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「日本怪談歌舞伎」をMR技術で体験、紹介動画を公開

「日本怪談歌舞伎」をMR技術で体験、紹介動画を公開

(C)松竹

 2022年10月、大阪松竹座の「日本怪談歌舞伎」で「MRヘッドセットを用いた歌舞伎鑑賞会」が実施され、12月21日(水)より紹介動画が公開されました。

 松竹では現在、令和4年度日本博イノベーション型プロジェクト補助対象事業として、MRヘッドセットを装着し歌舞伎を鑑賞するコンテンツの開発に取り組んでいます。MR(Mixed Reality:複合現実)とは、現実世界の空間情報をデバイスが認識し、実際には存在しない演出効果や字幕を空間に表示する技術のこと。MRヘッドセットを装着して歌舞伎の舞台を観ると、舞台の光景に重ねて表示される登場人物紹介や歌舞伎のみどころなどの字幕や、演出効果を高める映像表現も合わせて視聴することが可能となります。

 

 このMR技術を導入することで、現実世界ではできない表現がデジタルの力を用いて実現され、表現や演出の幅を広げることにつながります。また、字幕情報の表示により、耳の不自由なお客様へのバリアフリーなサービスの提供や、海外のお客様への英語字幕サービスの提供も有効になります。歌舞伎の新しい楽しみ方、そしてサービスの発展へ向けて、これからますます期待されるコンテンツです。

 

「日本怪談歌舞伎」をMR技術で体験、紹介動画を公開

 実際には何も映っていない定式幕の上へ、MRヘッドセット越しに文字が浮き上がって見えます。(C)松竹

「日本怪談歌舞伎」をMR技術で体験、紹介動画を公開

MRヘッドセットの視界のなかで、舞台の様子と文字情報を同時に見ることができます。(C)松竹

 

 この10月には、大阪松竹座の「日本怪談歌舞伎」公演で、「MRヘッドセットを用いた歌舞伎鑑賞会」を実施。参加者の方には、MRヘッドセット(Microsoft HoloLens 2)を通して、字幕情報や俳優の動きに合わせた特殊な演出効果とともに舞台を観劇していただきました。「スムーズに理解することができ、世界観に没入することができた。ヘッドセット上にすべての情報が出てくるので、集中が切れることなく、演目を楽しめた」、「視覚情報で漏れなく情報を取得することができ、コンテンツを余すことなく楽しむことができた」、「古典で見てみたい」、といった感想が寄せられています。

 

 このMR技術の詳細や体験会の様子をまとめた動画が、現在YouTubeで公開されています。MRヘッドセットを通して観た舞台の様子がわかる映像も登場しますので、ぜひご覧ください。

 

 

2022/12/23