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歌舞伎座「木遣り始め」で寿ぐ平成最後の正月
1月6日(日)、歌舞伎座で年始行事「木遣り始め」が行われました。
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例年、正月6日に行われる歌舞伎座の「木遣り始め」は、木遣り唄を伝承する江戸消防記念会の第一区六番組による纏振り(まといぶり)と木遣り唄で、ご来場のお客様とともに正月を寿ぐ劇場の年始行事です。
「壽 初春大歌舞伎」の『吉例寿曽我』が終わり、場内のお客様が大間にお集まりになったところで、副組頭の石津弘之さんを筆頭に六番組の面々が並び、最初に纏振りが始まりました。第一区六番組は江戸町火消二番組す組を受け継ぐ伝統ある組です。第一区を表す一本の白線が入ったそろいの印袢纏、石津さんの袢纏には歌舞伎座の座紋、鳳凰丸も染め抜かれています。陀志(だし)に籠目と六番組の「六」の文字があしらわれた纏には、注連飾りがついていました。
20キログラム近い重い纏が勢いよく振られるたび、馬簾がきれいな円を描くように大きく開きます。続いて始まった木遣り唄は、正月飾りに彩られた大間の吹き抜けを通じて2階にも響き渡りました。江戸消防記念会の伝承する木遣歌は、昭和31(1956)年に東京都技芸に指定された無形文化財です。最後はお集まりの皆さんとともに手締めで、めでたく行事を終了しました。
毎月、歌舞伎座の正面の懸垂幕を上げているのも、六番組の皆さん。縁の深い歌舞伎座の平成最後の正月行事をつつがなく終えた石津さんは、「いつものとおり歌舞伎座さんにご挨拶でき、年頭にうれしい限りです」と、にこやかに話しました。
2019/01/06