忠臣蔵ゆかりの泉岳寺で舞台成功祈願が行われました~四月花形歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』
新橋演舞場4月公演「四月花形歌舞伎」(4月1日初日~25日千穐楽)は、昼夜で、通し狂言『仮名手本忠臣蔵』を上演します。
中村福助、市川染五郎、尾上松緑、市川亀治郎、尾上菊之助、中村獅童が、それぞれ体当たりで大役、初役に挑戦する花形歌舞伎ならではの熱気溢れる話題の舞台です。
公演に先立ち忠臣蔵にゆかりの深い泉岳寺で舞台成功祈願が行われ、出演者が意気込みを語りました。
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中村福助
昼夜で、おかるを勤めさせていただきます。『仮名手本忠臣蔵』という大きな狂言に、この素晴らしいメンバー皆で力を合わせてぶつかって、ぜひ面白いお芝居にしていきたいと思っています。息子の児太郎も大星力弥で出演いたします。今回のメンバーの中にも力弥を勤めた方は多くいらっしゃいますが、こうして新しい世代にバトンタッチされていくのだなと感じております。
市川染五郎
大星由良之助を勤めさせていただきます。要となる人物ですし、父(九代目松本幸四郎)や祖父(初代松本白鸚)、そして代々の名優が演じてきた大切なお役ですので、とても大きなプレッシャーを感じています。本日、由良之助のモデルとなった大石内蔵助のお墓をお参りさせていただき、あらためて見守っていてくださいと手を合わせて参りました。
尾上松緑
四十七士にとって敵役となる高師直(こうのもろのう)、史実では吉良上野介を、そして四十七士の一人である寺岡平右衛門という二役を勤めさせていだきます。『仮名手本忠臣蔵』という人気狂言を前にしますと、与えられる課題も非常に大きく、それを自分の中でどう消化していくかを考えながら、舞台に臨みたいと思っています。
▲ 四十七士の墓所をお参りする出演者たち
市川亀治郎
早野勘平を初役で勤めさせていただきます。稽古では先輩方が惜しみなく教えて下さって本当に有難く感じています。忠臣蔵は役者にとって基本になるお芝居です。我々がほんの1mmずれて覚えてしまったとしても、それが何世代も重なれば大きなずれになってしまいます。先輩方の教えを忠実に守り、大切に演じていきたいと思っています。
尾上菊之助
塩冶判官(えんやはんがん)を勤めさせていただきます。史実では本日お参りさせていただきました浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)のお役です。『仮名手本忠臣蔵』は代々の名優が勤めてこられた大切な狂言ですし、また日本人の心をとらえて放さない名作狂言でもあります。心を込めて大切に、精一杯勤めたいと思っています。
中村獅童
桃井若狭之助と斧定九郎の二役を勤めさせていただきます。大先輩の方々が大切に演じてきたお役ですのでプレッシャーもありますが、自分もこうした大きなお役を勤めさせていただく年になったのかなとあらためて感じています。先輩方から指導していただき、さらに緊張感が高まってきています。一所懸命勤めさせていただきます。