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三月大歌舞伎 義経千本桜

三月大歌舞伎

通し狂言 義経千本桜

当公演は終了いたしました。

2007年3月2日(金)~26日(月)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時15分~
【ご案内】
「三月大歌舞伎」夜の部の開演時間は、午後4時15分でございます。
よろしくご確認くださいますようお願い申し上げます。

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席15,000円
  • 2等席11,000円
  • 3階A席4,200円
  • 3階B席2,500円
  • 1階桟敷席17,000円

上演時間

  • 通し狂言 義経千本桜
    鳥居前

  • 幕間 30分
  • 通し狂言 義経千本桜
    渡海屋・大物浦

  • 幕間 20分
  • 通し狂言 義経千本桜
    道行初音旅

  • 通し狂言 義経千本桜
    木の実・小金吾討死

  • 幕間 20分
  • 通し狂言 義経千本桜
    すし屋

  • 幕間 30分
  • 通し狂言 義経千本桜
    川連法眼館・奥庭

演目と配役

昼の部

通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)



序 幕 鳥居前

佐藤忠信実は源九郎狐
静御前
亀井六郎
伊勢三郎
駿河次郎
片岡八郎
笹目忠太
武蔵坊弁慶
源義経
菊五郎


亀三郎
寿
男女蔵

左團次

二幕目 渡海屋

    大物浦

渡海屋銀平実は新中納言知盛
源義経
相模五郎
亀井六郎
伊勢三郎
駿河次郎
片岡八郎
入江丹蔵
武蔵坊弁慶
女房お柳実は典侍の局
幸四郎



亀三郎
寿
男女蔵
高麗蔵
左團次
藤十郎

三幕目 道行初音旅

佐藤忠信実は源九郎狐
逸見藤太
静御前
菊五郎
仁左衛門

夜の部

通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)



四幕目 木の実


    小金吾討死


五幕目 すし屋

いがみの権太
鮓屋弥左衛門
弥助実は三位中将維盛
主馬小金吾
お里
梶原の臣



猪熊大之進
お米
若葉の内侍
小せん
梶原平三景時
仁左衛門
左團次


孝太郎
由次郎


宗之助

竹三郎

秀太郎

大 詰 川連法眼館

    奥庭

佐藤忠信/佐藤忠信実は源九郎狐
源義経
静御前
亀井六郎
駿河次郎
伊勢三郎
片岡八郎
川連法眼
飛鳥
横川禅司覚範実は能登守教経
菊五郎



調

友右衛門
彦三郎
田之助
幸四郎

みどころ

昼の部

通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
序 幕 鳥居前

 兄の頼朝から謀反の疑いをかけられ、都落ちを余儀なくされた源義経(梅玉)が伏見稲荷までやって来ると、愛妾の静御前(福助)と武蔵坊弁慶(左團次)が追いつき、同道を懇願します。弁慶は許されますが、静の願いは叶わず、義経は形見代わりに朝廷から拝領した初音の鼓を静に預け、立ち去ります。残された静が、鎌倉方に捕まろうとするところへ、義経の家来の佐藤忠信(菊五郎)が現れ、静を助けます。密かにその様子を見ていた義経は、忠信に褒美として源九郎義経の名前と着長(鎧)を与え、静の守護を命じます。
 この忠信は、実は狐の化身。隈取りに仁王襷、菱皮のかつらで立ち廻りをみせ、独特の「狐六方」で花道を引っ込む、狐忠信の「荒事」の演技がみどころです。

二幕目 渡海屋・大物浦

 九州を目指す義経一行は、摂津の大物浦の廻船問屋、渡海屋で日和待ち中。主人の銀平(幸四郎)は、義経の詮議に訪れた相模五郎(歌六)と入江丹蔵(高麗蔵)を追い払って義経の信頼を得ますが、実はその正体は、壇ノ浦の合戦で死んだと思われていた平知盛。女房のお柳(藤十郎)は典侍の局、娘のお安は安徳天皇で、義経を待ち伏せていたのです。幽霊装束に身を包み、船出した義経を襲った知盛ですが、すべてを察知していた宿敵にまたも敗戦。典侍の局以下、平家の女官たちは自害し、知盛も安徳帝を義経に託すと、わが身に碇を巻き付け入水して果てます。
 前半の庶民の姿から一変、十二単衣の貴族世界となる意外なドラマ展開。深傷を負いながら勇壮な最期を遂げる知盛の無念を、弁慶が法螺貝の音で鎮魂する終幕が胸を打ちます。

三幕目 道行初音旅

 桜が満開の吉野路。義経を訪ねる旅を続ける静御前(芝翫)とお供の忠信(菊五郎)の道中に、鎌倉方の逸見藤太(仁左衛門)が追いつきますが、忠信に難なく蹴散らされてしまいます。
 狐の本性をときどき垣間見せる忠信の動きがユニークな、主従による道行舞踊。芝翫と菊五郎の顔合わせに、道化の藤太役で仁左衛門が絡む魅力あふれる一幕です。

夜の部

通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
四幕目 木の実・小金吾討死

 大和の下市村の茶屋。平維盛の家来の主馬小金吾(扇雀)は、御台の若葉の内侍(東蔵)と若君の六代に付き添い、維盛の行方を捜す道中。そこへ茶屋のおかみ小せん(秀太郎)の夫で札付きのワル、いがみの権太(仁左衛門)が現れ、小金吾に因縁をつけて金を巻き上げます。小金吾はその直後に追手に囲まれ、奮戦虚しく討死。そこを通りかかった権太の父で、すし屋を営む弥左衛門(左團次)は、何を思ったかその首を持ち帰ります。
 のどかな風景下で描かれる小悪党いがみの権太と家族のあたたかい絆は、後の悲劇の重要な伏線。美少年小金吾と捕手による、工夫が凝らされた大立廻りも見逃せません。

五幕目 すし屋

 弥左衛門は平重盛への旧恩から、その子息の維盛(時蔵)を、使用人の弥助としてかくまっています。弥助に恋していたこの家の娘お里(孝太郎)は、若葉の内侍親子の来訪によって真実を知り、身を切られる想いで三人を逃がします。一方、勘当同然のこの家の息子権太は、父を裏切り、詮議に来た梶原景時(我當)に、維盛の首と縄にかけた内侍親子を突き出します。怒った弥左衛門は思わず権太を刺しますが、実は維盛の首は小金吾、内侍親子は権太の妻子でした。これは日頃の悪業の罪滅ぼしのために、権太が打った大芝居だったのです。
 憎めない権太と家族の深い思いやりが、悲しみを増幅させます。

大 詰 川連法眼館・奥庭

 川連法眼(彦三郎)と飛鳥(田之助)夫妻のもとに身を寄せている義経(梅玉)を訪ねて、二人の佐藤忠信(菊五郎)が相次いで現れます。静御前(福助)の供をしてきた方は、実は狐。初音の鼓に自分の両親の皮が使われているため、親を慕って鼓の持ち主である静の周辺に出没していたのです。心を打たれた義経は、鼓を狐に授けます。驚喜してこれを拝領した狐は、お礼に義経を襲う僧兵をその通力で退治。実は僧兵を扇動していた横川禅司覚範(幸四郎)こそ、知盛、維盛とともに平家の三大武将と言われた平教経でした。
 序幕から人間に扮していた狐が、ついにその本性を明かすクライマックス。狐らしさを表現する所作や仕掛けで、人間に勝る情愛の深さを見せる狐忠信。その姿に癒される麗しい終幕です。

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