ニュース
芝翫、橋之助、福之助、歌之助「六月博多座大歌舞伎太宰府天満宮お練り」で精進を誓う
4月15日(土)、福岡県太宰府で、八代目中村芝翫、四代目中村橋之助、三代目中村福之助、四代目中村歌之助が、「六月博多座大歌舞伎太宰府天満宮お練り」を行いました。
▼
学問の神様、そして、『菅原伝授手習鑑』の菅丞相こと菅原道真を祀る太宰府天満宮は、天候にも恵まれ、芝翫、橋之助、福之助、歌之助のお練りをひと目見ようと、たいへんな人出となりました。歌舞伎のお練りが天満宮の参道で行われるのは初めてです。
今回の親子四人の襲名では、昨年8月の浅草寺、12月には大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンと道頓堀でも、賑やかなお練りが行われました。太宰府天満宮も同様に大きな歓声が沸き、それに応えて振る手にも力が入ります。
たくさんの握手と、かけ声をいただき、元気いっぱいになって四人は大鳥居までやってきました。6月の公演では『菅原伝授手習鑑』「車引」に、時平の牛車を引く牛が登場しますが、ここ天満宮では、知恵を授かりたい人々になでられてうっすらと光を放つ御神牛が、襲名の四人を迎えました。
◇
芝翫は、「熊本、大分の震災の発生から1年というこの時期に、お練りをさせていただくのを躊躇する気持ちもございましたが、こういう時であるからこそ皆様に夢や喜びを、被災者の皆様、九州の皆様に元気を出していただき、喜んでいただけるようなお芝居をしなければと思っております。今日はこんなにたくさんの方からご声援をいただき、あらためて(公演の)スイッチが入ったような気がいたします」と、震災復興の願いを込め、感謝の気持ちを表しました。
「憧れのお役である梅王丸にゆかりのある太宰府天満宮にお参りさせていただき、そしてこれだけのご声援をいただいて、気の引き締まる思いです」と感謝した橋之助、「太宰府に来たのは修学旅行以来です。6月の博多座では大きなお役に挑戦させていただくので緊張していますが、楽しみな気持ちも大きいです」と意欲を見せた福之助、「6月の博多座で、初めて女方に挑戦させていただきます。しっかり勉強したいと思っています」と意気込んだ歌之助。三人ともに真剣なまなざしで語りました。
◇
お集まりの皆さんの熱い応援を受けながら四人は御本殿へと向かい、公演の成功と被災地の復興を祈願したあとは、梅の木の記念植樹も行って6月の公演への精進を誓いました。
▼
「六月博多座大歌舞伎」は、6月2日(金)から26日(月)までの公演。チケットは、博多座の劇場窓口、電話予約センター(092-263-5555 10:00~18:00)、博多座オンラインチケットで販売中です。