中村雀右衛門さんご逝去

 歌舞伎俳優の四代目中村雀右衛門<なかむら・じゃくえもん、本名:青木清治=あおき・きよはる>さんが、2月23日午後3時55分、肺炎のため東京都内の病院でご逝去されました。享年91歳。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 大正9(1920)年8月20日、六世大谷友右衛門の長男として東京に生まれ、昭和2(1927)年1月市村座『幼字劇書初(おさなもじかぶきのかきぞめ)』桜丸で大谷広太郎を名のり初舞台。15(1940)年より軍隊生活に入り、戦後復員。23(1948)年3月東京劇場『扇屋熊谷』敦盛ほかで七代目大谷友右衛門を襲名。25(1950)年「佐々木小次郎」で映画初出演、以後5年間は数多くの映画に出演、30(1955)年歌舞伎に復帰。

 昭和39(1964)年9月歌舞伎座『金閣寺』雪姫、『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』お三輪で四代目中村雀右衛門を襲名。平成22(2010)年1月19日歌舞伎座『春の寿』女帝が最後の舞台となった。

 昭和59(1984)年紫綬褒章、平成3(1991)年重要無形文化財保持者(人間国宝)、4(1992)年日本芸術院会員、12(2000)年勲三等瑞宝章、13(2001)年文化功労者、16(2004)年文化勲章、ほか受章受賞多数。13(2001)年より20(2008)年まで日本俳優協会会長を務めた。

2012/02/23