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歌舞伎座「七月大歌舞伎」特別ポスター公開
7月5日(木)から始まる歌舞伎座百三十年「七月大歌舞伎」の特別ポスターが掲出されました。
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笏(しゃく)を手にした束帯姿の羽柴秀吉と三法師。昼の部の通し狂言『三國無雙瓢箪久(さんごくむそうひさごのめでたや) 出世太閤記』の海老蔵と堀越勸玄のポスターは、まさに海老蔵の祖父九世海老蔵(十一世團十郎)と、父市川夏雄(十二世團十郎)の一枚の写真が、65年の時を経て現代によみがえったかのようです。小さいながらに格調高い衣裳をまとった勸玄は、長袴をはいて高い台に乗っての撮影となりました。その凛々しい面差しから目を離すことができません。
獅童の明智光秀は、『馬盥(ばだらい)』を思わせる紫紺の裃に桔梗の紋、森蘭丸に割られた額の傷。どこか陰のある光秀は、出世を遂げる秀吉とはまた違った光を物語に放ちます。大徳寺の法要で、信長の孫の三法師を擁する秀吉に対抗したのは、信長の遺児信雄、信孝兄弟を後継者に担ぎ出した柴田勝家。右團次の勝家は、戦国の世を生き抜いてきた堂々たる武将ぶりで、知略を尽くして天下人になろうとする秀吉との対比も鮮やかです。そして、秀吉、光秀、勝家の三人が織りなす新しい太閤記に期待がふくらむポスターとなりました。
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夜の部は通し狂言『源氏物語』。歌舞伎×オペラ×能楽×華道×映像、5つの要素が歌舞伎座の舞台で一つになり、新しい物語を紡ぎ出します。それは、光源氏の抱える闇、孤独に焦点を当てて掘り下げた『源氏物語』。
歌舞伎座では見たことのない映像と、美しいオペラの歌声が舞台を包み込み、華やぎにあふれればあふれるほど、浮かび上がってくる光源氏の孤独。光源氏がその表情にたたえる繊細な明暗をとらえたポスターにご注目ください。
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特別ポスターは歌舞伎座のほか、7月2日(月)からは東京メトロの銀座、渋谷ほか主要駅にも掲出されます。歌舞伎座百三十年「七月大歌舞伎」は、7月5日(木)から29日(日)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹で販売中です。