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歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

 

 

 11月1日(火)、歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」が初日を迎え、中村橋之助改め八代目中村芝翫 中村国生改め四代目中村橋之助 中村宗生改め三代目中村福之助 中村宜生改め四代目中村歌之助 襲名披露興行の2カ月目の幕が開きました。

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

 歌舞伎稲荷での成功奉告祭と成功祈願

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

 初日の開場直前! 気持ちも新たに襲名披露2カ月目へ

 

 初日の舞台を前に、歌舞伎稲荷で、「芸術祭十月大歌舞伎」の成功奉告祭と「吉例顔見世大歌舞伎」の成功祈願を行った後、歌舞伎座正面にて、4人がご挨拶しました。あいにくの天気にもかかわらず、劇場正面には大勢のお客様が詰めかけ、芝翫、橋之助、福之助、歌之助は、盛大な拍手で迎えられました。芝翫は、「私は晴れ男ですが、父は雨男でした。父に見守られながら襲名披露興行ができることを幸せに思い、精いっぱい勤めさせていただきます」と、感謝の言葉を述べました。 

 昼の部は舞踊『四季三葉草(しきさんばそう)』で幕を開けます。梅玉の翁、扇雀の千歳、鴈治郎の三番叟が「三番叟物」の格式と四季の草花を折り込んだ、軽妙な祝儀曲を踊りました。

 

 続く『毛抜』では、磁石の働きを用いて悪人の企みを暴く、豪快でユーモアあふれる粂寺弾正を染五郎が演じます。

 

 そして、襲名披露演目の一つである『祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)』では、手獅子を携えた親子4人が舞台に現れると、客席からは襲名を祝う大きな拍手が。狂言師たちが獅子の様子を舞ったあと上演される「間狂言」の場面は、今回の上演にあたり、藤十郎の文殊菩薩、仁左衛門の慶雲阿闍梨、梅玉の昌光上人が登場する新たなものになっています。獅子の精に扮した4人がセリから登場し、毛振りを始めると、お客様からは力いっぱいの拍手が贈られました。

 

 昼の部の切は、『加賀鳶』です。幸四郎が、鳶の親分梅吉と按摩の道玄の二役演じます。木戸前の勢揃いでは、橋之助、福之助、歌之助が若い鳶に扮し、花道で七五調の渡りぜりふを聞かせました。

 夜の部は『元禄忠臣蔵』「御浜御殿綱豊卿」で幕を開けます。仁左衛門が綱豊卿を勤め、染五郎の助右衛門との緊迫したせりふの応酬がみどころです。

 

 2カ月目となる襲名披露「口上」では、それぞれが襲名への思いを決意新たに述べました。

 

 芝翫が初役で挑む『盛綱陣屋』の佐々木盛綱は、芝翫が幼い頃から憧れていた役です。立役として、心情を肚芸で描き出す盛綱を演じ、幸四郎が和田秀盛を勤めました。

 

 夜の部の切は『芝翫奴』。二世芝翫が初演した成駒屋ゆかりの舞踊を、橋之助(1日~9日)、歌之助(10日~17日)、福之助(18日~25日)の3人が交替で勤めます。その先陣を切って初日は長男の橋之助が奴駒平を勤め、若さあふれる奴姿を披露すると、大きな拍手に包まれながら初日の幕を閉じました。

 今月は歌舞伎座正面に櫓が揚げられています。これは「芝居の国の正月」といわれる「顔見世」興行の象徴で、通常は毎年11月にのみご覧いただけます。ぜひご来場の際は、正面玄関上の櫓にもご注目ください。

 

 そして、襲名興行を彩る祝幕も先月とは異なる新たな幕になっています。デザインは引き続き佐藤可士和氏です。こちらもぜひ劇場にてご覧ください。

 

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

 歌舞伎座正面に揚がった櫓

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

 この祝幕は今月の歌舞伎座でしか見られません!

 

 歌舞伎座 八代目中村芝翫 四代目中村橋之助 三代目中村福之助 四代目中村歌之助 襲名披露「吉例顔見世大歌舞伎」は、11月25日(金)までの公演。このあと襲名披露興行は、1月の大阪、6月の博多、12月の京都へと続きます。「吉例顔見世大歌舞伎」のチケットは、チケットWeb松竹チケットWeb松竹スマートフォンサイトチケットホン松竹にて販売中です。

2016/11/02