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壱太郎が舞台『三代目、りちゃあど』出演のお知らせ
4月29日(金・祝)から静岡芸術劇場で上演される舞台『三代目、りちゃあど』に中村壱太郎が出演、「ふじのくに⇄せかい演劇祭2016」ラインナップ発表会で公演への意気込みを語りました。
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「ふじのくに⇄せかい演劇祭2016」は、国内外の最先端の多彩な舞台芸術を上演、体験する演劇祭として、4月29日(金・祝)から5月8日(日)に開催されます。そのうちの注目作の一つが、アジア、ヨーロッパを中心に世界的な創作活動を展開しているシンガポールの演出家、オン・ケンセンによる『三代目、りちゃあど』です。
1990(平成2)年に夢の遊民社で上演された野田秀樹作『三代目、りちゃあど』が、演出家いわく「コミカルなひねりがある豪華な作品」としての新たな初演を迎えます。戯曲に書かれたリチャード三世と、彼を悪党として書いたために裁判にかけられるシェイクスピア、弁護士の三人が軸となり、「作者は何を真実として作品を書くべきか」を根底において物語が展開します。そこで、「シェイクスピアを正しい道へと誘導することで、己も救済される」リチャード三世を演じるのが、壱太郎です。
伝統芸能に身を置きながら、伝統を見つめ直し、模索する若い人たちに興味があると言う演出家ケンセン。そのケンセンに白羽の矢を立てられた壱太郎は、「皆で未知なる大海原の旅を進んでいる気持ち」と、現在の心境を明かしました。
歌舞伎以外の大きな舞台に出演するのはほぼ初めてに近いという壱太郎は、インドネシア語、英語、日本語で書かれた台本を読み、「果たしてどう舞台上で会話をするのか」と、疑問を抱きながら、バリ島で行われた最初の稽古に参加。
そして、2週間の稽古を終えたとき、「この作品が何を伝えたいのか、どういうキャラクターなのかを、スタッフも含め、皆で話し合う。皆で情報共有しながら一つのものをつくる素晴しさを感じました」。普段の歌舞伎の稽古とはまったく異なる経験に、壱太郎は、「これから歌舞伎役者としてやっていくうえでとても大切なこと」を得たと言います。
本作は静岡での世界初演の後、9月シンガポール公演、12月には日本ツアーも予定されており、アジアの八人の出演者が、それぞれの自分のフィールドで活動しながら、稽古と公演を重ねます。今回、演劇祭のテーマが「古典を読み直す、自分自身を描く」ことにあり、壱太郎は、「これまで積み上げてきた歌舞伎の自分の能力、やって来たことを信じ、ケンセンさんに引き出してもらい、ほかのバックグラウンドをもつ方々からの刺激を受けて、最後にはお客様の印象に残る作品にしていきたい」と意気込みました。
「ふじのくに⇄せかい演劇祭2016」以降の日本での公演詳細は、後日あらためてお知らせします。
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ふじのくに⇄せかい演劇祭2016
『三代目、りちゃあど』
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出演:中村壱太郎 茂山童司 ジャニス・コー
ヤヤン・C・ヌール イ・カデック・ブディ・スティアワン 江本純子 たきいみき(SPAC)
久世星佳
演出:オン・ケンセン
※日本語、英語、インドネシア語上演、日本語、英語字幕あり
■日時
2016年4月29日(金・祝) 16:30
4月30日(土) 16:00
5月1日(日) 14:00
※各回、開演25分前よりプレトークを開催。29日は終演後にアーティストトークを開催。
※上演時間は2時間30分(予定)
■場所
静岡市駿河区池田79-4
(JR東静岡駅南口より徒歩5分)
■チケット(税込)
全席指定:4,100円
※ペア割引(2名様1枚につき3,600円)、グループ割引(3名様以上1枚につき3,200円)、ゆうゆう割引(3,400円、60歳以上、当日要身分証)、学割(大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円、当日要学生証)、障がい者割引(障害者手帳お持ちの方2,800円、付添1名様は無料)
SPACチケットセンター 054-202-3399(10:00~18:00)
静岡芸術劇場チケットカウンター(10:00~18:00)
※セブンイレブン店頭販売あり
■お問い合わせ
SPAC 静岡県舞台芸術センター 054-203-5730