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鈍く光る金箔が物憂げなこの扇は、清元舞踊『保名』で用いられるものです。主人公の保名は亡き恋人を慕うあまり狂乱に陥り、形見の小袖を手に野辺を彷徨います。男女の再会と扇には深い関係があり、古い時代には男と女がまた会うことを願って扇をとり交わす習いがあったといいます。京都などでは結納にその名残が残っているそうです。
演目:保名 タイプ:舞扇 memo:この扇は、『保名』専用だが、演じる俳優によって露草や露芝など扇面の図案が異なる場合もある。