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若々しい恋人を想起させる朱と紺の2本の扇は、歌舞伎舞踊『蝶の道行』で用いられるものです。扇面に描かれているのは、芝草の細い葉に露が玉のよう結んだ様を意匠化した露芝という文様。露という小さくはかない天象を愛でるのは、日本人らしい感性といえます。リズミカルな造形が好まれて、歌舞伎の衣裳にも採り入れられています。
演目:蝶の道行 タイプ:舞扇 memo:扇の骨は、両端の厚い2本を親骨、それに挟まれた薄い骨を中骨という。