南座『壽三升景清』初日開幕
9月2日(火)、京都四條南座 「九月花形歌舞伎」の初日が幕を開け、通し狂言『壽三升景清(ことほいでみますかげきよ)』の上演が始まりました。
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石清水八幡宮をはじめ山崎、清水五條坂、六波羅が舞台の『壽三升景清』は、いわば南座のある京都のご当地狂言。藤間勘十郎の振付・演出で、歌舞伎の技法を巧みに駆使し、悪七兵衛景清が次々と姿を変えながら無敵の英雄像として描かれる、絵巻物的荒事になっています。
初日の舞台では、二幕目「景清」と続く大詰「解脱」で、三味線プレーヤー、上妻宏光氏の津軽三味線と歌舞伎とのコラボレーションも披露。津軽三味線、長唄、大薩摩の三味線三重奏がとどろく場内で、景清が全長5間(約9メートル)の“巨大海老”を持ち上げると、お客様からは三味線の音にも負けない万雷の拍手が巻き起こりました。
そして、大詰「解脱」では南座史上初となる、“三升席”が舞台上に登場しました。華麗な舞踊を、俳優の息遣いも聞こえそうなほどの特別な席でご観劇され、初めての体験にお客様も「楽しかった」「臨場感あふれる観劇ができてうれしかった」と、笑顔で話してくださいました。
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劇場入口を入って右手には、歌舞伎十八番『関羽』『鎌髭』『景清』『解脱』を題にとった羽子板も飾られ、南座全体が今月ばかりはすっかり江戸荒事の世界に染まっています。
京都四條南座 「九月花形歌舞伎」は、9月26日(金)までの公演。チケットは、チケットWeb松竹、チケットホン松竹にて販売中です。
2014/09/02