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菊五郎らが博多で「船乗り込み」
5月29日(水)、「六月博多座大歌舞伎」の開幕を目前に、出演者19名が博多で「船乗り込み」を行いました。
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晴れた空の下、博多川の周辺には、大勢の歌舞伎ファンが詰めかけました。その視線の先には、陽光を反射してきらめく川面を進む、10艘の船。博多の地へ、俳優たちの到着を告げる、恒例の船乗り込みです。提灯や色とりどりののぼりを立てた船が、紙吹雪のなか、列をなして川を下っていく様子は、見るだけで心が浮き立ちます。ご見物の皆さんが賑やかな声援を送ると、俳優たちも笑顔で手を振って応えました。
川端ぜんざい広場での口上や、鏡天満宮への参拝を行ったのち、博多リバレインのフェスタスクエアへ移動した一行。出演者全員が、お集まりの皆さんへ向けて、公演への意気込みを込めてご挨拶しました。
「音羽屋!」のかけ声が飛び交うなか、初めに「開場20周年記念という、晴れの興行」に出演する喜びを述べた菊五郎は、博多座で初めて上演される『野晒悟助』について、「河竹黙阿弥さんの書いた、気のいい侠客の話で、最後は傘の大立廻りもございます」と、みどころをアピール。続いて、時蔵、扇雀、芝翫、松緑、菊之助、権十郎、秀調、萬次郎、團蔵、左團次、彦三郎、梅枝、尾上右近、橋之助、中村福之助、橘太郎、萬太郎、坂東亀蔵と、次々にマイクの前に立ちました。
公演へ向けての抱負だけでなく、船乗り込みの感想や、ご当地博多で過ごす楽しみ、さらには劇場内のレストランの紹介まで、それぞれの個性にあふれたコメントが飛び出すたび、場が沸き、拍手が起こります。大盛り上がりの式典は、公演の成功を祈っての博多一本締めで締めくくられました。
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博多座開場二十周年記念「六月博多座大歌舞伎」は、6月2日(日)から26日(水)までの公演。チケットは博多座オンラインチケット、電話予約センター、劇場窓口ほかで、販売中です。