【4日初日】彌十郎が「松竹新喜劇 爆笑七夕公演」出演
7月4日(金)~21日(月・祝)、新橋演舞場で上演される 劇団創立六十五周年記念「松竹新喜劇 爆笑七夕公演」に、坂東彌十郎が出演します。
▼
松竹新喜劇が生まれたのは昭和23(1948)年11月。現在、昨年から続く創立65周年の公演中ですが、いよいよ新橋演舞場7月公演が16年ぶりに復活します。三代目渋谷天外率いる松竹新喜劇に昨年、新たに加入した藤山寛美の孫、藤山扇治郎の東京初御目見得、テレビなどで幅広く活躍する久本雅美の初参加、そして歌舞伎からは彌十郎が初めて新喜劇の舞台に挑戦と話題の多い公演です。
笑いあり涙ありの松竹新喜劇
製作発表の席で代表の天外は、長く松竹新喜劇を牽引してきた藤山寛美の新橋演舞場の7月公演が復活することに喜びを隠せず、「昼夜の芝居、4本とも大爆笑で、おなかの皮がちぎれるくらいです、自信があります!」と宣言。扇治郎も「六十五周年記念でこうやって素晴らしい方々に出ていただき、これを機会に東京での公演がつながっていけばと思います。一人でも多くのお客様に喜んでいただけるよう頑張ります」と力を込めました。
久本は「小さい頃からテレビ、劇場で観ていた憧れの劇団、大好きな役者さんとご一緒できてうれしい」と、歴史ある劇団への参加を「光栄」として、「笑いあり涙あり、笑いながら泣かせるテクニックのすごさに感動しています」と新喜劇の魅力を語りました。
大きなチャンス
彌十郎も、新喜劇の番組を見るのを楽しみにしていた一人だったそうで、「父の好太郎、兄の(二世坂東)吉弥から"喜劇が一番難しい、簡単に手を出すな"と口をそろえて言われていたのを、今回、破ることになります。足を引っ張らないように一所懸命勤めさせていただきます」と、いつになく緊張して会見の席に臨んでいることを明かしました。
「勘三郎さんが昔、"天外さん、やじゅう(彌十郎)を頼むよ"と言ってくれたのが、こういう形で実現することになりました」と、時を経てもたらされた機会に感慨深い様子の彌十郎。「新喜劇の涙、そして笑いの"間"。間は少しでも違うとぜんぜん面白くなくなりますが、新喜劇の皆さんはちゃんとやっていらっしゃる。今回は一つでも多くのものを持って帰りたいと思っています」と、新喜劇初参加を自分にとっての大きなチャンスととらえているようでした。
ブロードウェイ上演を夢見て
彌十郎が演じるのは、昼の部『裏町の友情』で仲人松本、夜の部『お祭り提灯』では金貸し山路屋幸兵衛。今月、歌舞伎座『髪結新三』で家主長兵衛の彌十郎を観た天外は、「彌十郎さんにはあの役しかありません」と、太鼓判を押しました。
その『お祭り提灯』は、『銀のかんざし』とともに、天外が「ブロードウェイで上演するのが夢」と語る劇団の代表作です。「うちの芝居には"にわか(即興喜劇)"もありますから、毎日、舞台が違うかもしれません」と歴史ある劇団の力量に自信をのぞかせ、「必ず満足して帰っていただけます」とアピールして、この公演にかける意気込みの強さを見せました。
▼
新橋演舞場7月公演 「松竹新喜劇 爆笑七夕公演」は、7月4日(金)より21日(月・祝)までの上演。チケットは、5月25日(日)10:00からチケットWeb松竹、チケットホン松竹にて販売開始です。