉例顔見世大歌舞伎

吉例顔見世大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年11月1日(木)~25日(日)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時40分~

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席15,000円
  • 2等席11,000円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,500円
  • 1階桟敷席17,000円

上演時間

  • 種蒔三番叟

  • 幕間 15分
  • 傾城反魂香

  • 幕間 30分
  • 素襖落

  • 幕間 25分
  • 曽我綉侠御所染
    御所五郎蔵

  • 宮島のだんまり

  • 幕間 15分
  • 仮名手本忠臣蔵
    九段目 山科閑居

  • 幕間 30分
  • 土蜘

  • 幕間 10分
  • 三人吉三巴白浪

演目と配役

昼の部

一、種蒔三番叟(たねまきさんばそう)
三番叟
千歳

孝太郎
二、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

土佐将監閑居の場

浮世又平
又平女房おとく
土佐修理之助
将監北の方
狩野雅楽之助
土佐将監
吉右衛門

錦之助
吉之丞


三、新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)
太郎冠者
姫御寮
次郎冠者
三郎吾
鈍太郎
大名某
幸四郎

高麗蔵

彌十郎
左團次
四、曽我綉俠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)

御所五郎蔵

御所五郎蔵
皐月
逢州
新貝荒蔵
二宮太郎次
茶屋女房おわさ
畠山次郎三
秩父重介
梶原平蔵
星影土右衛門
甲屋与五郎
仁左衛門

孝太郎
権十郎

鐵之助
男女蔵
由次郎
友右衛門
左團次
菊五郎

夜の部

一、宮島のだんまり(みやじまのだんまり)
傾城浮舟太夫実は盗賊袈裟太郎
大江広元
畠山庄司重忠
白拍子祗王
相模五郎
浪越采女之助
息女照姫
御守殿おたき
河津三郎
浅野弾正
悪七兵衛景清
典侍の局
平相国清盛


錦之助
高麗蔵

寿
芝のぶ


彌十郎

萬次郎

二、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

九段目 山科閑居

戸無瀬
大星由良之助
大星力弥
小浪
お石
加古川本蔵

吉右衛門
染五郎
菊之助

幸四郎
三、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
僧智籌実は土蜘の精
番卒太郎
巫子榊
侍女胡蝶
渡辺源氏綱
坂田公時
碓井貞光
ト部季武
石神
太刀持音若
番卒藤内
平井保昌
番卒次郎
源頼光
菊五郎
仁左衛門

菊之助
権十郎

亀三郎

玉太郎
鷹之資

左團次

富十郎
四、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)

大川端庚申塚の場

お嬢吉三
和尚吉三
夜鷹おとせ
お坊吉三
孝太郎

宗之助
染五郎

みどころ

昼の部

一、種蒔三番叟(たねまきさんばそう)

 天下泰平や五穀豊穣を祈る神聖で儀式的要素の強い能の『翁』は、歌舞伎では『三番叟』の名でさまざまにアレンジされ、芝居繁盛の願いも込めた祝儀舞踊となっています。  三番叟(梅玉)と千歳(孝太郎)が、顔見世の幕あきを寿ぎます。

二、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

  土佐将監閑居の場

 絵師の又平(吉右衛門)は、女房のおとく(芝雀)と師匠の土佐将監(歌六)のもとを訪れ、土佐の苗字を許してもらえるよう願い出ます。
 吃音の又平に代わって、おしゃべりなおとくが切に訴えますが、絵から抜け出た虎を描き消してみせた弟弟子の修理之助(錦之助)や、主家の大事に馳せ参じる雅楽之助(歌昇)のような功績もなく、うまくしゃべれない又平は門前払いに。
 望みを絶たれた夫婦は、思いつめて死を決意しますが、又平が今生の名残りに手水鉢に自画像を描くと、その絵が石を貫き、手水鉢の裏側に抜ける奇蹟が起こります。実直で世渡り下手ながら、絵への情熱は誰にも負けない男。
 吉右衛門扮する又平の一途さと夫婦の絆に、胸が熱くなります。

三、新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)

 太郎冠者(幸四郎)は、主人である大名(左團次)の遣いで訪れた先で、姫御寮(魁春)に酒を振る舞われ、餞別に素襖まで頂戴します。
 帰宅した太郎冠者は、もう酩酊状態。決して渡すまいと隠していた素襖を落とし、それが主人の手に渡ったことにも気づかない始末です。
 同名の狂言を歌舞伎化した、コミカルな舞踊劇。姫御寮に所望されて源平合戦の那須与市のくだりを語ってみせる、幸四郎の愛すべき太郎冠者の奮闘ぶりに御期待ください。

四、曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)

  御所五郎蔵

 侠客の御所五郎蔵(仁左衛門)は、五條仲之町で星影土右衛門(左團次)と鉢合わせし一触即発となりますが、茶屋甲屋の与五郎(菊五郎)が、その場を収めます。
 実は、五郎蔵と土右衛門は元同じ家中。五郎蔵と相思相愛の皐月(福助)に、土右衛門が横恋慕するという関係が、ともに浪人となった現在まで続いていたのです。
 今は傾城をしている皐月は、五郎蔵が、旧主が熱を上げる傾城逢州(孝太郎)身請けのための金策に困っているのを知り、土右衛門に身を任せて、金を工面しようとします。
 心ならずも愛想づかしをする皐月に、真意を知らない五郎蔵は逆上。土右衛門ともども斬殺しますが、皐月と思って斬ったのは、なんと逢州の首でした。
 キリッとした男伊達の風情が清々しい前半から、思いやりの愛想づかしが不幸の連鎖を生む悲劇の後半へ。
 定評ある仁左衛門の五郎蔵と、皐月役の福助の新鮮な顔合わせに、菊五郎が花を添えます。

夜の部

一、宮島のだんまり(みやじまのだんまり)

 暗闇の中で、登場人物たちが事件の発端となる宝物を無言で探り合う「時代だんまり」は、一座の顔ぶれや歌舞伎の役柄を紹介する役割も兼ねています。
 今回は宮島の厳島神社を背景に、傾城役の浮舟太夫(福助)、捌き役の畠山重忠(錦之助)、立役の大江広元(歌昇)、公卿悪の平清盛(歌六)らの各役柄が勢揃いして、美しい絵面の見得を極めてみせます。

二、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

  九段目 山科閑居

 雪が降りしきる山科の大星由良之助(吉右衛門)宅。
 加古川本蔵の後妻の戸無瀬(芝翫)が、義理の娘である小浪(菊之助)を、この家の嫡男大星力弥(染五郎)に嫁がせるためにやって来ますが、由良之助の妻お石(魁春)は、今は浪人であることを理由に、輿入れを拒否します。
 絶望した母娘はその場で死のうとしますが、通りがかった虚無僧が二人を留めます。深編笠を取ったその人こそ、加古川本蔵(幸四郎)。本蔵は、塩冶判官が高師直を討とうとするのを後ろから自分が抱き止め、本望を遂げさせなかったことを深く悔い、自ら力弥の手にかかって果てて行きます。
 お石と戸無瀬の互いの意気地に、由良之助と本蔵の男どうしの憐察。それぞれの深い想いが交錯する、重厚で濃密な空気に満たされた一幕です。

三、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)

 病いの床に伏す源頼光(富十郎)は、家来の平井保昌(左團次)の見舞いや侍女の胡蝶(菊之助)のあでやかな舞いに、しばし心癒されています。
 そこへ何処からか、比叡山の智籌(菊五郎)と名乗る僧が現れ、病平癒の祈祷を申し出ます。太刀持の音若(鷹之資)が様子を怪しみ忠告すると、智籌は蜘蛛の本性を顕し、姿を消します。
 頼光館では、番卒の太郎(仁左衛門)、次郎(梅玉)、藤内(東蔵)が土蜘退治を祈願して、巫子の榊(芝雀)に諫めの舞いを舞わせます。一方、土蜘を追って荒れ塚に行き着いた保昌と頼光の四天王の前に、ついに鬼神の姿をした土蜘の精(菊五郎)が現れ、壮絶な闘いが繰り広げられます。
 五代目菊五郎が初演した能仕立ての荘重な舞踊劇で、長唄も名曲。菊五郎にとっては家の芸でもあり、智籌の醸し出す不気味さと、千筋の蜘蛛の糸の美しさに目を奪われます。

四、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)

  大川端庚申塚の場

 女装して稼ぐお嬢吉三(孝太郎)、元は御家人のお坊吉三(染五郎)、所化上がりの和尚吉三(松緑)。
 ともに吉三という名を持つ三人の盗賊が、節分の夜に運命的な出逢いをします。「月は朧に白魚の」で始まるお嬢吉三の名せりふが耳に心地よい、おなじみの一場面です。

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