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壽 初春大歌舞伎

壽 初春大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年1月2日(火)~26日(金)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時30分~

劇場:歌舞伎座

料金(税込)

  • 1等席18,000円
  • 2等席13,000円
  • 3階A席5,000円
  • 3階B席3,000円
  • 1階桟敷席20,000円

上演時間

  • 松竹梅

  • 幕間 20分
  • 平家女護島
    俊寛

  • 幕間 30分
  • 歌舞伎十八番の内 勧進帳

  • 幕間 15分
  • 六歌仙容彩
    喜撰

  • 廓三番叟

  • 幕間 15分
  • 祇園祭礼信仰記
    金閣寺

  • 幕間 30分
  • 新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子

  • 幕間 15分
  • 処女翫浮名横櫛
    切られお富

演目と配役

昼の部

一、松竹梅(しょうちくばい)
〈松の巻〉


〈竹の巻〉




〈梅の巻〉

在原業平
舎人駒王

奴光内
雀笹平
雀藪平
雀雪平

梛の葉
化粧坂の少将
大磯の虎


橋之助


信二郎

高麗蔵


孝太郎

平家女護島

二、俊寛(しゅんかん)
俊寛僧都
海女千鳥
丹波少将成経
平判官康頼
瀬尾太郎兼康
丹左衛門尉基康
吉右衛門



段四郎
富十郎
三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶
富樫左衛門
亀井六郎
片岡八郎
駿河次郎
常陸坊海尊
源義経
幸四郎

高麗蔵

宗之助


六歌仙容彩

四、喜撰(きせん)
喜撰法師
所化





祇園お梶
勘三郎
彌十郎
高麗蔵

宗之助

信二郎
玉三郎

夜の部

一、廓三番叟(くるわさんばそう)
傾城千歳太夫
番新梅里
新造松ヶ枝
新造春菊
太鼓持藤中
雀右衛門

孝太郎

富十郎

祇園祭礼信仰記

二、金閣寺(きんかくじ)
松永大膳
雪姫
十河軍平実は佐藤正清
松永鬼藤太
山下主水
内海三郎
戸田隼人
春川左近
慶寿院尼
狩野之介直信
此下東吉
幸四郎
玉三郎
左團次
彌十郎

吉之助
種太郎
由次郎


吉右衛門
三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)
小姓弥生後に獅子の精
胡蝶の精

老女飛鳥井
局吉野
用人関口十太夫
家老渋井五左衛門
勘三郎



歌女之丞


処女翫浮名横櫛

四、切られお富(きられおとみ)
お富
井筒与三郎
穂積幸十郎
赤間女房お滝
蝙蝠の安蔵
赤間源左衛門

橋之助
信二郎
高麗蔵
彌十郎

みどころ

昼の部

一、松竹梅(しょうちくばい)

 2007年の歌舞伎座は、初春を寿ぐ祝儀舞踊の新作で幕をあけます。厳しい冬の寒さに耐えることで「歳寒三友」と呼ばれる松竹梅は、めでたさの象徴。「松の巻」を梅玉と橋之助、「竹の巻」を歌昇、信二郎、松江、高麗蔵、「梅の巻」を魁春、芝雀、孝太郎と、巻ごとに装置も替わる三段返しで、華麗な舞踊絵巻をご覧いただきます。

二、俊寛(しゅんかん)

 平家討伐の陰謀を密告され、絶海の孤島鬼界ヶ島に流された俊寛僧都(吉右衛門)、丹波少将成経(東蔵)、平判官康頼(歌昇)。3年の月日が経ったある日、成経が島の娘、千鳥(福助)を妻にめとったことを報告に訪れ、一同は喜びに包まれます。折しも都から赦免船が着岸し、上使の瀬尾太郎兼康(段四郎)が成経と康頼の赦免を告げます。俊寛は自分の名だけがないことに落胆しますが、もうひとりの上使、丹左衛門尉基康(富十郎)から赦免が告げられ、晴れて三人揃って乗船へ。が、成経の妻千鳥は、置き去りにされてしまいます。悲嘆に暮れる千鳥を見て、俊寛は自分が千鳥に代わって島に残ることを決意します。流人としての生活に疲弊し切ったうえ、一人きりに。
 「思い切っても凡夫心」と真情を吐露し、想像を絶する孤独感にさいなまれる人間・俊寛の慟哭を、廻り舞台を駆使した演出とともに描く名作。吉右衛門渾身の俊寛に、胸を締めつけられることでしょう。

三、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)

 兄の頼朝に疎まれ、都落ちを余儀なくされた義経(芝翫)と家来の弁慶(幸四郎)一行は、変装して安宅の関を通り抜けようとします。関守の富樫左衛門(梅玉)は、義経を見破りますが、必死に主人を守ろうとする弁慶の姿に感じ入り、覚悟のもとに関を通します。
 長唄の名曲と劇的な展開で、息をのむ緊迫感に満たされる、歌舞伎を代表する舞踊劇。このほど弁慶役900回の偉業を成し遂げた幸四郎の、文字通り十八番です。

四、喜撰(きせん)

 百人一首でおなじみの六歌仙。小野小町と彼女を巡る五人の男性を描く五変化舞踊『六歌仙容彩』の中から、名僧の喜撰法師(勘三郎)が、園の茶汲み女お梶(玉三郎)の美しさに翻弄される場面をお送りします。飄々として洒脱な踊りを見せる喜撰に勘三郎、小野小町の分身であるお梶に玉三郎と、豪華な配役もみどころです。

夜の部

一、廓三番叟(くるわさんばそう)

 翁を傾城(雀右衛門)、千歳を番新(魁春)と新造(芝雀・孝太郎)、三番叟を太鼓持(富十郎)。翁、千歳、三番叟の三役が登場し、天下太平や五穀豊穣を祈る厳かな「三番叟」を、大胆にも艶やかな遊郭に移した趣向で見せる、華やかな祝祭舞踊です。

二、金閣寺(きんかくじ)

 謀反を企む室町幕府の執権松永大膳(幸四郎)は、将軍足利義輝の母慶寿院(東蔵)を、金閣寺の二階に閉じ込めています。その天井画を描く絵師として、狩野之介直信(梅玉)とその妻で雪舟の孫でもある雪姫(玉三郎)を招きますが、大膳の本当の目的は、雪姫を我がものにすること。そこへ敵方から降参してきた此下東吉(吉右衛門)と家臣の十河軍平(左團次)が現れ、機知を見せて大膳への奉公を許されますが、果たしてその正体は…。
 「国崩し」と呼ばれる敵役の大役・大膳に幸四郎、歌舞伎の「三姫」と呼ばれる重要なお姫様役のひとつで、両手を縛られたまま足で鼠の絵を描く雪姫に玉三郎、颯爽とした立役の東吉に吉右衛門など、垂涎の大顔合わせが実現しました。

三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)

 江戸城の鏡開きに先だって行われる大奥での鏡曳きの日。将軍の御前での舞いを所望された小姓の弥生(勘三郎)は、恥じらいながら踊るうちに、鏡餅とともに祭壇に供えられた獅子頭を手に取ります。すると獅子の魂が弥生に宿ったのか、いつしか弥生は勇壮な獅子の精に姿を変え、力強く踊ります。
 可憐で楚々とした前ジテと、床まで伸びた長く白い毛を勇猛に振る後ジテ。対照的な2役を踊り分ける大曲を、舞踊の名手勘三郎が5年ぶりに手がける、注目の一幕です。

四、切られお富(きられおとみ)

 上州の絹問屋、赤間源左衛門(歌六)に囲われているお富(福助)は、浪人の井筒与三郎(橋之助)との恋仲を源左衛門に知られ、全身を斬り刻まれて棄てられます。瀕死のところを源左衛門の子分蝙蝠の安蔵(彌十郎)に救われ、今は安蔵と薩峠で茶屋を営むお富。そこへ偶然、与三郎が現れます。お富は、愛しい与三郎が探索中の重宝北斗丸を手に入れるため、自分を傷だらけにした源左衛門を強請(ゆすり)に行くことを思いつき、安蔵を相棒にその店を訪ねます。
 人気狂言『与話情浮名横櫛』のお富と与三郎の役割を入れ替えた、河竹黙阿弥の手になる痛快なパロディ。「悪婆」と呼ばれるワルぶってみせる魅力的な毒婦役に、福助が初役で挑みます。

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