ニュース
新橋演舞場「初春歌舞伎公演」Bプロ『日本むかし話』出演者の意気込み
1月3日(水)に初日を迎える新橋演舞場「初春歌舞伎公演」のBプロ、通し狂言『日本むかし話』に出演する市川海老蔵、中村獅童、市川右團次と、演出の宮本亜門が稽古を前に意気込みを語りました。
▼
日本の昔話を新しい視点から見せる
「全演目、12役に出させていただいているので、体調を整えながら一所懸命やりたい」と海老蔵が口火を切り、東京では1年1カ月ぶりの歌舞伎の舞台となる獅童が、「とてもうれしい。精いっぱい勤めさせていただきます」と続け、右團次も「今年1月に襲名させていただいて、来春、また演舞場でおめでたい月にお芝居させていただけること、とてもうれしい。全部で6役させていただくので、体調管理をしながら頑張っていきたい」と、三人はそれぞれに公演に向けて気合を込めました。
新作歌舞伎の『日本むかし話』について、「4年前からシアターコクーン(海老蔵の自主公演)で一つひとつ組み立ててきたものが、やっと通しでできます。昔話をまったく違った視点で見せるので、ご覧になるお客様みなさんが驚くと思います。海老蔵さんとああだこうだと存分に考えながらつくったので、ご家族で楽しんでいただけます」と、紹介したのは宮本。新たな切り口での日本の昔話を、存分に楽しんでいただきたいとアピールしました。
獅童、右團次の爺二人に海老蔵の犬が加わって
この日、獅童と右團次は稽古初日で、『日本むかし話』のなかの「疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。(はやてのごときしろいぬ どとうのはなさきおきなのものがたり)」の稽古の様子が公開されました。右團次の正造爺、獅童の得松爺の登場、正造爺夫婦が海老蔵の白犬にシロと名を付ける冒頭の2場面です。
稽古初日とあって、せりふ一つひとつに動きの確認や音楽とのタイミングなどを決めながら、丁寧に進んでいきます。宮本は、「(獅童と右團次の)二人の爺の関係に、海老蔵さんが桃太郎の犬で、そこに入ってくる。この三人が絡み合うところが面白い。“ここ掘れわんわん”もありますし、あらゆるものが詰め込まれ、最後はとにかく日本に元気をつけたい、花を咲かせたい」と意気込みました。
Aプロでは獅童が初宙乗りに挑戦
Bプロでは海老蔵の宙乗りがありますが、Aプロの『天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)』では、獅童が初めて宙乗りに挑戦します。高いところが苦手という獅童が、「頑張ります。本番はお客様の声援だったり、頑張れという“気”が伝わってきますから、恐怖心は飛ぶんですけど、舞台稽古は怖いですね」と、本音をのぞかせました。
「初めては怖いですよ。つづら抜けでつづらの中で宙乗りの場所まで行くときが怖かった。あと、三階席に着く直前が怖い」と、経験談を話したのは海老蔵。右團次は「今のワイヤーは、1本で電車の車両が吊れるくらい(強度があるよう)ですよ」とアドバイスし、何度も宙乗りをしている二人は、獅童の初宙乗りをユーモアたっぷりに応援していました。
▼
新橋演舞場「初春歌舞伎公演」は、1月3日(水)から26日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットWeb松竹スマートフォンサイト、チケットホン松竹で販売中です。