ニュース

海老蔵、戸塚祥太が語る「六本木歌舞伎2022」

海老蔵、戸塚祥太が語る「六本木歌舞伎2022」

 左より、戸塚祥太、市川海老蔵(撮影:ヒグチ ミツヒロ)

 

 2022年2月18日(金)から東京、福岡、大阪の3都市で開催される「六本木歌舞伎2022」に出演の市川海老蔵、戸塚祥太(A.B.C-Z)が、公演へ向けての思いを語りました。

  新しい歌舞伎を、という思いから平成27(2015)年より開催してきた「六本木歌舞伎」。3年ぶりとなる今回は、河竹黙阿弥の代表作の一つ、『青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)』を題材に、今井豊茂・脚本、藤間勘十郎・演出、三池崇史・監修で上演します。

 

海老蔵、戸塚祥太が語る「六本木歌舞伎2022」

▲ 撮影:ヒグチ ミツヒロ

伝統文化を現代に伝える

 「このたび、六本木歌舞伎を2022年にまたやらせていただけることになりまして、今回は戸塚さんをお招きしての公演です」と切り出した海老蔵は、「『青砥稿花紅彩画』をもとにした作品で、伝統文化や古典が、今の時代の新しいお客様にも理解していただけるよう、一所懸命勤めたいと思います」と意気込みを見せます。

 

 今回が歌舞伎初挑戦となる戸塚は緊張の面持ちで、「自分がまさか市川海老蔵さんのお隣に立てる日が来るなんて思ってもいなかったので、すごく気持ちが高揚していて、いろいろな感情が入り混じっています」と述べ、「これまでにない歌舞伎への挑戦、しっかりと体にたたき込ませて、自分に与えられた役割を全うしたいと思います」と、心境を語ります。

 

 海老蔵は本公演のテーマを、「伝統文化を現代の皆様に感覚的に感じていただくために、古典を少し面白くつくり変える」ことだと語ります。通称『白浪五人男』で知られる、五人の盗賊を描いた『青砥稿花紅彩画』を選定したことについては、「白浪(盗賊)の話ですが、そういう人々にも宿っている情熱、かっこよさ、粋な部分を、歌舞伎の素晴らしいところと活かしつつ今の方々に伝えるには、この作品がとても良いのではないか」、との思いが込められていると明かしました。

 

海老蔵、戸塚祥太が語る「六本木歌舞伎2022」

 撮影:ヒグチ ミツヒロ 

古典歌舞伎で新しい試み

 歌舞伎の世話物狂言を、過去と現代の時空を超えた物語として上演するという「六本木歌舞伎2022」。海老蔵は弁天小僧菊之助と市川海老蔵役、戸塚は浜松屋跡取りの宗之助と現代の強盗団の一員、それぞれ2役を勤めます。

 

 海老蔵は「現代部分では戦う場面が結構出てくる予定です。(戸塚が)得意なアクロバティックなことも、もちろん取り入れることができると思うので、演出家や脚本家とともに話し合いたいと思います」と、今回の上演に向けて構想を語ります。「三池さんには監修というかたちで見ていただき、歌舞伎の古典の部分を押し出していきながら、新しい感覚で観られるようにつくれたらベストだと思っています」。

 

 歌舞伎について、「本当に日本の宝。伝統芸能、代々受け継がれてきたもの、という印象です」と述べた戸塚は改めて、「海老蔵さんと共有できる時間で、学べることは全部学んで、全力でいただいた役を勤めさせていただきます」と気合十分。この会見が初対面だったという二人。海老蔵は「素直な方だと思っています。稽古をしていくうちに、もっといろいろなところも知っていければ」と、来年の共演を楽しみにしている様子。二人が見せる、時空を超えた舞台に今から期待がふくらみます。

 ▼

 「六本木歌舞伎2022」は2022年2月18日(金)~3月6日(日)東京 EXシアター六本木3月11日(金)~13日(日) 福岡 福岡サンパレスホテル&ホール、そして3月18日(金)~21日(月・祝) 大阪 フェスティバルホールでの公演です。チケットの詳細は、それぞれの公演情報をご確認ください。

2021/12/28