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幸四郎、『アマデウス』上演450回
10月2日(月)、東京 サンシャイン劇場で、『アマデウス』が上演450回を迎え、全公演で主演した松本幸四郎が、450回目のサリエーリを演じました。
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2日の13時公演が450回目の公演となった『アマデウス』。上演後、カーテンコールに応えて出演者たちと再び舞台に現れた幸四郎は、モーツァルト役の桐山照史とコンスタンツェ役の大和田美帆から祝福の花束を渡され、お客様から大きな拍手を浴びました。
「この『アマデウス』は今から35年前、昭和57(1982)年の6月8日に、場所も同じこのサンシャイン劇場で初日を開けまして35年、そして今日ここに、450回目の舞台を開けることができました」と、笑顔で挨拶した幸四郎は、関係者や出演者への感謝の辞に続き、「そしてなにより、今日という450回目のこの劇場に足をお運びくださいました皆様方のおかげでございます。本当にありがとうございます」と、感極まった様子で深々と頭を下げました。
「私事でございますが、幸四郎という名前になって初めての現代劇が『アマデウス』。35年たって来年には幸四郎から次の名前になり、また、息子(染五郎)に幸四郎を渡しますので、幸四郎としては最後の『アマデウス』となりました。最後の『アマデウス』をこうしてキャストの皆様、お客様と迎えることができましたこと、本当にうれしく思っております」と、再び感謝の言葉を述べると、会場からはいっそう大きな拍手が起こりました。
ここで、「35年間、450回やったのは私一人ではございません、もう一人ここにおります。彼は初演から私と一緒の生き残りでございます」と、ユーモアを交えて紹介したのが、松本高麗五郎。初演時より幸太郎の名で「影」役を勤め、今回、名が変わっても同じ影役を勤めてきました。「師匠と一緒に450回も出演させていただきました。ありがとうございます」。幸四郎から花束を渡されてうながされ、感激の面持ちでお客様に挨拶しました。
「最後に皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたしまして、お別れいたしたいと思います。今日は本当にありがとうございました」と、場内の隅々まで感謝の気持ちを声に乗せて届けると、客席が総立ちとなり、いつまでも惜しみない拍手が幸四郎に贈られました。
このあと、東京の千穐楽の9日(日・祝)まで、そして、大阪、久留米と、幸四郎最後のサリエーリの上演は続きます。どうぞ、お見逃しのないよう、劇場へお運びください。
大阪松竹座『アマデウス』公演情報 平成29年度(第72回)文化庁芸術祭参加公演