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歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」『京鹿子娘道成寺』壱太郎、尾上右近が公演成功祈願で道成寺へ
2024年1月2日(火)から始まる歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」『京鹿子娘道成寺』に出演する中村壱太郎、尾上右近が、道成寺を参拝し、成功祈願を行いました。
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歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」夜の部では、安珍と清姫の伝説を題材にした道成寺物の集大成とされる『京鹿子娘道成寺』を上演します。中村壱太郎が2日(火)~14日(日)、尾上右近が15日(月)~27日(土)と日程を分け、それぞれ白拍子花子を歌舞伎座で初めて演じます。鐘供養のため大勢の所化が集まる紀州・道成寺が作品の舞台となっている本作。上演に先立ち、壱太郎と右近が、作品ゆかりの地である和歌山県日高川町の道成寺を訪れ成功祈願を行いました。
冷たく澄んだ空気のなか、本堂で成功祈願を終え、「今年を振り返るような時間でもあり、来年最初の舞台は歌舞伎座で道成寺を踊るのだという気持ちの高まりや、一歩を踏み出す覚悟を自分のなかに落とし込む時間となりました」と、語った壱太郎。右近も、「今年8月の自主公演の際も公演前にお参りさせていただき、半年以内にこうしてうかがえたことに、とても深いご縁を感じます」と、感慨深げな様子を見せました。
今回の出演が決まったときの心境を、壱太郎は、「新年の始まりに、この年が華やかになるようにという思い、道成寺に込められたドラマや祈りを一人でも多くの人に届けたいという思いがこみ上げました」と振り返ります。右近は、「聖俗が表裏一体である歌舞伎の魅力が詰まった大作。この作品をお正月に壱太郎さんと一緒に、歌舞伎座で勤めさせていただけるのは幸運なことです。この幸運を、舞台をご覧いただくお客様にさらに大きなものにしてお届けしたい」と、喜びを表しました。
また、壱太郎は、ダブルキャストで勤めることについて、「お互いに意識して、それがいい意味での相乗効果になっていけば。それぞれの踊りの違いを鮮明に表現して、二人が一緒に舞台にいないけれども生じる化学反応を、お客様に体感していただきたいです」と、熱い思いを語ります。続いて右近も、「壱太郎さんは上方のお家の流れもありまさに“京”だと思いますが、僕は江戸前の道成寺を目指したい。観てくださったお客様が、それぞれをひと月観たい、半月では足りないと思ってもらえるような舞台を勤めたいと思っています 」と、意気込みました。
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歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」は、1月2日(火)から27日(土)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。