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松竹大歌舞伎

平成19年

松竹大歌舞伎

当公演は終了いたしました。

2007年10月30日(火)~11月26日(月)

劇場:巡業

日程詳細

2007年10月

  • (曜日)

    開演
    時間

    会 場

    チケット
    Web松竹

    お問い合わせ先

  • 30(火)

    11:003:00

    浅草公会堂

    東京都 台東区

    販売あり

    03-3583-6766

2007年11月

演目と配役

一、奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)

袖萩祭文

袖萩/安倍貞任
八幡太郎義家
安倍宗任
浜夕
傔仗直方
市川亀治郎
市川門之助
中村
坂東竹三郎
市川段四郎

義経千本桜

二、吉野山(よしのやま)
佐藤忠信実は源九郎狐
逸見藤太
静御前
市川亀治郎
坂東
中村

みどころ

一、奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)

  袖萩祭文

 『奥州安達原』は、前九年の役で八幡太郎義家(はちまんたろうよしいえ)に敗れた奥州の安倍一族が、復讐を図るという内容のお芝居です。全五段の長編ですが、中でもこの三段目が『袖萩祭文』としてよく知られています。降りしきる雪の中、盲目となった袖萩が三味線を弾きながら、身の上を語るこの場面は、文楽、大歌舞伎はもとより地芝居などでもしばしば上演されます。
 今回の上演では、このところ進境著しい市川亀治郎が、袖萩と安倍貞任(あべのさだとう)の二役を演じるのが話題です。哀れな袖萩と、最初は公家の姿で現れ、謀反人の正体をあらわす貞任の勇壮な姿をお目にかけます。また、市川段四郎の傔仗直方(けんじょうなおかた)に加え、市川門之助の義家、中村亀鶴の安倍宗任(あべのむねとう)、さらに坂東竹三郎の浜夕(はまゆう)と、充実した配役で、お芝居の醍醐味をじっくりとお楽しみいただきます。

【あらすじ】

 帝の弟、環宮(たまきのみや)が何者かに誘拐された。世話をする傔仗直方は責任を問われ、期日までに宮を救出できないと切腹しなければならないが、その期日になっても行方は知れない。宮のいない御殿にいる傔仗のもとに、帝からの使いとして桂中納言がやってきて、傔仗はそれとなく切腹するよう勧められるのだった。
 そこへ傔仗の娘袖萩がやってきた。袖萩は親の反対を押し切って浪人と駆け落ちしたため、勘当されていたが、父親の危機を耳にして、心配のあまり駆けつけたのだ。結婚した浪人に別れ、盲目となった袖萩は、娘のお君とともに物乞いとなって、祭文を語って暮らしている。
 袖萩の母浜夕は、娘を哀れに思い祭文を語るようにうながす。袖萩は祭文にことを寄せ、親不孝を詫び、哀しい今の身の上を語り、さらに娘の姿を一目見せたいと伝えるのだった…。

二、吉野山(よしのやま)

 『吉野山』は、歌舞伎の三大名作の一つ『義経千本桜』の中の道行の場面で、竹本と清元の掛け合いで上演いたします。源義経に別れた静御前が、吉野山にかくまわれている義経を訪ねて行く道中を、美しく幻想的に描いています。
 静御前の供をしているのは佐藤忠信という侍ですが、実は狐の化身という設定になっています。静の持っている「初音の鼓」が、狐の両親の皮でつくられており、親恋しさに鼓を慕い、人間の姿になり静の供をしているのです。そのため、何箇所か狐の本性をにおわす振付があり、みどころとなっています。
 市川亀治郎が、袖萩祭文の二役に続いて忠信役を勤めます。舞踊も得意とする亀治郎が、満開の桜の下、華やかに、また幻想的に踊ります。また、静御前は中村梅枝が初役で勤めます。おっとりとした気品あふれる舞台姿は静にうってつけ。静を捕らえに来る逸見藤太は坂東薪車と、清新な顔ぶれで送る、華麗な舞踊劇です。

【あらすじ】

 兄頼朝と不仲になった義経は、今は吉野山にかくまわれているという。都で義経と別れた静御前は、義経の後を慕って桜が満開の吉野山までやってきた。供をするのは義経の家臣佐藤忠信ただひとり。その忠信をも見失い、静は、別れの際義経から手渡された「初音の鼓」を打ち始める。すると春風に誘われるように、いずくともなく佐藤忠信が現れるのだった…。

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