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「第三十五回記念 四国こんぴら歌舞伎大芝居」で成功祈願お練り
4月5日(金)、香川県琴平町で、「第三十五回記念 四国こんぴら歌舞伎大芝居」の出演者が、成功祈願とお練りを行いました。
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記念すべき第三十五回の公演初日を明日に控え、旧金毘羅大芝居(金丸座)周辺の桜も満開に咲くなか、お練りに先立ち、今年も金刀比羅宮の御本宮拝殿で成功祈願が行われました。参列したのは金丸座に10年ぶりに出演する勘九郎、七之助をはじめ、中車、亀蔵、虎之介、歌女之丞、桂三、そして、扇雀。厳かな空気のなか、公演の無事と成功を祈りました。
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成功祈願が終わり、参道へ向かうと、そこにはすでに、大勢の地元の皆さんと歌舞伎ファンの皆さんが詰めかけていました。公演のたびに行われ、回を重ねて地元の恒例行事となった琴平町でのお練りは、今回初めての試みとして、距離を伸ばし、参道の石段下から出発しました。人力車に乗った出演者たちは、舞い落ちる紙吹雪のなか、大勢の皆さんの声援に応えるように笑顔で手を振りながら、お練りの終着地、金陵の郷へと進んでいきました。
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到着後は、出演者一人ひとりより、ご挨拶がありました。まずは勘九郎が、「私にとって、これまでにない1番のお練りだったように思います。平成最後の月をこの琴平町で過ごし、
続いて扇雀は、「琴平に来るたびに、自分の家に帰ってきたような気持ちになります。
七之助は、お練りで「おかえりなさい」と地元の皆さんに迎えられたと明かし、「胸が熱くなりました。 兄が、父(十八世勘三郎)ののぼりを見つけて、父も同じく、こんぴらにきていると思う」と、気を引き締めるように話しました。
中車は、お集まりの皆さんに感謝を述べ、「3年ぶり2度目ですが、前回も楽しい思いばかりでございました。16日間、精魂こめて舞台を勤めさせていただきたい」と、明日から始まる舞台に熱を込めました。
5年ぶりに「こんぴら歌舞伎」に出演する亀蔵は、「来るたびに桜の散りはじめが早いものでしたが、今年は本当に桜が満開で、
「7年ぶりにこの琴平に戻ってくることができまして、
虎之介は、今回が「こんぴら歌舞伎」へは初めての出演。「こんなにもお客様と触れ合える劇場はなかなかないと
歌女之丞は第二十回記念公演以来、15年ぶりの出演です。昭和60(1985)年第一回公演への出演を振り返り、「そのときは公演中ずっと雨でしたが、それでも多くの方に足を運んでいただきました。それから35年が経ったとは」と、感慨深く話しました。
ご挨拶の後には公演の成功を祈り、鏡開きが行われ、お集まりの皆さんからは熱い拍手と声援が送られました。平成最後の、「第三十五回記念 四国こんぴら歌舞伎大芝居」は明日、幕を開けます。
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▲ 左より、荒井康博松竹株式会社演劇営業部部長、中村歌女之丞、大谷桂三、市川中車、中村扇雀、中村勘九郎、中村七之助、片岡亀蔵、中村虎之介、近兼孝休四国こんぴら歌舞伎大芝居推進協議会常任顧問、片岡英樹琴平町町長
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旧金毘羅大芝居(金丸座)「第三十五回記念 四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、4月6日(土)から21日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹で販売中です。