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七之助が浅草芸能大賞奨励賞受賞

七之助が浅草芸能大賞奨励賞受賞

 「第38回浅草芸能大賞」左より、中村七之助(奨励賞)、神田松鯉(大賞)(写真:公益財団法人台東区芸術文化財団)

 2月6日(日)、東京 浅草公会堂で「第38回浅草芸能大賞受賞式」が行われ、奨励賞を受賞した中村七之助が出席しました。

 公益財団法人台東区芸術文化財団による浅草芸能大賞は、大衆芸能の奨励と振興を図ることを目的とし、昭和59(1984)年4月に創設されたものです。このたび、七之助は、「歌舞伎公演を通して浅草を盛り上げ、また海外公演などで歌舞伎の発信に意欲的に取り組む一方で古典を大事に演じ、さらに生配信特別公演という新しい形で歌舞伎の魅力を多くの方に届けるなど、歌舞伎の新しい魅力を創出しながら第一線で活躍し続ける姿」が評価されての奨励賞受賞となりました。

 

 受賞にあたり、七之助は、感謝の念を述べるとともに、「浅草は中村屋が祖父の代からお世話になっている土地ですし、浅草公会堂は私が10代の頃に数々の大役を勤めさせていただきました思い出の地、修行の舞台です。ここで浅草芸能大賞奨励賞を受賞させていただいたことは、とてもありがたく幸せな気持ちです」と挨拶。また「この賞に恥じぬよう、努力、精進をしていく所存です」と、気を引き締めました。

七之助が浅草芸能大賞奨励賞受賞

(写真:公益財団法人台東区芸術文化財団) 

 受賞者のトークショーでは、やはり浅草という土地についてが話題に上ります。「新春浅草歌舞伎」や「平成中村座」、令和2(2020)年に行われた「中村勘九郎 中村七之助 歌舞伎生配信特別公演」など、この地で多くの公演を行ってきた七之助。「浅草に育てていただいた役者と言っても過言ではないくらい」という言葉に思い入れの深さがにじみます。実はプライベートでも、落語や蕎麦などを目当てによく訪れると笑顔で明かし、会場を沸かせる場面もありました。

 

 また、今年3月に行われる中村屋の巡業公演について、「今回で47都道府県を制覇できます。生で舞台を観る楽しみを皆様に知っていただきたく、ずっと続けております」と、込めた思いを語り、歌舞伎の魅力を広く伝えていくことへの強い意志を感じさせます。今後に向けての思いを聞かれると、「一つひとつのお役を丁寧に勤めあげることが、一歩一歩自分の成長につながると思って」進んでいきたいと、真摯な口調で抱負を掲げました。

2022/02/09