公演情報詳細
八月納涼歌舞伎 |
当公演は終了いたしました。
2016年8月9日(火)~28日(日)
劇場:歌舞伎座
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演目と配役
第一部
近松門左衛門 作
武智鉄二 補綴
一、嫗山姥(こもちやまんば)
岩倉大納言兼冬公館の場
荻野屋八重桐 太田太郎 局藤浪 沢瀉姫 煙草屋源七実は坂田蔵人時行 | 扇雀 巳之助 歌女之丞 新悟 橋之助 |
岡本綺堂 作
大場正昭 演出
二、権三と助十(ごんざとすけじゅう)
権三 助十 権三女房おかん 助八 小間物屋彦三郎 猿廻し与助 左官屋勘太郎 石子伴作 家主六郎兵衛 | 獅童 染五郎 七之助 巳之助 壱太郎 宗之助 亀蔵 秀調 彌十郎 |
第二部
奇想天外!お伊勢参りなのにラスベガス?!
十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成
戸部和久 脚本
市川猿之助 演出
一、東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
弥次郎兵衛
宙乗り相勤め申し候
喜 多 八
弥次郎兵衛 劇場支配人出飛人/奉行大岡伊勢守忠相 盗賊白井髭左衛門 天照大神 十六夜 茶屋女お稲実は三ツ大お新 五日月屋番頭藤六 梵太郎 政之助 読売屋文春 老船頭寿吉 家主七郎兵衛 役者/女札親師毬夜 石油王夫人麗紅花 役者/用人山田重右衛門 闇金利太郎 アラブの石油王亜剌比亜太 五日月屋女房お綺羅 女房お米 喜多八 | 染五郎 獅童 市川右近 笑也 壱太郎 新悟 廣太郎 金太郎 團子 弘太郎 寿猿 錦吾 春猿 笑三郎 猿弥 亀蔵 門之助 高麗蔵 竹三郎 猿之助 |
二、艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)
紅翫
紅翫 朝顔売阿曽吉 団扇売お静 蝶々売留吉 町娘お梅 大工駒三 角兵衛神吉 角兵衛清吉 庄屋銀兵衛 虫売りおすず | 橋之助 勘九郎 七之助 巳之助 児太郎 国生 宗生 宜生 彌十郎 扇雀 |
第三部
河竹黙阿弥 作
一、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
叡山の僧智籌実は土蜘の精 平井左衛門尉保昌 源頼光 巫女榊 渡辺源次綱 坂田主馬之丞公時 碓井靭負之丞貞光 卜部勘解由季武 太刀持音若 石神実は小姓四郎吾 番卒藤内 番卒次郎 番卒太郎 侍女胡蝶 | 橋之助 獅童 七之助 児太郎 国生 宗生 宜生 鶴松 團子 波野哲之 巳之助 勘九郎 猿之助 扇雀 |
笑福亭鶴瓶の新作落語を歌舞伎に!
くまざわあかね 原作
小佐田定雄 脚本
今井豊茂 演出
新作歌舞伎
二、廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)
酒井宗十郎 花魁浦里 牛太郎の友蔵 留守居役田中 留守居役秋山 山名屋平兵衛 | 勘九郎 七之助 駿河太郎 亀蔵 彌十郎 扇雀 |
みどころ
第一部
一、嫗山姥(こもちやまんば)
紙衣姿の八重桐がみせる“しゃべり ”の妙味
以前は傾城であり、今は傾城の恋文の代筆をして歩く八重桐は、ある館の前で、自分と行方知れずの夫の坂田蔵人時行しか知らないはずの歌を耳にします。誰が歌っているのか確かめるため館に入り込むと、人々のなかに、煙草屋姿の時行を見つけます。乞われるまま八重桐は、時行にあてつけるように廓での痴話喧嘩の様子を語ります。やがて親の敵討ちのために家を出たのだと明かす時行に、八重桐はその敵は時行の妹が討ったと伝えます。これを恥じた時行が申し訳のため切腹をすると、その魂が八重桐の体内に宿り…。
近松門左衛門による「しゃべり」と呼ばれる長咄を聴かせる趣向をご堪能ください。
二、権三と助十(ごんざとすけじゅう)
喧嘩っ早いが人情に厚い江戸っ子たちの喜劇
裏長屋では、年に一度の井戸替え中。しかし駕籠舁(かごかき)の権三が井戸替えに顔を出さないので相棒の助十と大喧嘩になります。そこへ長屋に住んでいた小間物屋彦兵衛の息子の彦三郎がやって来て、人殺しの罪を着せられて牢死した父の無実を、家主の六郎兵衛に必死に訴えます。これを聞いた二人は、事件の夜に左官の勘太郎が現場付近で刃物を洗うのを目撃したと証言します。そこで六郎兵衛は一計を案じ、権三、助十、彦三郎と共に奉行所へ訴え出ます。しかし、罪を認めない勘太郎は釈放されてしまい…。
江戸の風物と市井の人々が生き生きと描かれた世話物をご覧ください。
第二部
一、東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
東海道だけではおさまらない奇想天外な道中記
弥次郎兵衛と喜多八は、まともに働きもせず、毎日好き放題に自堕落な生活をしています。賭け事に負け続け、金もなく途方に暮れていた二人はつまらない人生を変えたいと願うばかり。そこへ伊勢参りをすれば何でも願いがかなうという話を耳にします。うだつが上がらない生活に嫌気がさした弥次郎兵衛と喜多八は、すべてから逃げるように伊勢参りへと旅立ちます。その道中で持ち金のほとんどを失った二人が新たに向かった先は…。
十返舎一九の滑稽本として評判を得た本作は、歌舞伎においてもさまざまな趣向で上演を重ねてきました。今回、新たに書かれた弥次喜多の珍道中をお楽しみください。
二、艶紅曙接拙(いろもみじつぎきのふつつか)
江戸商人の様々な姿を披露する風俗舞踊
富士山の山開きで賑わう江戸の浅草。蝶々売留吉と町娘お梅、大工駒三達のもとへ角兵衛獅子の神吉と清吉、朝顔売阿曽吉、庄屋銀兵衛、団扇売お静、虫売りおすずも集り、何か面白いことはないかと話しています。そこへ現れたのは、小間物屋の紅翫こと紅屋勘兵衛。面白い三味線を弾いて人気者の紅翫は、皆に呼び寄せられ次々に芸を披露していきます。怒り上戸、泣き上戸、笑い上戸を踊り分け、続いて芝居に登場する人物を演じていきます。そして皆と踊りに興じるのでした。
夏に涼しさを売る商人たちが登場する、季節感あふれる舞踊です。
第三部
一、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも)
土蜘退治伝説をもとにした松羽目物の荘重な舞踊劇
病の床に伏せる源頼光のもとへ、典薬頭の薬を届けに侍女の胡蝶がやって来ます。頼光の所望に従い胡蝶が紅葉の様子を物語ると、頼光は一時病のことを忘れます。その後、胡蝶が去り再び苦しむ頼光の前に、どこからともなく智籌と名のる僧が現れ、病平癒の祈念を申し出ます。しかし、灯下に映る智籌の怪しい影に気づき頼光が刀で斬りつけると、土蜘の精の本性を顕し消え失せます。そして館の庭では番卒たちが土蜘退治を祈願し、巫子は諫めの舞を舞い始めます。一方、土蜘退治に向かう保昌が四天王とともに智籌の血潮を辿り東寺の裏手に着くと…。
智籌の漂わせる不気味さ、千筋の糸を投げかけての勇壮な立廻りをご堪能ください。
二、廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)
堅物の田舎侍と吉原随一の花魁が魅せる人情噺
江戸留守居役の寄合で、江戸の流儀に馴染めぬ酒井は、次回は自分の役宅で国の行く末を語り合おうと提案します。しかし、次回は互いに馴染みの遊女を紹介する趣向だと告げられたうえ、国元の踊りを笑われ、主君の悪口まで言われた酒井は、次回は自分も馴染みの女を紹介すると言い切ります。その直後、吉原一の花魁、山名屋浦里と偶然に出会った酒井は、ある決意をして山名屋へ乗り込むと、主人の平兵衛に、浦里に会わせてもらいたいと懇願します。丁重に廓の掟を説く平兵衛らのもとに、意外な人物が姿を現し…。
笑福亭鶴瓶の新作落語「山名屋浦里」を題材にした新作歌舞伎にご期待ください。
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