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博多座「六月博多座大歌舞伎」尾上右近が興行安全成功祈願
2024年6月2日(日)から始まる博多座開場二十五周年記念「六月博多座大歌舞伎」に出演の尾上右近が、興行安全成功祈願を行いました。
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博多座「六月博多座大歌舞伎」夜の部では『東海道四谷怪談』が通し狂言として上演され、右近はお岩、小仏小平、佐藤与茂七の3役を演じます。右近がお岩を演じるのは本興行では初めて。また、博多座での『東海道四谷怪談』の上演は、22年ぶりとなり注目を集めています。
公演を前に、右近はお岩にゆかりの深い、東京都陽運寺を参拝。お岩の木像が安置されている本堂で興行安全成功祈願法要に参席し、公演の成功を祈願しました。「お岩様を演じるときには、安全祈願のためにお参りをすると言われていますが、僕は安全をお願いすると同時に、成功をお願いし、お岩様に味方になっていただくつもりで祈願させていただきました。そして、供養と申しますか鎮魂のような気持ちで演じたいと、改めて強く思いました」と、神妙な面持ちで語ります。
自身が初めて見た『東海道四谷怪談』は、十八世中村勘三郎のお岩だったと語る右近。「子ども心に、怖さと、大事な人を失う悲しみが強く残りました。そして、早替りや提灯抜けなど、あっと驚く演出がとても面白かった。中村屋さんへの思いが非常に大きく、今回は、(中村)勘九郎のお兄さんに教えていただきます。そして博多座で22年前にお岩様を演じたのは、勘三郎のお兄さんだったと知って、強いご縁を感じました」と、意気込みも十分。
最後に博多座で上演される『東海道四谷怪談』通し狂言のみどころについて、「ただ怖い話ではなく、人としての悲しみを感じるところが、僕としてはおすすめしたいところです。同じ気持ちになって苦しくなったりするのもお芝居を観る楽しみかと思います。また、ケレンといって、アクロバットなあっと驚くような演出もあり、僕はお岩様のほかに、小仏小平と佐藤与茂七という、男女3役を勤めさせていただきますので、早替りにもご期待ください。歌舞伎独特の魅力が詰まった作品ですので、ぜひ劇場に足をお運びください」と、笑顔で締めくくりました。
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博多座開場二十五周年記念「六月博多座大歌舞伎」は6月2日(日)から17日(月)までの公演。チケットは、博多座オンラインチケット、電話予約センター、劇場窓口ほかで販売中です。