ニュース

勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

 

 2024年5月3日(金・祝)から始まるTHEATER MILANO-Za「歌舞伎町大歌舞伎」に出演する中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村鶴松が、公演について語りました。

 新宿・歌舞伎町は、昭和20(1945)年に戦災復興事業として、劇場や映画館などの娯楽機能を集める動きのなかで、この地に歌舞伎の劇場の誘致を図っていたことから「歌舞伎町」と命名されたと言われています。歌舞伎の劇場建設は実現しなかったものの、現在では多くの映画館や劇場を擁するエンタテインメントの中心地として発展し、令和5(2023)年には、東急歌舞伎町タワー6階にTHEATER MILANO-Zaが開場し、新たに注目を集めています。

 

勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

 

新宿・歌舞伎町で上演する大歌舞伎

 「以前獅童さんが歌舞伎町で“オフシアター歌舞伎”を上演されていて、人間の欲と野望が渦巻く場所での公演が、歌舞伎にあっているなと感じ、いつか歌舞伎町で歌舞伎公演を上演したいと思っていました。THEATER MILANO-Zaの開業1周年を記念する年に、その思いが実現することを、本当にうれしく思っています」と、興奮気味に話す勘九郎。七之助は、「劇場が変わると観る側の感覚も変わる。新宿という不思議な土地でやることで、面白い化学反応が起こることが楽しみです」と、公演に期待を寄せます。

 

勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

 

 虎之介は、「あまり新宿には行ったことがないのですが、新宿で歌舞伎を上演することが今から楽しみですし、来てくださるお客様も歌舞伎座とはまた違うと思いますので、どんな雰囲気になるのか楽しみにしています」と、笑顔で話します。続いて鶴松も、「この歌舞伎町の歌舞伎公演に、お兄さんたち、虎之介さんとご一緒させていただけることをうれしく思います。最初の舞踊では、トップバッターとして虎之介さんとともに、若い力で盛り上げていきたいと思います」と、気合十分に語りました。

 

 
勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

 

いつもの歌舞伎をそのままに

 上演演目について勘九郎は、「『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』という、おめでたい踊り、そして『流星』という洒脱な踊り、歌舞伎舞踊のなかでも両極端な舞踊と言える2題をはじめにご覧いただきます。続いて、落語『貧乏神』をベースにした世話狂言をご覧いただきます。初めて歌舞伎をご覧になる方も大変多いと思いますので、肩の力を抜いて、歌舞伎ってこんなに身近でわかりやすいものなんだ、と思っていただけるような演目となっています。今からお客様の反応が楽しみです」と、意気込みます。

 

 さらに「歌舞伎町大歌舞伎」のコンセプトを問われると、勘九郎は「例えばコクーン歌舞伎のように、古典の新しい解釈を今のお客様にどう発信するか、ということではなく、歌舞伎町という特殊な場所に、私たちの歌舞伎座での演出をそのままに、歌舞伎の魅力、底力というものをぶつけてみようじゃないか、ということで演目立ても考えました」と、その構想を明かしました。

 

勘九郎、七之助、虎之介、鶴松が語る「歌舞伎町大歌舞伎」

 

 小佐田定雄脚本による、『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』の台本を心待ちにしているという七之助は、「非常に歌舞伎らしい、二つの舞踊演目の次に何を上演するか。いろいろな名作がありますが、新作があると、興味をもっていただける機会も多くなると考えました。落語での貧乏神は男性ですが、私が演じることもあり、貧乏神は女性の設定になります。それにより、恋愛感情が生まれるのではないかと…憶測ですが」と、微笑み締めくくりました。

 THEATER MILANO-Za「歌舞伎町大歌舞伎」は、5月3日(金・祝)から26日(日)までの公演。チケットの詳細は、公演情報でご確認ください。

2024/01/31